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2018年1月の4件の記事

2018年1月30日 (火)

おおいぬ座のM41

M41blog 今年の冬は、とても寒いような気がします。今週は、鹿児島でも、雪マークがいくつもついています。27日(土)の朝には、鳥の水飲み場に厚さ1センチの氷が張っていました。薩摩半島では、大変珍しいことです。このところ、猛暑であったり、世界的な洪水や干ばつが起こっていて、天候異変も異変ですが、氷河期が近づいているような気がしています。まあ、何十年か何百年か先のことでしょうが……。

 冬の夜空には、冬の大三角が明るく輝いています。雲が多いので、なかなか見ることができませんが、透明度の高い冬の夜空は格別です。写真は、おおいぬ座のシリウスのすぐ南にある散開星団M41です。シリウスを眺めていると、近くに雲のような星の集まりが確認できます。結構広い領域に広がっている散開星団です。写真では、20個ほどの星しか確認できませんが、実際には100個以上の恒星が集まっているようです。赤っぽい星や黄色の星がたくさん見えます。歳とった赤色巨星が多いのかも知れません。

 この領域は、冬の天の川が流れているので、背景にはたくさんの星が見えます。双眼鏡で眺めると、一面星だらけで、すごい密度です。寒いので、星見を早めに切り上げました。部屋に戻って、いつものように、星空を眺めながら、ビールで乾杯です。今日のビールは、時々飲むアサヒのビアホール仕立ての黒でした。美味しいんですね、これが……。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED70SS・キャノンM5・ISO1600・40秒・数コマ合成・2018年1月4日22時頃


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2018年1月21日 (日)

カリフォルニア星雲

Blog カリフォルニア星雲は、秋の星座ペルセウス座にある散光星雲です。秋の星座といっても、今がいいちばんの見頃です。というのも、21時過ぎに子午線を越えて、西側に移動します。23時頃には、西の空で高度が70度ほどになり、観察するのも、撮影するのも、とてもいい感じになります。望遠鏡を天頂付近に向けた時が、一番大変で、まるでアクロバットか究極のヨガのような姿勢になり、翌日まで全身の筋肉に後遺症が残るんですね……。

 カリフォルニア星雲は、形がアメリカのカリフォルニア州に似ているのでこの名前がついたようです。満月を4、5個並べたような広さで、明るさが6等級ですが、肉眼でも双眼鏡でも見えません。年代物の赤いジュウタンが空を飛んでいる、と言った方が似合うのでは、と思います。

 撮影は、昨夜の23時頃です。21時頃までは、なかなか薄雲が切れなくて、あきらめていたのですが、晴れ間がのぞいたので、あわてて撮影しました。それでも、PM2.5の影響で、何となくすっきりしない画像です。北方向は、上方やや左向きです。

 明日から天気は下り坂です。1週間ほどは月もまともに見えないかも、です。次の満月は、皆既月食がありますので、何とか月だけでも見えて欲しいですね。

データ/ビクセンGP2・ビクセンED70SS・笠井レデューサーフラットナー・キャノン60D(改造)・ISO1600・100秒・数コマ合成・2018年1月20日23時頃


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2018年1月12日 (金)

オリオン座の星雲

 1月12日、薩摩半島Ablog_3の海辺近くの我が家に、初雪が降り、そして積もりました。本当は、前夜に少し雪が積もっていました。2センチほどでしょうか……。ところが、朝起きてみると、なんと庭一面、裏庭一面、雪景色ではありませんか。これには、とても驚きました。この10年のうちに、何度か雪が積もったことはありましたが、今回は、積雪12センチ、これまでの最深の積雪でした。

 その時、何が脳裏をよぎったか、というと、雪だるまでした。雪だるまを作ろうという幼いころの遊び心でした。さっそく、玄関先に雪を集めて大きな雪玉を作りました。直径70センチ、その表面に、きれいな雪を張り付けて、きれいな雪玉の出来上がりです。それから頭に相当する小さな雪玉です。顔に見えるように、形を整えて、木の枝で眉や口をつくって完成です。目玉は、キンカンの熟していない実でした。何とか出来上がって、記念撮影をしました。……その画像が見たい方はメールください……。つくった感想。大変でした。雪の重さに驚きました。簡単に大小の雪玉を重ねればできると思っていたのですが、バランスがとても難しいんです。薩摩半島は氷点下にならないので、ゆっくり氷が融けていくんですね。まあ、とても楽しい時間でした。昔の人は、〈雨が降れば雨の音を聴き、雪が降れば雪と遊ぶ〉と言っています。誰の言葉だったか、思い出せません。まあ、それは、それとして……。

 写真は、オリオン星雲と馬頭星雲がある領域です。上方が天の北極方向です。少しだけ露出オーバーにしているので、オリオン星雲は少しだけ白とびのようです。その分だけ馬頭星雲がややはっきりしているのでは、と思います。馬の頭は小さすぎて、はっきり確認できません。三ツ星も結構目立ちます。三ツ星のいちばん東の星の近くには、〈燃える木〉として有名な散光星雲があります。この周辺の赤く輝くガス帯が、なかなかうまく撮れないんですね。いつも苦労しています。晴れた夜に、また観察してみます。

 という訳で、まだ庭に残っている雪を眺めながら、雪見のアン・カフェーです。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・タムロン180ミリマクロ・キャノン60D(改造)・ISO1600・f4.5・40~60秒・10コマ合成・2018年1月4日22時頃

 

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2018年1月 4日 (木)

ぎょしゃ座

Blog 明日から、4泊5日で、岡山・関西の方に出かけますので、その前に星座をひとつUPします。鹿児島は、寒いといっても、関西に比べれば5度ほど気温が高いようです。京都にも行きますので、寒いだろうなあ、と今から少し心配です。おまけに、天気予報では西日本は、明日は雨か雪が降るという予報です。人間が制御できない大気のことだから、まあ、いいか、なんて納得していますが……。

 ぎょしゃ座は、天頂を越えて北極星に近いところに見えます。α星カペラはとても明るく、1等星の中では、最も北にあります。冬になると、このカペラの輝きを、カメラレンズや望遠鏡のピント合わせに使わせてもらっています。拡大すると、とても迫力があって、ピント合わせに最適なんですね。

 ところで、このぎょしゃ座付近は、冬の天の川が流れているので、双眼鏡で眺めると、たくさんの星が確認できます。5角形をしたぎょしゃ座の内側も外側も、見応えのある領域です。写真の、M36・M37・M38は散開星団です。6,7倍の双眼鏡で、ちょうど3つが視野に入ってきます。やや暗い星々ですが、いい眺めでは、と思います。この5角形の南の領域には、いくつかの散光星雲がありますが、肉眼では見えないのが残念です。

 星を眺めたり、観察したり、撮影したりすることは、結構な労働だ、ということが、やっと分かってきました。今年も、寒さ暑さに耐えながら、のんびり星見を楽しもうと思っていますが、本当は、この〈のんびり〉ということが、とても大切なことのように思えてきました。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・シグマ50ミリF1.4・キャノンEOS-M5・ISO1600・F4・50秒・2017年12月21日21時頃・ソフトフィルター使用

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