おとめ座銀河団
我が家の庭から、東の空を望むと、加世田の街明かりがかすかに見えます。それでも、夜10時を過ぎると、さすがに田舎なので、全天暗い天球へと変わります。
夜中になると、少し怖いことがあります。地上野生動物はまだいいのですが、ヌエという得体の知れない(本当はトラツグミという鳥ですが)生き物が鳴き始めるのです。これから夏に向かって、真夜中にひとりで外にいると、その鳴き声は、とても気持ちの悪い響きです。金田一耕助の映画「悪霊島」にでてくる、あのヌエですね。言葉では言い表せない、この世のものとは思えない叫び声です。まあ、それだけの理由ではないのですが、星見と撮影は、適当な時刻に終わることにしています。
5月の晴れた夜、今まで撮影出来なかった、おとめ座銀河団の初めてのロケです。小さな双眼鏡では全く見えない遥か彼方の銀河系外の銀河団です。およそ5000万から6000万光年の距離です。導入は、結構楽でした。しし座のデネボラとおとめ座のε星を結ぶ線分の中間点付近なので、微調整をして、M84,M86が視野に入れば完了です。風が吹いていたので、コマ数も少なめでしたが、コンポジット処理をして何とか画像に出来ました。
おとめ座銀河団というのは、狭い空間に2500個程の銀河が集まっているようです。仮に2000億個の星がある銀河が2500個も集まるとどうなるか、想像もつきません。宇宙の偉大さに驚くしかありません。それだけの理由で、晴れた夜は、星見をしています。
データ/ビクセンSX2・ビクセン80sf・専用レデューサー・ISO1600・キャノン60D・180秒・トリミング有・2015年5月13日20時50分
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コメント
この銀河にも異星人が住んでいるのでしょうねえ。
投稿: かめさん | 2015年6月 7日 (日) 22時51分
多分そうでしょう。そう考えるのが自然ですね。
投稿: | 2015年6月 7日 (日) 22時53分