かに座のプレセぺ星団
このところ、薩摩半島は暖かいというより暑い日が続いていて、車のエアコンもとっくに使っています。今日は少しひんやりですが、来週からは、また夏のような暑さになるようです。4月の上旬と言えば、夕方はまだまだ肌寒いんですが、この1週間ほど、夕涼みという感じで、外はとても気持ちの良い気温です。
日が暮れると、春の星座が次々と昇ってきます。しし座、おとめ座、おおぐま座などですが、どの星座も、特別に明るい星のつながりはありません。春の夜空で目立つのは、全天で4番目に明るい、うしかい座のアークトゥールスだけかも知れません。春の夜空には、3個の1等星があります。もう2つは、おとめ座のスピカとしし座のレグルスです。ただ、それ以外に、明るい星の並びがないので、少しさびしい感じの、春の星空です。
その中でも、かに座には明るい星はありません。かに座は、4月上旬の21時頃、天頂付近に昇ります。3等級以下の暗い星が多いので、肉眼で見つけるのは、結構大変です。ところが、画像中央、かにの甲羅にあたる部分に星の集団があります。この部分だけ、肉眼でぼんやりと見えるので、かに座の位置がわかります。この星の集団を、M44プレセペ星団と呼んでいます。100個ほどの恒星が集まっている散開星団です。もうひとつ、やや南の部分に、M67という名前の付いた散開星団がありますが、この星団は暗いので、双眼鏡でも見つけるのはとても大変です。
Mの付いた天体をメシエ天体と言います。シャルル・メシエが観測してまとめた天体カタログです。250年ほど昔のことですが、口径が5センチほどの望遠鏡で、よくもこれほどまでに詳しく観測したものだと、いまだに感心しています。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・シグマ50ミリF1.4・キャノンKissX8i・f4.5・35秒・15コマ合成・2018年4月2日20時20分頃
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