ヘルクレス座のM13
梅雨時なので、10日間ほどまともな星空を見ることができませんでした。今年の梅雨は、おとなしい雨のような気がします。去年のような激しい雷雨という感じはなく、静かに降り続ける雨のようです。それでも、6月から7月に変わるこの時期の蒸し暑さは、薩摩半島特有のものかも知れません。瀬戸内海周辺や関西では、決して経験できない強烈なすごさです。
という訳で、ヘルクレス座の球状星団M13の画像は、昨年の秋に撮影したものです。球状星団M13は、1714年にイギリスの天文学者エドモンド・ハレーが発見したものです。ハレーは、有名なハレー彗星を予言し、軌道計算をした人です。彼の記録では、月のない夜には肉眼で見えた、そうです。夜空がとても暗かったし、視力も良かったのでしょう。この球状星団は、北天最大で、最も美しいと言われています。50万個以上の恒星が密集している領域です。人間には、その内部の状況が想像できません。
ヘルクレス座は、7月中旬の21時頃には、天頂近くに昇り、とても観察しやすくなります。勇者ヘラクレスの腰のあたりに、M13はあります。密集度が高いので、口径の大きな望遠鏡が必要かも知れません。口径80ミリでは、星の分離が少し不足しているようです。6,7倍の双眼鏡で眺めると、恒星とは違い、ぼんやりした雲のように見えます。薩摩半島の夜空はとても暗いのですが、肉眼では確認できませんでした。この夏に、8インチのシュミカセで覗いてみたいと思います。少しだけ期待して、待っていてください。
データ/ビクセンSX2・ED80sf・専用レデューサー・キャノンKissX7i・ISO1600・60秒・2016年10月3日21時頃
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