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2018年7月の4件の記事

2018年7月27日 (金)

さそり座のアンタレスとM4

Blog_14  このところ、異常な高温が続いています。この薩摩半島も例外ではありません。毎日最高気温が、33度から35度になります。それよりも、湿度が尋常ではありません。90%に近い値です。汗かき人間には、とてもしんどい状況です。という訳で、毎日涼しい風を求めて、緑の中を徘徊しています。涼しい風が吹き抜ける場所を見つけると、とてもほっとします。大げさですが、生き返ったような感じです。それだけ、今年の夏は猛暑なんでしょうねえ。

 写真は、夏の星座さそり座の一部です。中央の赤い星が、α星アンタレスです。アンタレスの周辺には、赤い恒星間ガスがあり、より赤く輝いているようです。アンタレスのすぐ西側には、球状星団M4があります。双眼鏡で見ると、結構迫力があります。満月に近い大きさなので、望遠鏡で低倍率で観ると、とてもいい眺めです。アンタレスのすぐ北西側にも、小さな球状星団NGC6144が見えます。

 球状星団というのは、銀河系内にある星の集まりです。1万個ほどの小さな球状星団もあれば、1000万個ほどもある巨大な球状星団もあります。狭い空間に密集しているので、中心部では、重力の影響で、異常な事態が進行しているのでは、と想像します。また、中心部に、ブラックホールがあっても不思議ではないような気もします。球状星団というのは、観る側の好奇心と想像力を異常に刺激してくれるんですね。だから、いつも気にしているんですが……。

 赤いアンタレスは、500光年しか離れていないので、それが終末を迎えた時は、太陽系にも少しは影響があるかも、です。そんなことを考えながら、夜空を眺めています。

データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・ISO800・60秒・2018年7月9日21時40分頃

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2018年7月18日 (水)

月齢3.0の月と金星

Blog_15  16日(月)の夕方、三日月と金星がすぐ近くに並んでいました。まだ日没前でしたが、マイナス4等級の明るさの金星がとても明るく輝いていました。今年の夏は、とても賑やかな夜空になります。金星、木星、土星そして火星です。再来週には、火星が地球に大接近します。赤く輝く火星は、とても魅力的では、と想像しています。おまけに、夏の夜空を飾る天の川も天頂を横切ります。

 写真の右の星が金星です。惑星は瞬きしないので、恒星とは違うということがすぐわかります。木星も土星も火星も同じです。この写真は、3コマを合成しています。それ以上のコマ数を撮影し合成しようとすると、月が移動してしまうので無理なんですね。撮影時刻は、21時頃ですが、この日のお昼頃には、月は金星のすぐそばに位置していたようです。

 ところで、三日月の影の部分がうっすら光っていますが、これは地球照と言って、地球から反射した光が月面を照らしている光です。とても神秘的な光景です。7月中は、木星、土星、火星を観察してみます。という訳で、アイスコーヒーで一休みです……。

データ/ケンコースカイメモS・タムロン180ミリ・EOSKissX7i・ISO1600・F4絞りオート・2018年7月16日20時50分頃

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2018年7月12日 (木)

いて座の土星

Blog_16  この写真は、九州南部がまだ梅雨明けしていない7月9日に撮影したものです。どういう訳か、夕方からすっきりした空になり、金星も木星も土星もよく見えました。透明度がとてもGooだったので、東から登り始めた天の川も、いつもよりはとても鮮やかに見えました。

 ちょうどその頃、九州北部や広島、岡山、愛媛などでは、記録的な豪雨がやっと終わりかけていたのですが、水害の爪痕がすごいことになっていたのですね。僕は、岡山市生まれで、19歳まで岡山平野で育ちました。岡山平野でこんな水害が起こることは、想像もできませんでした。これは、世界的な気候変動の一つの例というべきなのでしょうか。異常気象という言葉で、片づけられる問題でもないのでは、と思います……。被災地の人々の生活が、少しでも早く元に戻ることを祈ります。

 空を見上げた時、雲の上は、昼間は青空で、夜は星空なんですね。当たり前ですが、そのことを実感した夜空でした。土星は、今いて座のμ星付近を東から西に逆行しているんですね。天の川のいちばん賑やかな領域をのんびり移動しています。近くには、散光星雲のM8やM20があり、星の密度が最も高い空間です。双眼鏡で眺めても、密集する星風景は特別です。今年は、火星も最接近するので、異常に賑やかな夏の夜空になるんでしょう。ただし、ここ薩摩半島では、今の時期火星の出現は21時近くになるんですね、ちょっと残念ですが……。

 という訳で、コーヒーブレイクでーっす……。

データ/ビクセンGP2・ボーグFL55・EOS60D(改造)・ISO800・55秒・20コマ合成・2018年7月9日21時40分頃

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2018年7月 6日 (金)

こぐま座とりゅう座

2blog  この2週間ほど、星空をまともに見ていません。6月の中頃に、三日月を眺めたのを覚えていますが、その後は、ずーっと梅雨空で、曇り空が続いています。梅雨が明けないと、夏空を眺めることはできそうもありません。

 写真は、梅雨の中休みの、雲が途切れた時間に撮影したものです。ポラリス(北極星)の近くにあるこぐま座とりゅう座です。ポラリスの近くで、肉眼で確認できるのは、こぐま座のα星(ポラリス)とβ星コカブだけです。ともに2等星なので、夏は20時近くにならないと見えません。その隣のりゅう座に至っては、頭部に2等星がひとつ、その他は3等級以下の暗い星ばかりで、ほとんど星のつながりを確かめることができません。おまけに、こぐま座を囲むようにくねくねと身をくねらせているので、竜の全体像を想像するのは不可能です。まあ、このりゅう座もトレミーの48星座のひとつで、紀元前1200年前から名前が知られていたようで、結構有名だったのかも、です。
 
 ところで、7月31日には、火星が最接近するようで、楽しみにしています。小さな望遠鏡でどこまで見えるか、それを確かめようと思っているのですが、問題は天気ですね。薩摩半島は、水蒸気が多いところなので、どうなるか……です。できれば、招待客を呼んでマーズパーティーがいいかな???
データ/ケンコースカイメモS・シグマ11~20ミリ・17ミリ・F4・EOSKissX8i・ISO1600・25秒・2018年6月16日21時

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