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2018年8月の5件の記事

2018年8月31日 (金)

いるか座

Blog_11  わし座のアルタイルのすぐ東側に、ひし形に似た形の4つの星が見えます。この4つの星が、いるかの頭の部分なのでしょう。とても小さな星座なので、6,7倍の双眼鏡で、ちょうど星座全部を見渡すことができます。青白く輝く光がとてもきれいで、何となく癒される感じです。この画像は、左が天の北極です。こうすると、いるかが星の海を飛んだり、泳いだりしている姿になります。夏の大三角を大きな船に例えると、船のすぐそばを、とても小さないるかが飛び跳ねている姿を想像します。

 このいるか座にも、物語があるんですね。竪琴の名手のアリオンが、航海中に乗組員に殺されそうになるんですが、その時最後の願いとして一曲演奏をして、そして自ら海に飛び込んでしまうのです。ところが、その曲を聴きに集まっていたイルカ達が、アリオンを助け、故郷まで送ってくれたのでした。その話を聞いた芸術の神アポロンは、イルカを星座のひとつにしたということです……。これはキリシャ神話の物語ですが、青白い美しい輝きを眺めていると、信じたくなります。

 今の時期、空の状態が良ければ、天の川の眺めがいちばんいい感じです。20時頃から24時頃まで、天頂付近を移動していくので、くっきりはっきり星々を鑑賞できます。ただし、寝転べばの話ですが……。双眼鏡を片手に、大地の上に横になって、のんびり星々を眺めることも、とても贅沢な時間なのでは、と思いますが……。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・EOSM5・100ミリマクロ・F4・50秒・ソフトフィルター使用・2018年8月30日20時50分

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2018年8月24日 (金)

はくちょう座デネブ近傍

Blog_12  今日は、10時半頃に家を出ました。5分ほど車を走らせた頃、大粒の雨が降ってきました。おまけに雷まで鳴りはじめて、天気急変の一日でした。県立吹上浜海浜公園のサッカー場の休憩所で、雨宿りです。雷の地響きが少々怖い感じでした。

 この公園は、野鳥観察、野生小動物の観察のためによく行く場所です。イノシシ、タヌキ、イタチ、テン、ウサギ、キツネ、アナグマ、モグラ、うずら、キジ、ヤマドリ、いろいろな水鳥など、野生動物や野鳥がたくさん生息していて、森の中に入ると、結構その姿を見かけます。松の枝から、大きな蛇が突然目の前に落ちてくるなんていうことも度々です。いろいろ刺激があって、面白い場所なんですね。

 台風が過ぎても、台風一過とはいかないんですね、今年は……。部屋の窓から、満月2日前の明るい月が、雲から出たり入ったり、忙しそうです。この夏は、空の状態がいまひとつなんですね。という理由で、のんびり星見を楽しめる夜空がきわめて少なかったのでは、と思います。

 写真は、新月の頃のはくちょう座の1等星デネブ付近です。有名な北アメリカ星雲とペリカン星雲です。共に散光星雲で、肉眼ではほとんど見えないんですが、低倍率の双眼鏡では、空の透明度が良ければ、ぼんやりと見えるようです。北アメリカ星雲は何とかそれらしく、でもペリカン星雲はそれらしくないような……、です。画面右隅のγ星の周辺にも大きな散光星雲が確認できます。この周辺は、天の川銀河が流れているので、星の密度はとても高いところです。双眼鏡で眺めると、星だらけという感じで、退屈しない眺めでは、と思います。

 画面左方向が、天の北極方向です。天の川は、北東方向のカシオペア座の方に流れているので、カシオペア座周辺も星の密集度がとても高い領域です。さらに、天の川は、ペルセウス座、ぎょしゃ座、オリオン座方向に流れているので、天の川銀河は、結局は、一年中見ることができます。それを確かめたのは、この薩摩半島に引っ越してきてからでした。

 このデネブの周辺には、美しい散開星団もあるので、また眺めてみます。今夜は、月齢12.7の月と火星を眺めながら、静かにアサヒのビアホール仕立ての黒を頂きま~す。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・100ミリマクロ・キャノン60D(改造)・ISO1600・F4・75秒・10コマ合成・2018年8月12日22時10分頃

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2018年8月16日 (木)

さそり座のM7,M6

M7m6blog  8月上旬の頃、南の空には、さそり座といて座が見えます。この日は、どういう訳は、星空がきれいでした。水蒸気は多めでしたが、雲の少ない星空でした。

 この夏は、異常気象も、半端なしですね。今月7個目の台風が発生しています。薩摩半島も、このところ毎日雨が降ります。東日本や北海道は連日大雨のようで、猛暑日から一転して前線に伴う大荒れの天気のようですね。世界的に、異常気象が続いています。おまけに、あちこちで地震や火山噴火です。地球規模の大変動かも、です。

 そういえば、北極海沿岸でも気温が30度を超えたそうですね。「THE DAY AFTER TOMORROW」という映画を思い出しました。異常気象が続いて、ついに、9千数百年振りの氷河期がやってくるという映画でしたが、地球の温暖化が次の氷河期を招く、と言われているので、何となく不吉ですね。来年がもっと異常気象ならば、と……。いろいろ推測してしまいます。

 写真に話を戻します。さそり座の尻尾の近くにあるM7・M6は、散開星団です。M7は、明るさが3等級なので、肉眼でもうっすらと雲のように見えます。M7,M6は、青白く輝いているので、若い星々の集まりのようです。この領域は、天の川銀河の中心付近周辺なので、星の多さは特別です。双眼鏡で眺めても、星がびっしりつながっていて、まるで河や海の水のように見えます。いつ眺めても、星の密集度には驚かされます。

 こんな星のひとつが、太陽です。その周りを公転している小さなゴミのような存在が、地球なんですね。いやー……、宇宙はとても不思議です。美しいんですが、得体のしれないものかも、です。いやー……、人間も得体のしれないものなのかも、ですね。まあ、そういう訳で、YEBISUビールを飲みながら、南中している火星を眺めてきます……。

データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・KissX8i・ISO1600・45秒・2018年8月2日20時50分

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2018年8月10日 (金)

ヘルクレス座周辺

Blog_13  昨夜は、まだまだ明るく輝いている火星を観望しようと思っていたのですが、水蒸気の多さで、赤い光がゆらゆらと陽炎のように揺れていました。おまけに、地平線近くだったので、さらにもやもやとしていて、ピントを合わせることもできず、あきらめました。やはり、水蒸気の少ない日の夜中の時間帯がいいのでしょうねえ……。

 写真は、先週撮影したヘルクレス座付近の星座写真です。水蒸気が多くても、3等星が少しでも確認できる星空ならば、星座写真は撮影可能です。8月上旬の今頃は、ヘルクレス座は天頂付近で、眺めるだけでも大変なんですが、撮影はライブ画面を眺めながらですから、まあ、少しは楽です。明るい星が少ないヘルクレス座の形を肉眼で確認するのは、結構難しいですね。この星座線は、とてもよくできています。写真は南向きで撮影していますので、勇者ヘラクレスは逆立ちをしています。星座線は、どう結んでも構わないわけで、自分で自由に作れます。以前、勇者ヘラクレスの姿にしようと、星座線で結んでいろいろと試行錯誤しましたが、結局はできませんでした。2000年の時を生きたこの形がいちばんのようです。それらしく、人間の姿に見えますので……。

 ヘルクレスの東側には、こと座があります。この星座の星座線も、他に結び方がないような気もします。西側のかんむり座に至っては、順番に結ぶしか方法がありません。かんむり座、ヘルクレス座、こと座、この3つの星座の並びは、とても好きな眺めなんです。

 2000年以上も昔に、星座の領域を決めて、星座線で結び、イメージに近い星座を作った人は、とても感性の鋭い人たちだったんでしょう。星座を眺めるたびに、感心しています。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・シグマ11~20ミリ・ISO1600・EOSKissX8i・F4・35秒・12コマ合成・2018年8月1日20時50分

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2018年8月 4日 (土)

8月の南天

201881ablog  迷走台風12号の影響で、南九州は、この5日間、雨と曇りの日が続いていました。8月に入って、久し振りに星空を見ました。この日も、夕方まで雲が多かったのですが、8時ごろからやっと南天の星空が見えてきました。

 薩摩半島の片田舎なんですが、夜10時ごろまでは、街明りが結構明るいんですね。ほとんどが街灯の明るさです。家々の明りはほとんど目立ちませんが、夜遅くには水銀灯は消えて真っ暗なんですが、それまでは水銀灯の華やかさはすごいんですね。これが、都会なら、星空を照らして、夜中も星がほとんど見えないのではと思います。以前住んでいた神戸の街がそうでしたから……。

 この日は、惑星観察でした。もう少し早ければ、西空に金星が見えていたのですが、21時前に沈んでしまいました。南天の星空は、水蒸気が多いんですが、結構くっきり見えていました。てんびん座に木星、いて座に土星、やぎ座の西端に火星が見えました。火星が、いちばん明るいような印象でした。8月中は、マイナス2等級なので、まだまだ赤く輝いているはずです。もうひとつ明るい星と言えば、さそり座のアンタレスかな……。双眼鏡で星覗きをしながら、楽しい星散歩でした。この夏は、土星と火星の拡大写真に挑戦しようと思っているのですが、空の状態と自分の力量が問われているので、果たしてどうなることか……。

 撮影場所は、我が家の裏庭の少し高くなっているところです。時々、このポイントから撮影をするのですが、夜が更けると、とてもとても怖い場所なんですね。という訳で、異常に蒸し暑いので、冷たいYEBISUビールを頂きます。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・シグマ11~20ミリ・EOSKissX8i・F4・ISO1600・25秒・2018年8月1日21時40分頃

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