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2015年4月の6件の記事

2015年4月27日 (月)

しし座銀河群

Photo しし座の銀河群に初挑戦。8インチのシュミカセは、夕方から、2時間以上鏡筒に風通し。これでも、多分不十分なのでしょうねえ。

 ビクセンSX2赤道儀は、少々頼りないのですが、軽くて扱いやすいので、結構使っています。しし座のα星レグルスは1等星なのですが、とても暗い星です。その星で、ピントを合わせて、後ろ足の方にゆっくり移動。自動導入機能がないので、ファインダースコープで確認しながら、です。これがとても難しいのですが、また、とても楽しい作業です。

 ししの後ろ足の付け根あたりに、θ星があります。そこから膝に沿ってゆっくり鏡筒を移動。前もって、星図で位置確認をしているので、角度と移動量を考慮しながら、進めます。目印の7等星をファインダースコープとデジカメの液晶画面の中に入れることができれば、大成功です。

 まあ。そういう訳で、何とか20分ほどで、目的の領域にたどりつきました。風に悩まされながら、ほとんどが削除の画像でした。それがこの画像で、明るい星が目印の7等星です。左上の暗い銀河が、NGC3628という渦巻銀河です。左下の銀河がM66,その右がM65、共に渦巻銀河です。非常に遠い系外銀河なので、小さな望遠鏡では無理があります。少しでも風が吹けば、画面が揺れますので、本当なら、天体ドームが必要かも、です。

 2000万光年から3500万光年程遠方なので、小さな望遠鏡ではこれが限界です。次回は、もっと露光時間をかけて、もう少しくっきりした、画像にします。銀河の光が届くということは、宇宙が生きている証拠でもあるし、自分も生きているという証でもあるのでしょう。

データ/ビクセンSX2・セレストロン8インチシュミカセ・専用レデュサー・ISO1600・キャノンKissX7i・150秒・2015年4月22日21時30分・4カットコンポジット


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2015年4月23日 (木)

木星とガリレオ衛星

Photo 夕方、西空がきれいに晴れ渡っていたので、昨日と同じように、20センチのシュミカセを裏庭に運ぶ。最低1時半は、鏡筒内部を外気にさらさないといけない訳で、これがカセグレン鏡の欠点ですが、まあ、仕方ありません。のんびり三日月を双眼鏡で眺めながら、ホットコーヒーをすする。

 20時前から、三日月を30コマ程撮影。金星は、低空なので、次回にまわすとして、天頂付近の木星が気になりました。ちょっと、覗いてみようかな、なんて暇人の言うことですが、覗いてみました。4個のガリレオ衛星が整列したように並んでいました。小学新一年生が、先生の前で一列に並んでいる感じです。とても気持ちのいい眺めでした。

 地球から眺めた場合、今の時期は、木星の衛星軌道面は真横から見る状態になります。そのため、このように一直線にきれいに並んだり、一つの衛星が他の衛星を隠したりします。衛星の相互食と言いますが、今、それが木星のガリレオ衛星で頻繁に起こっています。調べてみると、ちょうどこの時間帯に、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストという、近い順に並んでいました。これも偶然ですが、少しは楽しくなります。

データ/ビクセンSX2・セレストロン8インチシュミカセ・キャノンkissX7i・ISO1600・0.8 秒・2015年4月23日20時20分


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2015年4月16日 (木)

木星とかに座

Photo 久しぶりの星空でした。3月以降、今日まで5、6回しか星空は見えませんでした。全国的に雲の多い天気が続いていて、このまま梅雨入りするのでは、と気にしています。

 4月中旬、木星は、鹿児島では夜8時ごろ南中します。ちょうど、かに座としし座の間にあります。天頂付近なので、双眼鏡で観望するのも大変です。立ったままでは、首が痛くなります。ただ、明るさがマイナス2.2等級なので、とても目立ちます。

 かに座には、明るい星がありません。3等級より暗い星ばかりです。かに座の近くにはふたご座の2つの明るい星や、隣のしし座のレグルス、こいぬ座のプロキオンなど、目立つ星があるので、かに座は全くと言っていいほど目立ちません。ただ、暗さに目が慣れてくると、ぼんやりと雲のようなものが見えてきます。かにの甲羅の部分に当たるところです。それが、散開星団M44です。

 散開星団M44は、別名プレセペ星団といいます。小さな望遠鏡では、30個ほどの星しか見えませんが、実際は、直径16光年ほどの領域に200個以上の恒星が集まっていると言われています。太陽と同じ銀河系内にあり、距離が600光年程なので、太陽系のすぐ近所と言っていいのでしょう。星が暗いので、星座線を書きました。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノン60D・シグマ50ミリ1.4・ISO800・90秒・4F・2015年4月15日21:時27分

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2015年4月 9日 (木)

バラ星雲

Photo バラ星雲と呼ばれている散光星雲です。正式な天体名は、NGC2237です。NGCというのは、New General Catalogue の略称です。

 バラの形に見える領域の中心部には、NGC2244という散開星団があります。数十個の星が集まっているのが確認できます。新しい星が、次々と生まれている領域です。

 このバラ星雲のような赤い星雲は、肉眼では見えにくいし、一般のデジカメでも赤っぽい色を十分にとらえることができません。そのため、カメラボディーを改造して使っています。

 冬の星雲・星団として、撮影しやすい天体です。とても大きな天体なので、自動導入なんていう機能は不要です。星図を頼りに探していけば、何とか見つけられます。毎年撮影していますが、空の透明度によって、結構映り具合が違ってきます。黄砂や空気中のチリが多いと、暗いはずのバックの暗闇も赤っぽくなります。

 データ/ビクセン80sf・専用レデュサー・キャノン60D改造・ISO1600・120s・2014年2月20日

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2015年4月 7日 (火)

オリオン星雲とバラ星雲

Photo オリオン座の一部とバラ星雲です。左上の赤っぽい部分がバラ星雲です。中央上にオリオン座のα星ペテルギウス、右下の明るい星がリゲルです。赤っぽいペテルギウスと青白いリゲルですが、肉眼ではなかなか色合いはわかりません。双眼鏡なら、結構色具合が分かるはずです。

 オリオンの三つ星の南に輝いているのがオリオン星雲(M42)です。大気の状態が良ければ、とてもくっきりと目立つ星雲です。

 それに比べて、いっかくじゅう座のバラ星雲は、満月の2倍ほどの大きさがありますが、肉眼ではかすかに見える程度です。

 この画像は、50ミリのカメラレンズで撮影したものです。デジカメでの撮影はとても楽です。ライブビュー機能を使えば、液晶画面上で星の位置が確認できるので、結構楽しい時間です。4月中旬までならば、西の空に傾いたこれらの星が見えるはずです。まだまだ、冬の星座も観察できます。ただ、3月から4月にかけて、西日本は雲が多く、晴れた夜空はめったにないので、春の星座の観察は、残念ですがなかなか出来ていません。

(データ/ ビクセンGP2ガイドパック・キャノン60D改造ボディー・シグマ50ミリ1.4ISO1600・4F・50秒 2015年1月24日22時)                                            

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2015年4月 3日 (金)

天の北極

Photo_2 恒星の日周運動の軌跡です。天の北極方向で、北極星もほんの僅かだけ回転しています。もちろん固定撮影ですが、明るい星はあまりないはずなのに、たくさんの星が映っているのが驚きです。さすがデジタルという感じです。

 撮影場所は、僕の家の裏庭です。庭というより、本当は畑なのですが、芝生と草がどんどん広がって、結局は単なる空き地になっています。この空き地の中央に、1平方メートル、深さ15センチのコンクリートの基礎部分だけを作りました。その場所を一番の観測地にしています。見晴らしはあまり良くありません。北極星の高さから、推測できます。この地点は、北緯31度25分、東経130度15分です。周りの明かりがほとんどないので、月のない夜は、足元さえ見えない暗黒です。だから、夜中にタニキやアナグマがのんびりと通り過ぎていきます。

 この画像は、ステライメージ7で、比較明合成という方法で合成しています。初心者でもとても簡単にできる画像処理です。少し明るい夜の風景を入れると面白いかも、です。

 データ/キャノンKissX7i+シグマ10-20ミリ・4・5f・60s・59カット・ISO1600・2015年2月29日20時以後





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