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2015年6月の4件の記事

2015年6月30日 (火)

月齢11.5の月見

5596156282028115 久しぶりの月見です。6月の雨のない、雲のない夜空は、4回目です。全国的に曇りや雨が続いているのですが、鹿児島は、梅雨の真っただ中です。この薩摩半島は、いたるところで6月雨量が1000ミリを遥かに超えています。我が家の居間にある簡単な湿度計の表示は、Hiとなっていて、測定不能状態が続いていました。多分100%に近いのでしょう。

 28日の日曜日は、不思議に夕方から青空でした。これが雲のない青空なんだろうかと、疑ってみたくなりました。このところ、ほとんど青空を見ていない人間の不信感のあらわれのような心境でした。雨が降ったり、雲に覆われたりしているのが、当たり前のようになっていたからでしょう。

 月を眺めるには、双眼鏡が一番適しています。6倍から8倍程度の双眼鏡が良いのでは、と思います。手ぶれも少なく、いい感じの臨場感が味わえます。10倍以上になると、三脚に固定しないと落ち着いて眺めることができません。僕が使っている双眼鏡は、6倍が日の出光学の双眼鏡です。6倍×30ミリの軽量のものです。それでも、結構クリヤーでよく見えます。この双眼鏡は、メガネなしでは、ピンが来なかったのですが、日の出光学の社長さんに依頼して、調整済みのものに交換してもらいました。

 撮影は、8インチのシュミカセです。触るだけで、月面のクレーターがユラユラと揺れ動いて、ピント合わせに苦労します。何とか50コマ程撮影。甘い画像は、削除して、使えるコマはほんの少しです。

 これから夏に向かって、月の高度はどんどん低くなっていきます。大気の影響を受けやすくなり、撮影には少々不利です。それでも、毎月回ってくる月の満ち欠けを楽しもうかなと思っています、アイスコーヒーを飲みながら。

データ/ビクセンSX2・セレストロン8インチシュミカセ・キャノン60D・ISO400・1/1000・2015・6・28・20時28分・16コマを合成

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2015年6月24日 (水)

月齢4.5の月と木星 金星

Photo_2 南九州は、このところ雨ばかりです。それも大雨で、雨の音で目が覚めるほどです。今年は、特別に異常です。平年の5倍ほどの雨量だそうで、大きな水害が起こらなければと、心配しています。森を散歩するにも、今年の梅雨は長靴が必需品になっています。大きな傘をさして、大きな水たまりをジャブジャブと歩くのですが、これが予想外の快感で、懐かしい子供の頃の心境になります。雷さえならなければ、結構楽しい散策です。

 月の姿をほとんど目にしなかったのですが、21日の日曜日の夕方、月を発見しました。3週間近く、星空は見えませんでしたから、月をとても懐かしく感じました。当たり前ですが、梅雨時の分厚い雲の上は、青空と星空なんですね。まあ、そんな訳で、月と木星と金星の撮影です。50ミリのレンズで、単純撮影です。

 ピントだけマニュアルですが、絞りオートです。オートで撮ると、やや明るめになったり、暗めになったり、カメラが気ままに撮影してくれるので、面白い撮影ができます。こんな明るさの風景は、カメラにとって一番苦手なのでしょう。撮影は我が家の裏庭です。かすかに電柱が映っていますが、縦位置から45度程左に傾けています。

 月の下に木星、さらに下に金星。木星は、地球からどんどん遠ざかっているので、だんだん暗くなっています。一方金星の方は、6月7日に東方最大離角だったので、まだまだ明るく、マイナス4等級の明るさです。本当は、この日、金星を観察しようかな、なんて思っていたのですが、どんどん雲が現れて、この撮影だけで終わりでした。

 尚、一番上にかすかに輝いているのは、しし座のレグルスかな、と思います。

データ/キャノンKissX7i・シグマ50ミリ1.4・ISO1600・F4.5・4秒・2015年6月21日20時30分

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2015年6月14日 (日)

子持ち銀河

Photo 6月に入ってから雨が多く、星空はほとんど見えません。この画像は、6月4日に撮影したものです。再度挑戦しようと、この10日間待っていましたが、毎日大雨で、撮影のチャンスはありませんでした。それにしても、南九州は雨の多いところです。瀬戸内岡山の年間の雨量が、ここ薩摩半島では、梅雨時の1か月程で降ってしまいます。

 春の星座りょうけん座にある、M51銀河です。別名子持ち銀河と呼ばれています。毎年撮影していますが、なかなか思うように撮れません。探すのは、それほど難しくはありません。りょうけん座というのは、暗い星が多いので、北斗七星の柄の先の2等星からたどっていきます。僕は、星図と双眼鏡と望遠鏡に付けた等倍ファインダーで目星をつけて、たどって探していきます。こんな方法で3年近くやっています。自動導入を使っていないので、能率は最低最悪ですが、その過程がとても楽しいのですね。

 20㎝のシュミカセで撮影。9コマしか使えませんでした。それを合成して、トリミングしたのがこの画像です。画像処理のとき、ステライメージ7のバッチコンポジットが機能せず、ver6で、のんびり処理しました。相当露出不足の画像です。時々薄雲が流れていき、時々風が吹き抜けていき、追尾モーターも時々気ままに動きますので。まあ、こんなものだろうと、のんびり星見を楽しんでいます。本当は、もっと大きな口径の望遠鏡を使うべきなんでしょう。次回は、オートガイド撮影で、もっといい感じの画像を作ります。(尚、この画像では、下方向が天の北極方向です)

データ/ビクセンSX2・セレストロン8インチシュミカセ・専用レデューサー・ISO1600・120秒・キャノン60D・2015年・6月・4日・21時10分・9コマコンポジット

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2015年6月 5日 (金)

おとめ座銀河団

Blga 我が家の庭から、東の空を望むと、加世田の街明かりがかすかに見えます。それでも、夜10時を過ぎると、さすがに田舎なので、全天暗い天球へと変わります。

 夜中になると、少し怖いことがあります。地上野生動物はまだいいのですが、ヌエという得体の知れない(本当はトラツグミという鳥ですが)生き物が鳴き始めるのです。これから夏に向かって、真夜中にひとりで外にいると、その鳴き声は、とても気持ちの悪い響きです。金田一耕助の映画「悪霊島」にでてくる、あのヌエですね。言葉では言い表せない、この世のものとは思えない叫び声です。まあ、それだけの理由ではないのですが、星見と撮影は、適当な時刻に終わることにしています。

 5月の晴れた夜、今まで撮影出来なかった、おとめ座銀河団の初めてのロケです。小さな双眼鏡では全く見えない遥か彼方の銀河系外の銀河団です。およそ5000万から6000万光年の距離です。導入は、結構楽でした。しし座のデネボラとおとめ座のε星を結ぶ線分の中間点付近なので、微調整をして、M84,M86が視野に入れば完了です。風が吹いていたので、コマ数も少なめでしたが、コンポジット処理をして何とか画像に出来ました。

 おとめ座銀河団というのは、狭い空間に2500個程の銀河が集まっているようです。仮に2000億個の星がある銀河が2500個も集まるとどうなるか、想像もつきません。宇宙の偉大さに驚くしかありません。それだけの理由で、晴れた夜は、星見をしています。

データ/ビクセンSX2・ビクセン80sf・専用レデューサー・ISO1600・キャノン60D・180秒・トリミング有・2015年5月13日20時50分

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