りょうけん座の球状星団 M3
日が暮れて1時間ほど経つと、東の空に春の星々が昇ってきます。今は、木星が明るく輝いていますが、本来なら、とても寂しい星空なんですね。春の1等星と言えば、天頂近くに昇ったしし座のレグルス、おとめ座のスピカ、そしてうしかい座のアルクトゥールスの3個しかありません。おまけに、レグルスとスピカはそれほど明るくありません。それに比べて、西空に沈みかけている冬の星座や星々の明るいこと、眺めてみると、とてもよくわかります。
うしかい座のα星アルクトゥールスは、全天で4番目に明るい恒星です。眺めているだけで、個人的な想いですが、何となく頼りになるような印象です。だから、春の観察・撮影にはこの星でピント確認をしています。
画像は、アルクトゥールスの少し東北の領域にあるM3という球状星団です。球状星団にしては、大きい方で、双眼鏡でも確認できます。明るさは、6等級弱ですが、空が澄んでいれば、視力のいい人ならば肉眼でも見えるそうです。久し振りにニュートン反射鏡を使って観測しました。昼間のうちに光軸を修正したはずなのですが、少しだけ調整不良のようでした。撮影には、あまり影響はしていませんが、また、光軸修正をします。
M3は、視直径が100光年、恒星の個数が50万個ほどだそうです。地球からの距離が34000光年程ですから、天の川銀河のはるかな上方の、星の少ない領域にあるのでしょうか。球状星団には、とても魅力を感じます。そんなところにある惑星に生まれたとしたら、日常は一体どんなふうになっているのか、夜は眠れるのだろうか、なんてしょうもないことを考えたりします。想像力を刺激するのですね。
データ/ビクセンSX2・笠井15㎝ニュートン反射・ビクセンのコマコレクター3使用・キャノンM5・ISO1600・60秒・15コマ合成・トリミング・2017年・4月28日20時40分
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