うさぎ座
3月上旬の21時頃、オリオン座が子午線を越えて、西空に移動していきます。オリオン座の明るい星々の少し南の空に、小さな星座があります。これがうさぎ座です。3等星と4等星の暗い星でできているので、ほとんど目立たないのですが、よく晴れた夜空であれば、小さな星座なので、見つけることができるかも、です。4,5倍の低倍率の双眼鏡があれば、こんな時はとても便利なんですが……。
このうさぎ座も、トレミー(プトレマイオス)の48星座のひとつです。暗い星のつながりをうまく星座にしたものだと、いつもながら感心しています。3等星は、何とか自分の肉眼で見えるのですが、4等星はよほど条件が良くないと見えないのでは、と思います。星座線を書き入れていますが、耳が2本あること以外は、うさぎらしく見えません。星座線を、もう少し工夫した方がいいのでは、と今思っています。
ところで、写真の中に、R星とメモした星があります。これは、有名な変光星です。別名クリムゾンスターと呼ばれています。5.5等級から11.7等級まで、427日周期で、明るさが100倍以上も変化する恒星です。このR星のすぐ隣の暗い星が7等星であることを考えれば、今の季節、このR星は、5等級から6等級の明るさのようです。偶然ですが、今、いちばん明るくなっているのかも知れません。
この日は、裏庭の後ろの2メートル程高い場所から、撮影しました。時々この場所で観察するのですが、周囲は雑草だらけです。さらにその上の坂道を登っていくと墓場があるんですが、墓地に行く分かれ道には暗い水銀灯が灯っていまして、それがまたクセモノなんですね……(詳しくは、またいつの日か)。足元は真っ暗で、何となく落ち着かない場所のような気もします。時々、ガサガサと藪を通り抜ける音や、猫ではない動物の鳴き声がすぐ近くから聞こえてきたりしますので、こちらも夜行性動物になったような気でいます。緊張感90%で、生きている感触です、不思議ですが……。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・シグマ11~20ミリ・F2.8・キャノン60D(改造)・ISO1600・f4・30秒・数コマ合成・2018年3月9日21時30分頃
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