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2016年8月の5件の記事

2016年8月28日 (日)

土星、火星とアンタレス

C10a 日が暮れると、南の空に、明るい星が3個輝き始めます。いつもなら、寂しそうなさそり座ですが、今年は、土星と火星が近くにあって、とても賑やかです。
 この、土星、火星、アンタレスは、春の終わりごろから同じような場所にあったのですが、この8月に、火星が東方向に戻ってきたので、3個の星がとても近くで輝き始めたのです。火星とアンタレスの最接近は、24日の23時56分と、データには書かれていました。角距離は、1度47分。星空全体から考えると、きわめて近いといえる近さです。
 
 24日の夜は、夕立後のとても澄みきった星空でした。撮影は、8時ごろです。ちょうど3個の星が一直線になるように撮影しようと思いましたが、いつ曇ってくるかわからないので、晴れているうちに、と決めてピントを合わせました。
 
 土星、火星とアンタレスが、こんな近い角距離で並ぶのは、僕が生きているうちには、二度と起こらないと思います。最初で最後の珍しい天文現象でした。
 この撮影は、赤道儀にカメラをセットして撮影しています。この方法は、とても簡単で、楽しく遊べます。カメラにレンズをセットして、ピンを合わせれば終わりです。撮りたい方向や視野を、コーヒーでも飲みながらのんびり決めたらいい訳です。だた、明るい星があれば、ピントは液晶画面ですぐに確認できますが、暗い星だけの時は、5倍程度に画面を拡大してピントを合わせないといけないので、少しだけ慣れが必要です。前回の天の川の全景は、11ミリの広角レンズでした。この撮影は、100ミリのマクロレンズを使いました。
 
 コーヒー好きなので、いつも椅子に腰かけて、コーヒーを飲みながら、遊んでいます。こんな風に、のんびりしていても、あっという間に、2,3時間が過ぎていきます。東の空には、いつの間にか、秋の星座ペガススが上ってきているんですね。
 
データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissx7i・100ミリマクロ・ISO1600・F4・14秒・2016年8月24日20時05分ごろ・10コマ合成
 
 

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2016年8月27日 (土)

我が家の上の 天の川

Img_9238ablog 8月24日は、昼から3度の夕立でした。ほんの5,6分ですが、結構強い雨でした。雨が降った後の空は、特別に澄んだきれいな夜空です。月に何度もないような、クリヤーな星空でした。

 夏も終りの頃は、8時過ぎると、天の川は天頂を南北に流れます。いちばん鮮やかな天の川の光景です。北側のカシオペア座まで繋がっていて、最高の星空でした。天の川は、双眼鏡で眺めるのがいちばんいいんですね。天の川銀河の星々の多さには、いつも驚かされます。

 来年には、裏庭の芝生に寝転んで、のんびり天の川を眺めたい、と思っています。テントと寝袋が必要かも、ですね。

 薩摩半島の片田舎に住んでいると、何千年もの昔の縄文時代に住んでいるような気がします。縄文時代がどうだったかは、詳しくは知りませんが、風の音、虫の音、草木の揺らぎ、野生動物の息吹、あるいは、海の潮騒のかすかな響き、星々の輝き、時々空をよぎる流れ星。それらすべてが、都会と違って、毎日の原体験なんですね。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・シグマ11~20F2.8・ISO1600・F4・40秒・2016年8月24日21時20分

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2016年8月21日 (日)

赤い星 火星とアンタレス

C16a 今、南の空に、赤い星、火星とアンタレスが輝いています。火星は、星座の海の中を、東にひっしに移動しています。まるで地球を追いかけているように見えます。でも、結局は、西へ西へと遠ざかっていく運命なんですね。

 夕方まで曇っていたので、18日目の月も見えないかも、という予想でしたが、8時頃から星が見え始めました。このところ、天気がとても異常です。梅雨明け後の雨は、平年の2%しか降らないし、最高気温35度の日が続いています。最低気温は28度ですから、どうしようもありません。

 エアコンを止めた部屋で、朝9時半まで睡眠です。ほとんど10時間近くは寝ている計算ですが、30度近い部屋で、途中目が覚めることなく眠れるますので、自分ながら、昆虫人間のような気もしています。

 まあ、それはそれとして、21時から、火星と土星を撮影しました。火星の明るさと、赤っぽい色は、とても印象的でした。アンタレスに完全に勝っています。アンタレスというのは、火星に対抗し競争するという意味があるそうです。古代から、何千回も、アンタレスと火星は出会ったのでしょう。もう2,3日すると、土星、火星、アンタレスが一直線に並びます。晴れていれば、その姿を、また観察しようと思います。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・マクロ100ミリ・ISO1600・F4・15秒・16コマ合成・2016年8月21日21時15分

 

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2016年8月 9日 (火)

さそり座といて座

168c3a 8月7日の日曜日、夕方から急に晴れてきたので、天の川が見えることを期待していました。予想通り、4日月が西の空に残っていましたが、晴天の夜空です。

 8時頃から準備して、南の空の天の川を双眼鏡で眺める。田舎ならではの、輝く銀河です。火星も土星も、そしてアンタレスも南天の空に輝いていました。どうしてこんなに星が見えるのか、とても不思議でした。神戸では、夏の晴れた夜でも、星は20個ほど見えれば最高でした。でも、ここ薩摩半島では、その100倍もの星々が見えます。それだけでも、数十パーセントは幸せになれます。

 今年の夏は、特別に賑やかです。火星の赤い光、アンタレスの赤、そして土星の白。この領域は、天の川銀河の中心部分です。双眼鏡で覗くと、無数の星が密集しているのがよく分かります。球状星団や散光星雲があちこちに点在していて、見あきない景観です。

 撮影中に、野生動物が足元を駆け抜けて行きました。多分イタチなんでしょう。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・トキナー11~20ミリF2.8・ISO1600・F4・20秒・3コマ合成・2016年8月7日20時36分


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2016年8月 6日 (土)

散光星雲 M8

C6m8a_blog20168 立秋を迎える8月の初旬、天の川はいちばん目立ちます。ちょうど、夜が更ける11時頃天頂付近を流れます。晴れた夜ならば、くっきりと天空をよぎっていき、田舎なので、その姿は感動ものです。

 南の空の、さそり座やいて座のあたりは特別に賑やかで、さすが銀河と呼べるのです。その賑やかな周辺には、球状星団や散光星雲がたくさんあって、双眼鏡でいくつも確かめることができます。

 その中に、M8という散光星雲があります。肉眼でもはっきり見えるので、夏になると毎年撮影をしています。大きさは、満月の3,4倍はあると思います。明るさは、3等級というところでしょうか。いて座の南斗六星と呼ばれるひしゃくの形の星をたどって、少し西側に目を移していけば、ぼんやりとした雲のような星雲にいき着きます。探すのは、割と簡単です。

 このM8ですが、別名干潟(ひがた)星雲と呼ばれています。ちょうど中央付近を暗黒帯が横切っていて、干潟に似ているところから名づけられたようです。でも、何となくわかりにくいかな、と思います。むしろ、何かの果物に似ているような気がします。

 この画像は、7月末に撮影したものです。8月に入って、星空がまともに見えたことはありません。その時も、M8を5コマ撮影しただけで、曇ってしまいました。今年の夏は、すっきりした夏空をまだ一度も見ていません。今回は、M8を少しだけUPしています。次は、もう少し、どUPで、と考えています。まあ、そんな訳で、星を眺めながら、蚊と戦いながら、のんびりアイスラテで乾杯です。

データ/ビクセンSX2・ES102ミリ・キャノン60D改造・ISO1600・70秒・2016年7月29日22時30分頃  

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