2023年9月21日 (木)

はくちょう座の北アメリカ星雲

Blog_20230921133001  写真は、はくちょう座の北アメリカ星雲です。はくちょう座のα星デネブのすぐ東側にある、とても有名な散光星雲(NGC7000)です。大きさは、満月の10倍ほどもあります。赤い星雲なので、改造したデジカメでの撮影です。撮影は、先週の9月16日の土曜日です。この日は、9月の初めての晴れの日でした。と言いても、南から薄雲が流れ込んでくるので、撮影も大変でした。

 今年は晴れた夜がとても少ないので、ブログに使用する写真コマ数がとても少なく、ちょっと心配しています。その年のその季節の画像を主に使っているので、コマ不足は致命的です。この調子でいくと、毎週のBlogのUPは、とても厳しいような感じです。

 ところで、北アメリカ星雲は、見ての通り形が北アメリカ大陸に似ているところから、そう呼ばれています。確かにカリブ海らしき形もよく似ているし、メキシコらしき地形も分かります。北アメリカ星雲の西隣(右側)には、やや暗いのですが、もう一つの赤い星雲があります。形がペリカンに似ているので、ペリカン星雲と呼ばれています。写真右上隅の明るい星が、デネブです。全天21個ある一等星の中で、19番目に明るい星です。一等星の中ではあまり目立たない暗い星ですが、夏の大三角をつくっている星のひとつなので、それなりに有名です。

 ちょうど今頃の夜9時頃に、はくちょう座が天頂付近に昇り、天の川が天を横切っているはずです。ほとんど曇りの日ばかりで、その姿を見ることがなかなか出来ません。天の川がほとんど見えない夏も、今年が初めてです。

 薩摩の国では、昔から夏は5月から10月まで、と言われているそうで、そう考えると、当分アツアツで、ジメジメで、ムシムシの日が続きそうです。早く秋らしい涼しい風が吹くのを楽しみにして、もう少し待つことにします。

データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・ISO3200・QBPフィルター使用・80秒・2023年9月16日20時

| | コメント (0)

2023年9月14日 (木)

いるか座

Blog_20230914133001  写真は、小さな星座のいるか座です。9月の中旬の夜9時ごろに、天頂付近に昇り、眺めるのは大変ですが、なかなか良い眺めです。4等星ほどのやや暗い星ばかりですが、狭い所に集まっているので、どういう訳か、肉眼でもとてもよく見えます。6倍の双眼鏡で眺めると、視界の中にいるか座がすっぽり収まって、とてもかわいい感じに見えます。

 トレミーの48星座のひとつで、古代から結構有名な星座だったそうです。地中海に生息するイルカがモデルでしょうか……。海神ポセイドンの使いとして、ギリシャ神話に登場し、いろいろなエピソードがあります。

 トレミーの48星座には、動物がたくさん登場しますが、その中でも、いるか座は形がそれらしく見えて、とても親しみがあります。やや青みがかった感じの美しい色合いです。いるか座の近くには、小さな星座のこぎつね座やこうま座がありますが、どう考えても、それらしい動物には見えません。そういう意味で、星の並びや、星座線の形が重要だということもよく分かります。

 2、3年に一回は、いるか座を撮影しているような気がします。カメラレンズで撮影できるので、割と楽です。この撮影は、今年はオリンパスのE-M1 MarkⅢで撮影しました。星にピント合わせが出来るので、結構楽しい撮影です。明るさが、f5.6以上であれば、ピント合わせが出来ます。液晶画面を見ながら、手動で星にピントを合わせるのは、本当は結構大変なんですね……。

 今夜も、星空は見えないような感じです。夜の9時近くまで、外気温が30度ほどです。特別に高温の夏が、まだまだ続きそうです。まともな天の川を、今年は2回眺めただけでした。もう少し眺めたいのですが、晴れた夜がいつ来るのか、全く分かりません。

 という訳で、アイスティーで小休止で~す。まあ、今夜の撮影の準備だけはしておきますが……。

データ/ケンコースカイメモS・ズイコー40~150ミリF5.6・E-M1 MarkⅢ・100ミリf5.6・ISO1600・50秒・ソフトフィルター使用・2023年8月11日21時20分

| | コメント (0)

2023年9月 7日 (木)

いて座の中心部

 Blog_20230907130801 写真は、いて座の中心部です。天の川の中に、いて座の六つの星が目立ちます。南斗六星と呼ばれている、星の集団です。肉眼でも見えるので、いて座の位置が良くよく分かります。天の川を双眼鏡で眺めると、星々が密集していて、なかなかの眺めです。この周辺には、星雲・星団がたくさんあって、明るいものは、双眼鏡でも確認できます。これから一か月ほどは、天の川の眺めを楽しむことが出来ます。

 ところで、南東の空に土星の明るい輝きが見えます。みずがめ座を移動中の0.5等級の明るさの土星です。これから10月にかけて、いちばんの見頃を迎えます。晴天の夜に、CMOSカメラで撮影する予定です。まだ一度も撮影していない被写体なので、とても楽しみです。

 写真右下隅に、変なのもが写っていますが、これは、我が家の周辺が地上波の難視地域のための、敷地内の電柱に取り付けた受信アンテナです。アンテナが写り込んでいることには、全く気が付きませんでした。都市部では全く必要ではありませんが、田舎に行くと、時々見かけます。電柱を立てるか、または屋根の上かに、いろいろ工夫してアンテナを取り付けています。

 いて座のα星を、今までは全く気にしなかったのですが、調べてみると、この写真には見当たりません。α星は、いて座のいちばん南側の隅っこにありました。4等星ぐらいの、肉眼では見えない暗い星でした。どうしてこうなっているのか、理由は知りません。

 今夜の薩摩半島の天気は、晴れ時々雨になっています。理解しがたい天気のようです。その時にならないと、分からないという感じです。9月になっても、まだまだ真夏のような気候です。夜9時頃の外気温は、30度近くです。天気の事なので、仕方ありません。秋風が吹き始めるのをのんびり待つことにします。

データ/ケンコースカイメモS・タムロン50ミリF1.8・EOSKissX8i・ISO1600・f4.5・40秒・ソフトフィルター使用・2023年8月11日21時40分

| | コメント (0)

2023年8月31日 (木)

わし座の三つ星

Blog_20230831190201  8月も今日で終わりです。8月下旬から9月の上旬の、夜9時頃には、夏の大三角が天頂付近に昇り、いちばんの見頃を迎えます。天の川も天頂を横切るので、夏の星々が勢ぞろいします。南の低い空には、さそり座が西空に傾き始めますが、いて座、へびつかい座やへび座が賑やかに輝いています。

 夏の夜空でひときわ明るい星は、こと座の一等星ベガです。日本では、おりひめ星として、親しみのある星です。天の川を挟んで、向かい側に明るい星が見えます。わし座の一等星アルタイルです。彦星と呼んだ方が日本的かも、です。

 写真は、アルタイル付近です。ちょうど三つの星が、ほとんど直線状に並んでいる様子です。わし座は、結構大きな星座で、肉眼で見える星が8個ほどあります。しかし、飛んでいるワシの姿を想像するのは、とても難しい気がします。多くの天文書では、この三ツ星が体の背中部分で、南東(左下)方向に飛んでいる姿になっています。それは、この写真の右上方向に、尾を表すデネブという星があるからなんでしょうか。でも……そんな風には、どんなに想像しても無理な感じがします。

 星座線は結び方が自由なので、自分好みの結び方でいいような気がします。Pocket Sky Atlas の星座線では、ちょうどこの三つ星がワシの尾になっていて、天の川に沿って南西方向に飛ぶワシになっています。どちらかと言うと、こちらの方がちょっとだけそれらしく見えます。

 いろいろと調べた結果、元々わし座というのは小さな星座たっだと書かれていました。古代バビロニア時代から知られていた星座のようで、その当時の人々は、この三つ星をわし座として見ていたのかも知れません。アルタイルが胴体で、左右に見えるのが翼で、旋回しながら飛んでいる鷲の姿のような気もします。……まあ、いろいろを想像したり考えたりすることも、楽しいですね。

 きょうは満月なんですが、全く見えません。薩摩半島は、雨の夜です。台風が近づいているので、さらに下り坂です。という訳で、今夜は、DHCのビールにしま~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・ズイコー40~150ミリF4・100ミリ・f5.6・ISO1600・40秒・ソフトフィルター使用・2023年8月11日20時50分

 

 

| | コメント (0)

2023年8月24日 (木)

いて座の散光星雲M8

M8blog_20230824140801  写真は、いて座の散光星雲M8です。撮影できたのは、たったの8コマだけでした。本当ならば、3、40分もあれば撮影は終わるところなんですが、実際には、この写真を撮るために、5時間ほどかかりました。

 というのも、最初の撮影は8月12日でしたが、夜7時過ぎから準備して、極軸合わせをしました。その頃には、空は晴れて、絶好の星日和かなと思ったのですが、あっという間に曇ってしまいました。まあ、そのうちに晴れるだろうと思って待機していたのですが、一向に晴れることもなく、結局夜9時半頃まで待っただけでした。この日は、一コマも撮れませんでした。

 そして、3日後の15日も、いつものように夜7時過ぎに機材を玄関先に出して、準備して、極軸合わせをしました。雲がありましたが、少なめなので、まあ何とかなるだろうと思って、待機です。ところが、その内、流れる雲の多いこと多いこと……。雲の隙間から、いて座を眺めながら、チャンスをうかがっていたのですが、ため息ばかりです。

 天の川は何とか見えたのですが、肝心のM8周辺は、なかなか見えてきません。双眼鏡で確認しながら、さらに待機です。双眼鏡でM8が見えたら、一コマ……さらに一コマ……。そんな感じで、あっという間に2時間以上経ってしまいました。9時過ぎには、雲だらけになっていました。おまけに散光星雲M8が子午線を越えて西側に移動してしまいました。赤道儀が子午線を越えると、ややこしいことが起こるので、撮影は中断です。

 そんな感じで撮影したのが、いて座の散光星雲M8です。たったの8コマですが、コンポジットして、何とか使える画像にしました。最近は、水蒸気が多くて、星を眺めるのも大変です。10年ほど前には、こんなことはなかったのですが、この5、6年は、双眼鏡で確認しながら撮影をしています。どう考えても、尋常ではありません。

 M8は、干潟星雲と呼ばれています。帯状の暗黒星雲が横切っていて、干潟に似ているところから付けられた名前です。なかなか見ごたえのある美しい眺めです。肉眼でも見えるとても貴重な散光星雲です。これからは、晴れる日も少なくなりそうで、星見もなかなか……というよりも、とても大変ですね。

 という訳で、昼下がりの今、遠くで雷が鳴っています。今日も、薩摩半島はムシムシ・ジメジメです。夕方から、また雨になるかも、です。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOS60D(改造)・ISO3200・QBPフィルター使用・80秒・8コマ合成・2023年8月15日20時50分

| | コメント (0)

2023年8月17日 (木)

や座とCr399(コートハンガー)

Cr399-blog  写真は、はくちょう座とわし座の間にある、小さな星座や座です。弓矢の矢の形に似ている可愛い星座です。この周辺は、天の川が流れているので、星の数は尋常ではありません。この周辺には他にも、こぎつね座やいるか座、こうま座などの小さな星座があります。や座の東隣のいるか座は、4等星の星がいくつかあるので、肉眼でも何とか確認できます。このや座も、4等星の星が2つありますが、天の川に埋もれて、肉眼で確認するには、少々厳しい感じもします。

 や座は、トレミーの48星座のひとつです。全天で、3番目に小さな星座です。4個の星が、上手いこと矢の形になっています。矢の先に、もう一つ5等星らしき星も見えます。何千年も前には、この星もはっきり見えたのでしょうか……。この星まで星座線で結ぶと、さらに矢の形がはっきりしてきます。

 このや座の北側は、こぎつね座になっています。こぎつね座の中に、Cr399という星団があります。暗い星の集まりなので、ノートPCでは、見ずらいかも知れません。6個の星が一列に並び、中央に4個の星が四角形をつくっています。17世紀までは、散開星団だと思われていたのですが、その後の観測で、星々までの距離にばらつきがあって、散開星団ではなく、偶然に同じ方向に見えているだけだ、ということになったそうです。

 この10個の星が、逆立ちしていますが、ちょうどコートハンガーの形をつくっています。コリンダーカタログの399番に登録されています。コリンダーカタログというのは、1931年にスウェーデンの天文学者ペル・コリンダーがつくった天文カタログです。それ以来欧米では、コートハンガーと呼ばれて有名になったそうです。

 星座の名前や星座の境界線、恒星の固有名などは、国際天文学連合で正式に認められています。しかし、北斗七星や夏の大三角などの天文集合体などの名前は、公式には認められていません。愛称で呼び続けられてきた、非公式な天文集合体をアステリズムと呼ぶそうです。ペガススの四辺形や春の大曲線などど呼ばれるものも、親しみがあってとてもいい感じです。

 という訳で、昼下がりの今、薩摩半島は雨が降り出しました。ムシムシのジメジメです。お盆も過ぎたことだし、もう少し涼しくなって欲しいですね。

データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・ズイコー40~150ミリ・ISO1600・80ミリ・f5.6・40秒・ソフトフィルター使用・2023年7月16日20時40分

 

| | コメント (0)

2023年8月10日 (木)

アペニン山脈からコペルニクスクレーター

Nblog_20230810125701  写真は、月齢9.6の月面です。撮影は、真冬の1月31日です。この日は、夕方から快晴で、撮影日和でした。シーイングも、5段階の5だった、と思います。今までの中では、最高にすっきりした画像になったという感じです……多分。本当はもう少しコマ数を増やせば、さらに拡大静止画像になったのかも知れません。

 アペニン山脈からコペルニクスクレーターに至る周辺は、月面の中では、いちばん絵になるような地形では、と思います。アペニン山脈は、月面でいちばん目立つ山脈で、大きなコペルニクスクレーターもあり、暗い海も延々と広がっています。この周辺は、今まで何回も撮影してきましたが、上手くいきませんでした。それというのも、シーイングの問題が大きいような気がします。

この薩摩半島は、冬でも異常に水蒸気の多い所で、PC画面の月面の地形が、ゆらゆらと揺れているのが普通なんですが、この夜は、静止画像のように、何故かぴたりと止まっていたようです。この日の撮影から、シュミカセ用の電動フォーカスコントローラーを使い始めました。ノブを手動で動かさない、電動モーターでの微動装置です。お陰で、ピント合わせがとても楽になりました。

 コペルニクスクレーターも少しは精細に撮れているのでは、溶岩台地の起伏もある程度写っているのでは、と思います……まあ私的な感想ですが……。画像の長辺が1000㎞ほどです。焦点距離で考えると、およそ1万ミリの超望遠です。もう少しアップ出来たらいいのですが……今のとこらは、これが限界です。シーイングが良い日に、また月面撮影に挑戦してみます。

 台風6号が通り過ぎて、やっと嵐が去りました。今日から、またジメジメ・ムシムシの天気です。8月に入って、すっきりした青空を一度も見ていません。お盆明けが新月なので、晴れたら天の川をじっくり眺めてみま~す。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・ASI183MC・ゲイン130・14ms・200コマ静止画像を合成・2023年1月31日20時30分

| | コメント (0)

2023年8月 3日 (木)

たて座

Blog_20230803185101  写真は、天の川の中にある、小さな星座のたて座です。撮影した記憶がないので、初めてだと思います。北隣りにはわし座が、西隣りにはへび座(尾)があります。南には、とても大きないて座があって、その三つの星座の間の狭い所に、たて座はあります。トレミーの48星座には入っていません。17世紀に名前が付けられた、とても新しい星座です。ドイツの天文学者ヘベリウスが名付けたと言われていますが、詳しいことは知りません。

 たて座があるのは、天の川の流れの中の、結構賑やかな領域です。いて座付近が星が密集していて、特別に明るい所ですが、その周辺部にも明るい所がいくつかあります。その一つが、このたて座周辺です。写真中央やや上の明るい部分です。ここは、スモール・スター・クラウドと呼ばれています。ここには、M11のメシエ番号のついた散開星団があります。散開星団というよりも球状星団に近い感じで、星が密集しています。

 スモール・スター・クラウドの南西側に、少しだけ明るい星がいくつかあります。ここが、たて座の中心部です。肉眼で確認するのは難しいですが、写真で見ると、北からβ星、α星、γ星の三つの4等星らしき星が見えます。ε星、δ星もすぐ近くに見えます。6等星以上の明るい星はこの5個だけで、他にありません。

 たて座は、星座線で結んでも、なかなか絵にならないかも、です。ただ、たて座周辺の星々の海の眺めも、最高です。視野いっぱいに広がる星々に、恐ろしいほどの宇宙の神秘を感じてしまいます。

 真夏は、天の川が天頂付近に昇るので、星々の海を眺める最高の季節です。また、晴れた夜に、双眼鏡でノンビリじっくりと眺めてみます。

 という訳で、熱帯夜の今夜も、冷たいビールでしょう……ねえ。

データ/ケンコースカイメモS・タムロン45ミリF1.8・EOSKissX8i・ISO1600・f4・40秒・ソフトフィルター使用・2023年7月17日21時40分

| | コメント (0)

2023年7月27日 (木)

さそり座のアンタレス周辺

Blog_20230727192001  九州南部の梅雨明けは、例年よりも遅く、7月23日の日曜日でした。今年は異常に蒸し暑く、いつもの梅雨とは何か違うのではないか、なんていう感想でした。そのために、寝てからも何時間かは、エアコンを使う羽目になりました。こんなことも。生まれて初めてです。薩摩半島では、猛暑日なんてほとんどないのですが、それにしても、高温・多湿は当分続くような気がします……仕方ありませんが。

 写真は、さそり座の一等星アンタレスの周辺です。中央の赤い星が、α星アンタレスです。サソリの心臓の近くなんでしょうか……。恐ろしいほどの赤色超巨星です。星が最期を迎えている状態のようです。直径が太陽の700倍ほどもあり、巨大化したために、表面の温度が3000度ほどなので、赤っぽく輝いています。

 アンタレスのすぐ西側には、球状星団M4があります。M4の明るさは、5等級なので、肉眼では少々無理な感じがしますが……写真に撮ると、結構明るく写っています。この周辺は星間ガスがとても多い所で、全体的に赤の彩色です。本当はもっと赤っぽく写るのですが、どういう訳か、今回はこんな感じでした。

 アンタレスのすぐ近くにも、球状星団NGC6144も見えています。M4よりもはるかに遠いので、とても小さく写っています。この辺りは天の川の中なので、背景の星々の多いこと……多いこと。これから9月にかけて、天の川が天頂付近を横切るので、夏の夜空のいちばんの眺めです。少しでもさわやかな夏になって欲しいものですね。

 今夜は、月齢9.7の月が南の空低く昇っていますが、水蒸気で霞んでいるのでしょうか……ぼんやりと見えています。我が家の21時現在の外気温は、30度です。どう考えても異常です。

 という訳で、冷たいDHCビールを楽しみにして、気温30 度の中、月を眺めてきます。

データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・QBPフィルター使用・ISO3200・50秒・2023年7月15日21時30分

| | コメント (0)

2023年7月20日 (木)

こと座の全景

Blog_20230720133001  梅雨入りする前から、薩摩半島は曇り空で、星空を眺めることが出来ませんでした、この撮影は、6週間ぶりに晴れた7月7日の夜でした。こんなに長く曇り空が続くのもめったにないことです。南から暖湿気流が流れ込むので、レンズのカビだけが心配でしたが、運よく1本のレンズにカビが発生していただけで、まあ、救われました。それにしても、薩摩半島は、梅雨真っ盛りです。

 写真は、こと座の全景です。星座線を引いていませんが、きれいな平行四辺形をつくる4つの星が見えています。下(南側)の二つが3等星で、上(北側)の二つが4等星です。こと座が見えるときは、この4つの星で、視力検査をしています。経験から4つが見えれば、視力は1.2ということでしょうか……。

 α星ベガの明るいこと明るいこと……。明るさは、0.0等級です。21個の一等星の内、5番目に明るい星です。地球からの距離は、25光年で、非常に近いというか、同じ町内会という感じの星です。ちょうど7月7日の七夕だったので、おりひめ星をのんびり眺めることが出来て、幸運でした。このベガにも、惑星の存在が確かめられていて、とても親近感がわいてきます。恒星間宇宙船が出来れば、多分最初に選ばれる恒星のひとつかも、です。

 ベガの北東にあるε(イプシロン)星は、写真でもわかるように二重星です。さらに拡大してみると、それぞれがまた二重星になっています。とても珍しいダブルダブルスターで、連星系をつくっているようです。この星々に惑星があれば、それぞれの惑星の軌道はすごく複雑になるのでしょうね……多分。

 こと座は、8月上旬の夜9時頃には天頂付近に昇って来るので、素晴らしい眺めになります。晴れた夜に、またゆっくりと眺めてみます。

 今日もまだ梅雨空です。昼下がりの今、太陽が少しだけ見えているのですが、それにしても……とてもとても蒸し暑い天気です。その内に梅雨が終わるのを期待して、星空を楽しみに待つことにします、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・スイコー40~150ミリ・F4・ISO1600・f4.5・25秒・ソフトフィルター使用・2023年7月7日21時30分頃

| | コメント (0)

«ヘルクレス座のM13