ウィルタネン彗星
昨夜(12月15日)の19時頃から22時頃まで、ウィルタネン彗星の観察・撮影をしました。昨日は晴天で、一日中青空でした。それでも、夕方から薄雲が出てくるという予想をしていました。予想通り、南から薄雲がゆっくり北上してきたので、雲の隙間を選んで、何とか撮影。
南西の空に上弦の月が輝いていて、結構明るかったのですが、それでも、肉眼で彗星を何とか確認できました。双眼鏡なら小さな雲のカタマリに見え、およその場所が確認できます。3.5等級の明るさなら、田舎の暗い夜空で、見えるんですね。
この彗星は、1948年にアメリカの天文家カール・ウィルタネンが発見したそうです。その後、この彗星は短周期の彗星であるということが分かったようです。周期が5.4年。とても短い短周期彗星です。木星の軌道付近から地球の軌道付近までを、周回しているようです。今回は、地球の近くを周回して帰っていくようです。最接近の距離が1100万キロと、とても近いので、肉眼でも見えるんですね。
写真は、15日の22時頃撮影した6コマを合成したものです。左隅の星の集団が、スバルです。右の明るい光が、ウィルタネン彗星です。彗星の尾が南東方向に少しは伸びているのですが、月明かりのため、はっきり確認できませんでした。1コマが4,50秒なのですが、その短い時間の間にも、彗星は動いてしまいます。この写真では、左方向が天の北極方向です。ウィルタネン彗星は、この後、スバルの東を移動して、ぎょしゃ座のカペラをかすめて、北の方向に移動していきます。どんどん遠ざかり、暗くなって、やがて見えなくなるのでしょう。
星々の海を移動する天体を眺めていると、宇宙の営みをリアルに体験できます。はるかに遠い距離なんですが、彗星の核の直径は、たったの1200メートルほどだそうですね。この宇宙の不思議さを、いつも感じています。
データ/ビクセンGP2・キャノン100ミリマクロ・EOSKissX8i・ISO1600・50秒6コマ合成・2018年12月15日22時頃
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