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2016年12月の4件の記事

2016年12月26日 (月)

おうし座のヒヤデス星団

Photo 12月の下旬、夜8時頃、東の空高く二つの星が輝いています。ぎょしゃ座のα星カペラとおうし座のα星アルデバランです。全天で21個ある1等星以上の恒星の中でも、とても明るい星の部類に入ります。カペラは、ぎょしゃ座の五角形の中で最も明るい星なので、すぐに分かります。カペラから30度ほど南で輝いているのが、アルデバランです。

 6、7倍の双眼鏡でアルデバランを眺めると、その周辺にたくさんの星を確認できます。これが、ヒヤデス星団です。この画像は、ソフトフィルターで星をにじませて、分かりやすくしています。ちょうどV字形に星が集まっていて、小さい星も入れると50個ほどあるのでは、と思います。少し青みがかっているので、まだまだ若い恒星のようです。地球からの距離が150光年ほどなので、すぐ近所という感じです。ただし、アルデバランは、半分ほどの距離なので、散開星団ヒヤデスとは、関係なく、偶然同じ方向に見えているだけです。

 夜の10時、11時頃になると、さらに明るい冬の星が空高く輝き始めます。オリオン座の明るい星々や、シリウス、プロキオンなどが、夜空をとても賑やかにしてくれます。冬は水蒸気が少ないので、夜の寒さは我慢するとして、星見を楽しむのに、いちばん適した季節かも知れません。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・タムロン180F3.5マクロ・キャノンKissX7i・ISO1600・30秒F4・2016年12月16日20時05分頃・ソフトフィルター使用

 

 

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2016年12月20日 (火)

おうし座とぎょしゃ座

Photo 冬の星座で、最初に空高く昇ってくるのが、おうし座とぎょしゃ座です。おうしというのは、鋭い角があり、突進する猛牛です。一方、ぎょしゃというのは、馬を操る者ですが、実際は騎馬車をうまく操る軍人なのでしょうか。ちょうど隣り合わせになっていて、繋がっているので、まとめて画像にしました。

 おうし座には、明るい1等星アルデバランがあります。アルデバランは、牛の目のあたりなのでしょう。角が2本北東に長く伸びています。背中のあたりに、ぼんやりとすばる(プレヤデス星団)が見えますが、それ以外の星は暗く、ほとんど目立ちません。全体像を確認するのに苦労します。

 一方、ぎょしゃ座の方は、明るい星がつくる五角形が目立つので、星座の形がよくわかります。α星カペラは、とても明るい恒星です。やや黄色っぽい輝きです。ぎょしゃ座には、散開星団や散光星雲がたくさんあり、とても賑やかな場所のようです。

 ところで、薩摩地方は、とても気温が高く、今日の最高気温は22度ほどありました。車のエアコンを入れる気温です。10月の下旬の気候だそうです。夜の12時近くになっても、大きな窓を全開しているのですが、外の気温は20度を超えています。今日の天気予報は雨ということでしたが、青空の快晴でした。天気予報は完全にハズレでした。クリスマス近しというのに、変な天候ですね。

 今夜は、晴れた夜空に、イプシロン2号ロケットの、天に昇るとても明るい光の軌跡を眺めることができました。結構長い時間のようでした。3,4分という感じかな、と思います。まあ、そんな感じで、クリスマスを迎えます。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・シグマ11~20F2.8・20ミリ・ISO1600・F4・60秒・2016年12月17日21時05分


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2016年12月14日 (水)

月の北極 月齢9.6

3a 12月の9日から、3日間はすっきりした夜空で、月もくっきりでした。写真は、8インチのシュミットカセグレン鏡で撮影したものです。いつもは補正レンズ(レデュサー)を使用するのですが、この日は、補正レンズなしでの撮影でした。APSサイズのデジカメなので、焦点距離は4000ミリ程度かな、と思います。

 時々、月を眺めながら、気になっていた北極地帯です。クレーターが集中している南極に比べて、不規則な地形のようです。隕石が衝突しすぎたのか、クレーターの衝突後がはっきり残っていないような気もします。

 左下の大きなクレーターがコペルニクスクレーターです。そこから北側に続いているのが雨の海です。雨の海の北の入江にある、それほど大きくはないのですが、くっきりしているのが、プラトンクレーターです。そこから東に延びる山岳地帯がアルプス山脈です。月面上の地名には、地球の地名や天文学者の名前がついているので、望遠鏡で眺めながら結構楽しめます。

 まだまだそれほど寒くはない夜だったので、のんびり月見をしていると、何やら後ろの方で動物の気配。懐中電灯で照らしてみると、二つの目が光っているでは……。よくよく見ると、猫ではなくアナグマでした。裏の森に住んでいる、いつものアナグマです。その夜は、珍しく芝生の上を動き回らず、じっーとしゃがみこんでリラックスしているような感じでした。犬や猫は、月を眺めると言われていますが、アナグマも月見を楽しんでいたのかも、です。

データ/ビクセンSX2・20㎝シュミカセ・キャノンKissX7i・ISO1600・2000分の1・20コマ合成・トリミング・2016年12月9日20時35分頃

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2016年12月 2日 (金)

さんかく座のM33

Photo 薩摩半島では、まだまだ秋のような温かい日が続いています。11月中旬から下旬の気温のようで、昼間は、時々車のエアコンを入れています。夜が更けても、暖房を使わなくてもいいような温かさです。こうして書いている今も、自室の窓はあけっぱなしです。東の空には、オリン座が昇ってきていますが、冬という感じはしません。

 写真は、今まで発見できなかった、さんかく座のM33です。6等級の明るさなので、肉眼でもほとんど見えないし、双眼鏡でも確認が難しかった星雲です。アンドロメダ星雲の半分程の大きさに見える星雲です。渦巻銀河M33の初めての撮影でした。星々をたどって、たどって、やっと行き着きました。少し時間はかかりますが、たどり着いたときのうれしさは、感動ものです。現在、メインに使っている赤道儀には、赤経・赤緯の目盛環が付いていないので、少々苦労しますが、星々をたどっていく方が星見の醍醐味がある、と天文アドバイザーのN氏から教えられたことを、実践しています。

 このM33は渦巻き型の星雲です。ほぼ真上から眺めているはずですが、腕の形がはっきりしていません。4本ほどの腕があるようですが、確認できません。もう少し大きな径が必要かも知れません。再度、挑戦する予定です。。

 さんかく座というのは、小さな三角形をつくっている星座です。その形がギリシャ語のΔ(デルタ)に似ているところから、ギリシャ時代には、デルトートンとか、デルトトンなどと呼ばれていたようです。また、ローマ時代には、この三角形をシシリー島に見立てていたようです。でも、小さいながらも、トレミーの48星座のひとつなんですね。

データ/ビクセンSX2・ビクセン70SS・笠井マルチフラットナー・キャノンKissX7i・ISO1600・130秒・6コマ合成・2016年11月11日21時50分


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