わし座のアルタイル周辺
天の川がくっきり見えるときは、双眼鏡ではくちょう座から南のいて座、さそり座方向の銀河の流れを、眺めることにしています。銀河中心部付近の密集した領域もすごいんですが、わし座周辺の輝く星々の眺めも、また感動ものです。星の多さにも驚きますが、背景が少しだけ暗いので、ひとつひとつの星がとてもよく見えます。
宇宙にある星の数は、地球上のすべての砂浜の砂粒、海中・海底にある砂粒、それらをすべて集めた砂粒の数よりも、想像できないほどはるかに多いと言われています。天の川の星々を眺めていると〈厳かに天を仰ぐかな〉という気分になります。
写真の、わし座アルタイル付近の眺めは、星の多さを教えてくれます。この画像だけでも、肉眼で見えない星が、数万個あるいは数十万個あるのかな、という感想です。しかし、写っているのは、非常に近い星だけです。地球上を宇宙全体と考えれば(あまり科学的ではありませんが)、写真に写っている星は、玄関先の数メートルの範囲にある星だけかも知れません。
まあ、それはそれとして、アルタイル付近の眺めはとても素敵です。肉眼で見えるのは、アルタイルを真ん中にした三ツ星、α星・β星・γ星だけです。100ミリのマクロレンズで撮影したのですが、カメラレンズもよく写るんですね。三ツ星のすぐ北側には、暗黒星雲があります。星がなくて、暗黒地帯なんですが、本当はガスとちりが広範囲に広がっていて、後方の星の光をさえぎっているようです。この暗黒星雲にも、B143という名前がついています。
台風が近づいているようですが、薩摩は、まだまだ蒸し暑い夏が続いています。ビールを飲みながら、秋の虫の音を聞きながら、のんびり書いています。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノン60D(改造)・マクロ100ミリ・ISO1600・F4.5・75秒・2017年9月9日20時40分頃
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