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2017年1月の4件の記事

2017年1月31日 (火)

石垣島から見るカノープス

Blog 1月27日(金)から、三泊四日の予定で石垣島にいってきました。予定は予定だったのですが、実際は四泊五日になりました。というのは、30日の夕方、帰りの那覇空港で自衛隊機がパンク故障を起こして、滑走路閉鎖ということになりました。2時間ほど、空港は全く機能せず、ということになって、仕方なく那覇市内で一泊でした。その時思ったのですが、いさという時、那覇空港にある海・空・陸の自衛隊は、本当に機能するのだろうか、ということでした。平和な時代が長く続くと、こんな感じになるのでしょうかねえ。まあ、僕が心配することでもないようですが……。

 石垣島の川平(かぴら)の半島のいちばん先のホテルに泊まりました。ホテルといっても、一戸建てのコテージだったので、亜熱帯の雰囲気を満喫できて、とてもいい感じでした。テラスに出ると、南の島の樹木の上に星が瞬き、夜中じゅう、フクロウがすぐ近くのヤシの枝で鳴き続けているのでした。空には、星々がとても明るく輝いていました。

 写真は、部屋のすぐ前の海から見た、南の空です。初めて、りゅうこつ座のカノープスを見ました。全天でシリウスに次ぐ明るさの星です。オリオン座と、その南で輝くシリウス、そして山際低くカノープスが輝いていました。予想はしていたのですが、感動ものでした。

 石垣島は、今回で3回目です。いちばん好きな南の島です。明るいコバルトブルーの海は、時の経つのを忘れるほど美しい眺めです。

デーダ/キャノンKissX7i・シグマ11~20ミリF2.8・ISO1600・F4・オート・2017年1月27日20時頃 

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2017年1月18日 (水)

オリオン座バーナードループ

C16 薩摩半島も、まだまだ寒い日が続いているのですが、日の入りが遅くなり、夕方6時過ぎまで、明るさが残っています。日没後、晴れていれば南西の空に金星が輝き始めます。-4等級からー5等級の明るさなので、1等星の100倍近い明るさなのでしょう。これから2月上旬にかけて、まだまだ明るく輝くようです。

 ところで、左の写真は、バーナードループと呼ばれている、オリオン座の散光星雲です。50ミリレンズで撮影して、トリミングしていますが、その巨大さにはとても驚かされます。中央に輝くオリオンの3つ星やオリオン星雲がとても小さく見えます。

 このバーナードループと呼ばれている散光星雲は、200万年前にオリオン星雲近くで起こった超新星爆発によって、飛び散った水素ガスなどが、若い星の紫外線を浴びて今も赤く光っているということのようです。200万年前の人間は、その巨大な光を見たことでしょう。非常に淡い天体なので、特殊なフィルターを使わないと見ることはできないようです。写真は、他の星雲の階調やグラデーションを無視して、カチカチに仕上げています。それで、やっと散光星雲の姿をとらえることができました。本当は、もっと広範囲に、淡い光は広がっているようです。

 1月中旬の夜10時を過ぎると、東の空には、しし座やおおぐま座が昇ってきます。春が近づいています。星空は、季節の移り変わりを、静かに静かに教えてくれます。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノン60D改造・シグマ50ミリ・F1.4・ISO1600・40秒・F2.8・2016年12月30日21時35分・20コマ合成

 

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2017年1月10日 (火)

オリオン星雲

C35ablog 薩摩では、年末から晴天が続き、月明かりもない絶好の星見の夜空でした。写真は、正月元旦に撮影したオリオン星雲M42です。銀河系内の星雲の中で、肉眼でいちばんくっきりと見える星雲です。2等級の散光星雲なので、シーイングが少し悪くても、何とか確認できます。

 夕食後、晴れていれば、ホットコーヒーを飲みながら、星見散歩です。休憩時間は、歩きまわれ、なんて……、誰が言ったのか忘れましたが、とても身体に良いということなので、毎日実践しています。まあ、それはそれとして、裏庭で空を眺めたり、双眼鏡で星を覗いたりしています。しばらく眺めていると、見える星がどんどん増えていくのが分かります。肉眼が、少しずつ400万年前の夜行性動物に近づいていっているのでしょう。

 1月中旬の夜7時頃になると、オリオン座は南東の空高く昇っているはずです。オリオンの三つ星のすぐ南に、小さな三つ星が見えます。それが、この写真の3つの明るい部分です。中央に鳥が羽を広げたような光の領域がオリオン星雲M42です。頭まで付いていますが、頭の部分は、M43という別の散光星雲です。くちばしまでも付いているような姿です。M42の明るい領域では、若い星々が生まれていて、強力な紫外線を周辺のガスに向かって放出しているため、周辺のガス領域が赤く輝いています。ガスの流れも少しは想像できる、かもです。人間の想像を越えた、宇宙のダイナミックな姿です。オリオン星雲までの距離が、1500光年ということで、この写真は1500年前の姿ですが。

データ/ビクセンSX2・ES102屈折・キャノン60D改造・ISO1600・50秒・35コマ合成・2017年1月1日20時35分

 

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2017年1月 2日 (月)

月齢 3.8 の月と金星

Blog 年末から正月にかけて、とてもグーな天気が続いています。薩摩半島では、珍しく晴れの天気が続いていて、小春日和と呼べるような暖かさです。おかげで、夜の星見を毎日楽しむことができます。

 今日1月2日は、三日月と金星が大接近するというので、夕方、日没を待って、撮影の準備をし始めたところ、あっという間に黒雲が空を覆い始めました。半分諦めながら、再度、機材の再確認をしようとしたところ、赤道儀のモーターが動かないではないですか。あわてて予備のバッテリーで試しても、無駄でした。まあー、古い器械だから、もう駄目かなという、悟りの気持ちでした。

 それでも、ゆっくり考え直して、もしかして、断線の可能性かも? ということで、端子部分をあちこち調べてみると、バッテリー側のシガーケーブル部分のハンダ切れによる断線でした。さっそく、ハンダごてセットを探し出して、ハンダ付けです。20年振りのハンダ付け作業でした。うまくいって、何とか動くようになりました。

 夜、7時半ごろ外に出てみると、晴れ渡った冬の夜空でした。また機材を運び出し、撮影の準備です。ドタバタしながら準備完了したのが、夜7時半過ぎでした。この画像は、その後の撮影画像です。

 3絞りほど、露出オーバーなので、月の夜の部分が明るく写っています。これは、地球からの反射光で月の陰の部分が明るくなるという、地球照という現象です。3日月前後が、いちばん条件がそろうようです。まあ、そんな訳で、今年も、晴れた夜は、ドタバタ、ドタバタするような予想です。

データ/ビクセンGP2・ビクセン70SS・笠井マルチフラットナー・キャノンKissX7i・ISO1600・1.3秒・2017年1月2日19時49分46秒

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