アンドロメダ星雲
天文に興味がない人にも、アンドロメダという名前は知られているようで、メシエ番号31の渦巻銀河です。アンドロメダギャラクシーといえば、ちょっとカッコイイ感じもします。このM31は、ちょうど12月がいちばんの見頃です。12月上旬の21時前に子午線を超えて西側に移動します。月のない澄み切った夜空なら、肉眼でもはっきり見えるので、天文ファンなら、注目度ナンバーワンなのです。
このM31は天の川銀河の兄貴分で、直径も2倍ほどあります。恒星の数は、1兆個ほどあるのではないか、と言われていますが、人間の想像力をはるかに超えていて、ついていけません。写真は、西側の空にあるM31です。右方向が天の北極方向です。こうすると、銀河の渦巻皿を斜め上から見る感じになるので、遠近感がよく分かります。M31の右側少し離れたところにある雲のような光も銀河で、M110という楕円銀河です。もうひとつ、M31の中心部からわずかに外れたところにも、小さな光の雲があります。これが、楕円銀河M32です。この二つの銀河は、アンドロメダ銀河の伴銀河といって、M31の重力の影響を強く受けています。
ところで、肉眼で見えるというのは、このM31がとても近いところにあるからです。近いといっても、230万光年も離れています。光速でも、230万年かかる距離ですよね。この宇宙の始まりが、138億年前だとすると、いちばん遠いところは、理論的に138億光年離れているということです。宇宙の大きさを、仮に地球表面だとすると(宇宙の時空を球の表面に例えるのは適当ではないのですが……)、JR大阪駅から一番遠い場所は、大西洋のアルゼンチン近くの海なのでしょうか。こんな風に例えると、アンドロメダ銀河M31は、どこにあるのかというと、地球がJR大阪駅にあるとすると、M31は、JR新大阪駅舎そのものといった感じでしょうか。こう考えると、やっぱり、M31はとても近いんですね。肉眼で見えても、おかしくはないという感じです。
いろいろ想像したり、仮説を立てたりして、星々の海を眺めるのも、また楽しからずや……、です。という訳で、今日は、僕の誕生日なので、ビンビールで乾杯します。THE 軽井沢ビール(浅間名水)って書かれているけれど、美味しいんでしょうかねえ。
データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・専用レデユーサー・キャノン60D(改造)・ISO1600・55秒・15コマ合成・トリミング・2018年11月29日22時過ぎ
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