オリオン星雲
薩摩では、年末から晴天が続き、月明かりもない絶好の星見の夜空でした。写真は、正月元旦に撮影したオリオン星雲M42です。銀河系内の星雲の中で、肉眼でいちばんくっきりと見える星雲です。2等級の散光星雲なので、シーイングが少し悪くても、何とか確認できます。
夕食後、晴れていれば、ホットコーヒーを飲みながら、星見散歩です。休憩時間は、歩きまわれ、なんて……、誰が言ったのか忘れましたが、とても身体に良いということなので、毎日実践しています。まあ、それはそれとして、裏庭で空を眺めたり、双眼鏡で星を覗いたりしています。しばらく眺めていると、見える星がどんどん増えていくのが分かります。肉眼が、少しずつ400万年前の夜行性動物に近づいていっているのでしょう。
1月中旬の夜7時頃になると、オリオン座は南東の空高く昇っているはずです。オリオンの三つ星のすぐ南に、小さな三つ星が見えます。それが、この写真の3つの明るい部分です。中央に鳥が羽を広げたような光の領域がオリオン星雲M42です。頭まで付いていますが、頭の部分は、M43という別の散光星雲です。くちばしまでも付いているような姿です。M42の明るい領域では、若い星々が生まれていて、強力な紫外線を周辺のガスに向かって放出しているため、周辺のガス領域が赤く輝いています。ガスの流れも少しは想像できる、かもです。人間の想像を越えた、宇宙のダイナミックな姿です。オリオン星雲までの距離が、1500光年ということで、この写真は1500年前の姿ですが。
データ/ビクセンSX2・ES102屈折・キャノン60D改造・ISO1600・50秒・35コマ合成・2017年1月1日20時35分
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