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2017年3月の4件の記事

2017年3月26日 (日)

燃える木を見つめる馬

Blog 燃える木を見つめる馬、と誰かがどこかで言っていました。うまく表現しています。

 この画像は、先月撮影したものです。いつもならカラー画像なのですが、今回、初めてモノクロにしてみました。冬の星座が、ほとんど西の空に傾きかけて、夜遅くには沈んでしまいます。オリオン座も、日付が変わる頃には、東シナ海の海の彼方に消えて行きます。

 まだまだ少し寒いのですが、夜空はすっかり春なのです。今年は、春の暖かさがまだまだ伝わってきません。窓を全開にしていると、暖房のない部屋なので、少々寒い感じです。

 画像は、オリオン座の馬頭星雲近傍です。モノクロなので、淡く赤いガス帯の光は見えませんが、白黒の濃淡が結構印象深い気もします。散光星雲を背景に、手前の馬の頭がシルエットになって、いい感じです。写真では、左方向が北極星の方向です。中央の明るい恒星が、オリオンの三つ星のいちばん東側の二等星です。二等星といっても、写真にしてみると、とても明るく輝いています。

 馬が見つめる木(NGC2024)の方も、南北に連なる暗黒帯があるので、うまいこと樹木に見えるのですね。この狭い領域だけでも、物語ができそうです。そろそろ冬の星座ともお別れです。また来年会えることを楽しみに、YEBISUビールで乾杯しながら書いています。

データ/ビクセンSX2・ビクセン80sf・専用レデューサー使用・キャノン60D(改造)・100秒・10コマ合成・トリミング・2017年2月15日21時30分頃

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2017年3月16日 (木)

かに座とM44

Photo 3月に入って、まだまだ寒い日もあれば、晴れて太陽光がさんさんと降り注ぐ昼間、車のエアコンを入れなければならないような暑い日もあります。薩摩半島は、そんな感じの場所なのでしょう。市内の南部では、ツバメが飛んでいたそうで、春がすぐそこまで来ているようです。ウグイスの初音も2月の終わりに聴きました。

 左の画像は、春の代表的な星座のひとつ,かに座です。2年前の4月に、一度UPしています。その時は、すぐ近くに木星がありました。今年の木星は、3月現在、となりのとなりのおとめ座あたりを、のんびり移動しているようです。

 かに座をつくる星は、3等星以下の星ばかりで、肉眼で確認するのは大変です。春分の頃は、天頂付近に移動しますが、眺める姿勢には苦労します。それでも、四角形をつくるかにの甲羅辺りには、薄い雲のような光が確認できます。この部分が、M44のプレセペ星団です。散開星団M44を双眼鏡で眺めると、結構美しい眺めです。かにがどちら向きなのか分かりませんが、まるで、かにが身体に卵を抱いているようにも見えます。古代の人もそのように眺めていたのかも知れません。かに座のすぐ南隣には、うみへび座のへびの大きな口が見えます。春の星空には、一等星が三個しかありません。何となく寂しい気もします。

 冬から春まで、まだまだ夜の屋外は寒いので、撮影中は、我が家の裏庭を歩き回らなければなりません。イノシシとアナグマ、タヌキに気をつけて、身体が冷えないように、多分2000歩ほど歩いているのでは、と思います。

データ/ケンコースカイメモS・シグマ50ミリ1.4・KissX7i・ISO1600 ・F4・40秒・2017年2月28日21時48分・ソフトフィルター使用

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2017年3月 6日 (月)

おおぐま座 M81 M82

81blog 3月になると、北東の空におおぐま座が昇ってきます。おおぐま座の南には、しし座が空高く昇り、同じような姿勢で姿を見せるから、結構面白い構図です。共に春の星座ですが、明るい星がとても少ないので、迫力に欠けますが……。

 おおぐま座の周辺を双眼鏡で眺めると、光の雲のような、恒星ではない光が目に入ります。このM81もそのひとつです。愛用の6倍の双眼鏡で眺めていて、星ではない光の雲を発見しました。夜空が暗い田舎だから見えるのでしょう。

 M81は、おおくまの首の後ろあたりにあります。M81は、我々の天の川銀河と同じ渦巻銀河です。その近傍には、M82という不規則銀河があります。画像にしてみると、3つ目の銀河が確認できます。口径の小さなED鏡なので、詳細なことは、確認できません。ただ、M81渦巻銀河には、二本の腕が伸びていることが分かります。また、M82銀河は、特別な銀河のようです。データを調べてみると、M81が衝突して、大きな損傷を受けた渦巻銀河のようです。この宇宙も、結構忙しい、波乱に富んだ、ダイナミックな世界なのですね。

 またの機会に、M82を8インチのシュミカセで覗いてみます。こうなると、自動導入モードが必要かも、です。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・キャノンkissX7i・ISO1600・120秒・20コマ合成・2017年3月4日20時50分頃

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2017年3月 2日 (木)

うみへび座

Blog 冬の星座、オリオン座やおおいぬ座、そしてぎょしゃ座や冬の大三角がくっきり見えるときは、空気が乾燥していて、気温がとても低いということを意味しています。だから、寒さに負けず、という気持ちを少しは持たなければ、風呂上がりに3時間も外に出ていることは、それなりに大変なんですね。少し厚めに着込んでも、深々と冷え込む夜は、身体を動かし続けないと足先がしびれてきます。

 2月の最後の28日に、うみへび座を初めて眺めました。隣には、青い目の小犬が輝いています。プロキオンです。宮沢賢治の「星めぐりの歌」に出てくるへび座です。……あをいめだまのこいぬ ひかりのへびのとぐろ……宮沢賢治が、日蓮宗の熱心な宗徒だったとは知りませんでした。

 うみへび座というのは、とても広い星座です。頭が昇ってから尻尾が昇るまで、5,6時間ほどかかるようです。画像は、頭部から首の下あたりかも、です。α星コルヒドレは2等星ですが、暗い星です。春の星座は、冬の星座に比べると、とても暗いという感じがします。この画像では、上が北極星方向です。うみへび座のすぐ近くにしし座もあるのですが、あまり目立ちません。

 うみへび座を眺めながら、宮沢賢治の星めぐりの歌を、少しは覚えて、歌えるようになりました。「銀河鉄道の夜」を一度観賞したいという気にもなります。

データ/ケンコースカイメモS・キャノンKissX7i・シグマ35ミリF1.4・ISO1600・F4・30秒・2017年2月28日21時10分頃

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