みなみのかんむり座
みなみのかんむり座は、いて座の南斗六星のすぐ南にある、夏の星座です。今まで一度も双眼鏡を向けたこともありませんでした。6倍の双眼鏡で眺めると、視野にちょうどおさまり、何となくかんむりの形に見えました。ということで、初めての観察です。みなみのかんむり座は目立たない星座ですが、トレミーの48星座のひとつです。この星座は、目立たないというより、極めて暗く、探しにくい星の並びです。
どの星も、四等級程の明るさしかありません。おまけに、水平線近くなので、確認するのがとても難しい星座です。双眼鏡を使わないと、冠(かんむり)の形には見えません。古代の人は、夜空の異常な暗さがあったとしても、五等星や六等星まで見えたのでしょう。六等級の星の明るさは、現代人には見えません。画像には、星座線を書き入れていますが、適当に自分で考案しました。星座線は、本によって全く違う形になっています。星座の形は、自由に考えていいということです。これは、元天文台長で、現在天文アドバイザーのN氏から教えられました。
この、みなみのかんむり座は、天の赤道から南へ40度ほどのところにあります。ここ薩摩半島の我が家の緯度が北緯31度なので、計算上は南緯59度までの南天の星を観察できる計算ですが、水平線も地平線も見えないので、実際は、南緯50度までの星ならば見ることができるのでは、と思っています。
実際、この日の撮影も、いつもの場所では観察できませんでした。そのため、2メートルほど高い畑のような場所での撮影でした。山の稜線が見える場所です。もう少し高い場所もあるのですが、夜の人気のない墓地にどんどん近づいてしまうので、やめました。
まあ、そんな訳で、12コマ撮影しました。このところ、空の状態がとても悪い感じです。黄砂、PM2.5 、温暖化による雲と水蒸気、チリなどが、夜空のシーイングをとても悪くしています。透き通った夜空は、どこにいったのでしょうかねーえ。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・100ミリマクロ・ISO1600・F2.8・25秒・12コマ合成・ソフトフィルター使用・2016年9月1日20時32分
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