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2018年2月の4件の記事

2018年2月21日 (水)

バラ星雲の全景

Blog_23  先週の土曜日の17日は、夕方から晴れ間が広がり、シーイングも適当だったので、バラ星雲の撮影をしました。久しぶりに雲の流れに気を使わず、のんびり星空を眺めることができました。

 のんびりできるときは、SONYのウォークマンで音楽を聴きながら、作業をすることにしています。このところ、昔懐かしのJazzを聴くことが多いですね。MJQ(モダンジャズカルテット)が、今のお気に入りなんですが、ちょうどいいテンポと軽さで、とてもいい感じです。ジョン・ルイスのピアノ、ミルト・ジャクソンのビブラフォンが優雅に溶け合って、気持ちよく作業ができます。もちろんベースとドラムもなくてはならないんですが……。今、日常的に聴いているのは、74年盤のニューヨークでのラストコンサート・ライブです。星見のBGMとして、いちばん似合っているような感じもします。まあ、そんな訳で、BGMとホットコーヒーを楽しみながら、何とかバラ星雲を撮影できました。

 バラ星雲は、満月よりもはるかに大きい散光星雲NGC2237と散開星団NGC2244をまとめて呼ぶことが多いようです。中心部の散開星団の若い星々は、この星雲内で生まれたと言われています。この領域では、想像もできないような劇的変化が続いているのでしょう。地球からの距離が5500光年ということなので、天の川銀河の中では、結構近い方で、隣の町という感じなのでしょうか。

 西に傾いたカシオペヤ座から延びる冬の天の川が、このバラ星雲のあたりを流れているのが、肉眼でも確認できます。これも、田舎の夜空の、闇のような暗さのオカゲです。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・キャノン60D(改造)・ISO1600・90秒・17コマ合成・2018年2月17日20時15分

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2018年2月16日 (金)

いっかくじゅう座のバラ星雲

New2aanblog  いっかくじゅう座は、冬の大三角形の中にあります。と、言っても、この星座の星は4等級以下の星ばかりで、肉眼では見つけられないのでは、と思います。オリオン座の東隣りなんですが、明るい星がないので、双眼鏡で眺めても、星座の形はわかりません。ただ、この領域は、冬の天の川が流れているので、星の数は驚くばかりです。

 いっかくじゅうというのは、旧約聖書に書かれている、想像上の動物、一角獣(ユニコーン)だとされているようです。馬に似た動物で、額に一つの角があるらしいです……、見たことがありませんので。その頭というか顔というか、その目のあたりに、NGC2237・バラ星雲があります。バラ星雲も、短い望遠レンズで撮ると、確かに赤いバラの花に似て、かわいい雰囲気になります。バラ星雲は、英語版の星図表では、Rosette Nebulaと書かれていて、とてもいい感じです。最近は、焦点距離の短いレンズでよく撮ります。星雲や星団が星々の海に浮かんでいる、という感じがよく分かるからです。

 バラ星雲は、散光星雲ですが、中心部には散開星団NGC2244があります。この領域では、若い星が次々と生まれているようで、最近の観測では、160個ほどの若い星があると言われています。いっかくじゅう座の星座線を一部分だけ書いていますが、胴体は東側にのびています。また今度、バラ星雲をアップで撮影してみます。

 2月は、雲が多くて、星空はあまり期待できません。この冬は、のんびり星空を眺めることが少なかったのでは、と思います。そんな理由で、星空の下で、のんびりホットコーヒーを楽しむことができませんでした……いちばんの楽しみなのに……残念ながら。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・100ミリマクロ・キャノン60D(改造)・ISO1600・F4・50秒・20コマ合成・2018年2月8日20時30分頃

 

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2018年2月10日 (土)

馬頭星雲とNGC2024

Ablog  明日から、また少し弱めの寒波がやってくるそうです。本当かどうかは、よくわかりません。このところ、天気予報が当たっていないようなので、少しだけ信用することにしています。雪が2メートルも3メートルも積もる所と比べれば、薩摩半島では積雪10センチでも大騒ぎですが、子供だましのような気もします。

 写真は、オリオン座の三ツ星のいちばん東の2等星です。左の方向が天の北方向です。毎年撮影している場所です。赤い星間ガスが、なかなかうまく撮れないんですね。馬の頭のシルエットが、イマイチなんですね。それと、左の燃える木と言われているNGC2024なんですが、何かカチカチのような感じもします。

 このNGC2024ですが、炎のように見えるので、火炎星雲と呼ぶ人もいるようです。いろいろ想像すると結構面白いものですね。僕は、誰かが言っていた「燃える木を見つめる馬」と呼んでいますが……。

 2月の中旬なので、冬の星座も夜中には、子午線を越えて西側に移動していきます。その頃、東の空には、しし座が少し高く昇ってきます。春が、すぐそこまで来ている感じです。星座の動きが、季節の移り変わりを教えてくれます。とても優雅な気分です。

 今、思い出したのですが、昔の人は「雨が降れば、雨の音を聴き、雪が降れば、雪と遊ぶ」と言いました。とても心豊かな人間だったんですね。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・キャノンKissX7i・ISO1600・80秒・数コマ合成・トリミング・2018年1月20日22時頃

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2018年2月 1日 (木)

1月31日の皆既月食 薩摩半島から

Img_1932a  1月31日、薩摩半島は、午後から曇り空で、夕方からは、雨雲のような暗い空模様でした。日没後、器材を玄関先に出して、とりあえずは、撮影の準備だけはしていました。19時が過ぎて、20時が過ぎて、21時も過ぎて、月食の撮影を諦めて、器材を室内に運び込みました。満月なのに、月の位置さえ全く分からず、空は暗くなるばかりでした。自室に戻り、ホットコーヒーを飲みながら、返信メールを書いていました。時々は、窓を開けて東の空を眺めていたのですが、空は、暗黒の夜空でした。無理もありません、雨雲がすぐ近くまで近づいていたのです。

 という訳で、器材を整理しなければと思いながら、最後に夜空を眺めると、おやおや、細い月らしきものがかすかに見えるではありませんか……。え、え、えー。雲が薄くなって、白っぽくなっていました。とっさに、器材をまた外に出して、赤道儀をおよその北極星に合わせて、望遠鏡にカメラをセットしなおして、雑多な作業をして、月を視野に入れて……、ピンを合わせて、試し撮りを2コマ……そして撮影。この間、3、4分ほどでしょうか。後で思えば、自分でも、驚くようなスピードでした。そして、撮影できたのは、4コマだけでした。その後は、さらに暗黒の夜空に戻りました。

 皆既月食が始まる3分半ほど前の月の画像です。霞んでいるのは、雲が相当分厚いということです。露光時間が20秒なので、双眼鏡ではよく見えなかったかも、です。詳細は、ほとんど見えてきません。陰の部分がわずかに赤銅色かな……。まあ、証拠写真のような感じもしますが、少しだけすっきりした気分になりました。今日、2月1日の21時現在、東の空に月齢15過ぎの明るい月が、くっきりと浮かんでいます。寒々しい空ですが、雲一つない夜空です。後で、双眼鏡で眺めてみます。

データ/ビクセンGP2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・キャノンKissX7i・ISO1600・オート20秒・トリミング・2018年1月31日21時47分49秒

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