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2019年2月の4件の記事

2019年2月22日 (金)

我が家周辺の夜空

Photo_4  探していた写真を、見つけました。2年ほど前の、居住している村(今は市内ですが)の冬の夜空です。日付は、2月13日、時刻は20時43分という記録でした。北斗七星が昇っていて、しし座も東の空に見えています。春が近い夜のはじめです。

 この写真は、夜の暗さを調べるために撮影したものです。中央あたりに、小さな川が流れています。その両側には、集落があるのですが、窓明かりはほとんど見えません。中央下に明るい光が見えますが、水銀灯がいくつか重なって明るいのだと思います。右のとても明るい光の線は,国道226号線を走る車のライトです。撮影者の背後は真っ暗な干拓地で、さらにその後ろは暗闇の東シナ海です。

 星見の時、いつも気になるのが、東から北東方向の街明かりです。低くて近い雲が明るいのは、加世田地区(旧加世田市)の街明かりです。小さな街ですが、直線距離が7キロほどしかないので、こんな感じでしょうか。ところで問題は、はるか彼方の空がボーボーとして明るいことです。推測ですが、この明かりは直線距離で35キロほど離れている鹿児島市の街明かりではと思います。鹿児島市の人口は60万人ほどですが、錦江湾に沿って南北10キロの長さに広がる市街地の水銀灯、街明かり、ビル明かり、港の明かり、車のライトなどの光なのでしょう。薩摩半島の田舎の暗さから見れば、異常な明るさです。方位の範囲は60度ほど、高度は地平線から高度20度ほどです。という訳で、この領域だけは対象外にしてきました。

 しかし、考えれば、薩摩半島の田舎は、やはり空が暗いんですね。全天の95%は満天の星空ですから……。以前住んでいた神戸の街と比べれば、雲泥の差があります。神戸では、北斗七星や天の川を見たことがありません。どんなに晴れていても見えないんですね。ましてや、しし座なんて夢でした。

 まあ、星が見えるということは、いいことなんでしょうけれど、それは、人が少なくなって過疎がどんどん進んでいくということを意味しています。とても複雑な気持ちですね。いろいろ考えながら……ちょっと休憩です。

データ/キャノンKissX7i・トキナー11~20・11ミリ・F5.6・40秒・2017年2月13日20時43分

 

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2019年2月14日 (木)

オリオンの三ツ星と馬頭星雲

Photo_5  冬の星空でいちばんの眺めは、何と言ってもオリオン座のような気がします。年末の頃、自室の東向きの窓を開ければ、オリオン座の全景が暗くなった低い山の稜線のかなたに昇ってきます。2月の中旬の今は、日が暮れて、南向きの窓を開けると、ちょうど南の夜空に、オリオン座の明るい星々が輝いています。これだけでも、季節の移り変わりをとてもはっきり教えてくれます。

 星を観察するときは、オリオンの三ツ星を眺めるんですね。3つの星は2等星なんですが、その三つ星が肉眼でとてもはっきり確認できれば、夜空の状態は良好ということにしています。我が家から見て、東の方向は鹿児島市街なので、田舎とは言え、少しは明るいんですね。そのために、東方向の夜空を撮影するときは、改造したデジカメでは赤カブリが発生して、思ったように処理ができないので不満でした。

 という訳で、初めて撮影用のフィルターを購入しました。Quad BP というフィルターです。左の写真は、フィルターなしで撮影したものです。赤っぽいガス雲の中の小さな馬の頭と、すぐ北にある燃える樹の姿が、このフィルターを使えばもう少しくっきりするのでは、と思います。赤っぽいガス雲は、もう少し広範囲に広がっているようなので、次回に試してみるつもりです。この写真の構図は、星雲写真の定番です。結構神秘的で、おまけに赤っぽいガス雲の色合いがとても美しいんですね。

 ところで、さっき裏庭に出て、天頂付近の月を眺めていたら、雑草のあたりを動く動物らしきガサガサという音。猫ではなく、あれは、アナグマかタヌキなんでしょう……多分。今日の鹿児島の一カ月予報は、……冬は終わりました……、ということでした。春が近いので、もうすぐ薩摩半島の田舎は、野生動物園のような雰囲気になるのでしょう。という訳で、今夜は、アサヒのブラックで乾杯しま~す。      

データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・専用レデュサー・EOS60D(改造)・ISO1600・50秒・2019年1月7日21時40分

 

 

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2019年2月 7日 (木)

おおいぬ座のシリウスとM41

M41  2月に入っても、暖冬が続いています。昨日も今日も、車のエアコンを入れました。春が、すぐ近くまで来ているような感じもします。夜の9時ごろになると、春の星座が昇ってきます。それでも、今が、冬の賑やかな星座を眺めるのに、一番適しているのでは、と思います。冬の大三角や冬のダイヤモンド、オリオン大星雲などが、22時前後に南中します。すっきり晴れていれば、冬の天の川も見ることができます。この冬の天の川がよく見える夜は、感動モノです。

 写真は、おおいぬ座のα星シリウスと散開星団M41です。写真の左方向が天の北極方向です。M41は、シリウスの南4,5度のところにあります。晴れていれば、肉眼で確認できます。ぼんやりとした雲のような光ですが、周囲にシリウスを除いて、明るい恒星が少ないので、少しは目立つ輝きです。写真では、2,30個の星が確認できますが、迫力がもうひとつという印象です。

 ところで、シリウスの明るさは、特別です。-1.46等級で、全天で一番明るい恒星です。太陽を除けばですが……。シリウスは若い星なので、写真のように青白い輝きです。本当は、シリウスは連星といって、すぐ近くにもう一つの恒星(シリウスB)が回っているようです。その星は、星の一生が終わりかけた暗い星のようです。口径の大きな望遠鏡では、ハッキリ見えるらしいですが……。

 古代エジプト時代、この星が夜明け前に東の空に昇ると、ナイル川の氾濫が近いと言われていたようです。季節を確実に教えてくれる星だったのでしょう。星が季節や方角を教えてくれる、それは、何十万年も前からのことかも知れません。どこかで聴いたことがあるんですが、星も衛星も見えない惑星では、進化した生命体が住んでいたとしても、進化はどこかで止まってしまう、そんな話でした。そんなこともあるのでしょうねえ。地球は、恵まれているのかも、です。という訳で、ビールでブレイクです。

データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・キャノンKissX8i・ISO800・35秒・2019年2月6日22時頃

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2019年2月 1日 (金)

モンキー星雲

Ngc2174  今年は、予報通り暖冬のようです。気温が高く、日差しが強い昼間、時々車のエアコンを入れたくなります。底冷えする夜も、今年は少なかったような気がします。と、言っても、まだ2月のはじめですから、春がすぐ来るとは思えませんが……。

 モンキー星雲という名前は、以前から知っていたのですが、1月に初めて撮影しました。ちょうど21時頃、ふたご座とオリオン座がちょうどいい感じで、南東の空60度のあたりに昇ります。モンキー星雲というのは、正式には、NGC2174というナンバーのついた散光星雲です。ふたご座のカストル(兄か弟かは知りませんが、まあ、ふたごの西側の人)の足元近くなんですが、実際はオリオン座に属しているようです。大きさは、満月よりも大きいんですが、肉眼ではほとんど見えません。

 15コマほど合成して、画像処理をした結果が、この写真です。うーん、なるほど、なるほど、という感じで、確かに右向きのモンキーなんですね。モンキー星雲と名前を付けた人は正解です。いろいろ調べてみると、孫悟空だという人(ブログ)もあって、とても面白いんですね。さらに、この写真は上方が北なんですが、上下さかさまにしてみると、左向きの類人猿に見えるとおっしゃってました。えーー、と思いながら、椅子から立ち上がって、上下さかさまに見ると、確かに類人猿らしく見えました。さすが、この人も鋭い、というか、星見を楽しんでいるなあ、という感想です。

 「星見」というのは、星を眺めて、星と遊ぶことなんですが、「星見」を楽しめるなんて、結構幸せな時間かも知れません。いろいろブログを覗きながら、そんな感じがしました。まあ、そういう訳で、楽しく常温(室温13度)のYEBISUで乾杯します。

データ/ビクセンSX2・ビクセン70SS・笠井フラットナー・EOS60D(改造)・ISO1600・90秒・2019年1月27日22時頃 

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