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2016年9月の3件の記事

2016年9月23日 (金)

月齢 7.7の月

C60_blog 月齢7.7の月面中央部の少しだけ拡大した画像です。ちょうど、この日は、上弦の月でした。今年の9月は、ちょうど旧暦の暦のようです。9月1日が新月でした。旧暦では、新月を1日目としていたので、15日がちょうど真ん中の月です。ということで、9月15日が中秋の明月でした。15日は中秋の名月でしたが、満月ではありません。

 上弦の月というのは、旧暦での月の上旬に見える月のことです。だから、下旬に見える月を下弦の月と言っていたようです。上弦、下弦という言い方は、旧暦の名残なのですね。

 まあ、そんな訳で、星が月の明るさで見えにくい時は、月を眺めることにしています。月の表面をたどっていくと、いろいろなクレーターに出会います。そんな時は、双眼装置を通して眺めることにしています。これで眺めると、立体的に見えているような気(気分)がします。クレーターも、太陽光線の角度で、いろいろ変化があって、結構遊べます。

 画像では、左が南方向です。中央やや左に見える、明暗の境界付近の大きなクレーターがプトレマイオスです。ほとんどのクレーターには、名前が付いていますので、月面地図を見ながら、月面散歩もできます。この画像にはありませんが、さらに南にいくと、「2001年宇宙の旅」にでてくるグラビウスのクレーターも見えます。反対に、もっと北方向には、昔、UHO基地では?、と騒がれたプラトークレーターもあります。そのクレーターから、光が弧を描いてたびたび飛んで行ったという、もう50年以上過去の話です。

 月面を毎日詳しく調べている天文台もあるようで、最新の技術を使えば、新しいことも発見できるかも知れません。最新の天文技術を使えば、月面で、誰(?)かがつけたライターの光でもキャッチするそうですね。

データ/ビクセンSX2・20㎝シュミカセ・専用レデュサー・キャノンKissX7i・ISO1600・1250分の1・30コマ合成・2016年・9月9日20時50分

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2016年9月12日 (月)

みなみのかんむり座

Blog みなみのかんむり座は、いて座の南斗六星のすぐ南にある、夏の星座です。今まで一度も双眼鏡を向けたこともありませんでした。6倍の双眼鏡で眺めると、視野にちょうどおさまり、何となくかんむりの形に見えました。ということで、初めての観察です。みなみのかんむり座は目立たない星座ですが、トレミーの48星座のひとつです。この星座は、目立たないというより、極めて暗く、探しにくい星の並びです。

 どの星も、四等級程の明るさしかありません。おまけに、水平線近くなので、確認するのがとても難しい星座です。双眼鏡を使わないと、冠(かんむり)の形には見えません。古代の人は、夜空の異常な暗さがあったとしても、五等星や六等星まで見えたのでしょう。六等級の星の明るさは、現代人には見えません。画像には、星座線を書き入れていますが、適当に自分で考案しました。星座線は、本によって全く違う形になっています。星座の形は、自由に考えていいということです。これは、元天文台長で、現在天文アドバイザーのN氏から教えられました。

 この、みなみのかんむり座は、天の赤道から南へ40度ほどのところにあります。ここ薩摩半島の我が家の緯度が北緯31度なので、計算上は南緯59度までの南天の星を観察できる計算ですが、水平線も地平線も見えないので、実際は、南緯50度までの星ならば見ることができるのでは、と思っています。

 実際、この日の撮影も、いつもの場所では観察できませんでした。そのため、2メートルほど高い畑のような場所での撮影でした。山の稜線が見える場所です。もう少し高い場所もあるのですが、夜の人気のない墓地にどんどん近づいてしまうので、やめました。

 まあ、そんな訳で、12コマ撮影しました。このところ、空の状態がとても悪い感じです。黄砂、PM2.5 、温暖化による雲と水蒸気、チリなどが、夜空のシーイングをとても悪くしています。透き通った夜空は、どこにいったのでしょうかねーえ。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・100ミリマクロ・ISO1600・F2.8・25秒・12コマ合成・ソフトフィルター使用・2016年9月1日20時32分

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2016年9月 4日 (日)

いて座のM24

C4aa_blog 夏といえば天の川ですが、8月の下旬から9月上旬の方が、シーイングがいいので、今頃天の川を観察することにしています。肉眼でも、いて座周辺で、明るい球状星団や散開星団を見ることができます。天の川の中心方向なので、星の密度は想像以上です。双眼鏡で覗くと、星の密集度がよくわかります。

 いて座には、南斗六星と言われている、ひしゃくの形の星の並びがあります。その柄のいちばん先の星のすぐ北側に、M24はあります。画像では、中央からやや左、少し上方に星が密集した部分があります。これが、散開星団M24です。この周辺は、星の密集度が高く、肉眼でもそれが分かります。M24 Star Cloud と呼ばれている領域です。また、そのすぐ近くには、恒星のない暗黒領域があるのですね。驚きました。気ままに眺めるのであれば、双眼鏡の方が迫力があるかも知れません。 

 等倍のファインダーで星をたどりながら、何とか視野にたどりつきました。この等倍ファインダーというのは、とても便利で、重宝しています。自動導入機能がない赤道儀を使っていますので、時間は少しかかりますが、楽しく星と遊べます。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井レデュサー0.8・キャノンKissX7i・ISO1600・60秒・2016年8月25日21時27分

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