ぎょしゃ座の散光星雲
ぎょしゃ座は冬の星座ですが、3月中旬の夜10時頃には、西の空の低いところに移動します。もう1ヶ月半もすれば、地平線の向こうに沈んでしまいます。1等星のカペラが見えなくなると、何となく寂しい感じがします。それというのも、カペラは天頂付近を通過するので、冬の間、望遠鏡のピン合わせやアライメントによく利用させてもらった星でした。とても愛着があり、親しい星になりました。星見を続けていると、友達のような星や、ちょっと怖い星や、何となく遠慮する星もあるんですね。星々に対して感情が生まれるのかも知れません。まるで人間世界のようですが……多分星も生きているからなんでしょうか。
まあ、それはそれとして、ぎょしゃ座には大きな散光星雲がふたつあります。それが、この画像です。左がIC410、右がIC405という散光星雲です。右の星雲は、形が勾玉(まがたま)に似ているので、勾玉星雲と呼ばれているようです。左の星雲は、どくろ星雲と呼ばれているようですが、どこがどくろなのかよく分かりません。この二つの散光星雲の光は、淡く薄いので、撮影も大変です。また、この周辺には、さらに淡い星雲があちこちにあって、結構楽しい領域かも知れません。
この二つの散光星雲を視野に入れるときは、試し撮りをするんですが、二つの星雲の中間にある平行四辺形をした4個の星を基準にすると、とてもうまくいきます。なお、左上隅っこには、散開星団M38も見えています。このぎょしゃ座は、冬の天の川が流れているところなので、結構星の密度も高いところです。双眼鏡で眺めるのも、また楽しからずや……です。
一つだけ書き忘れてました。ぎょしゃ座は、5角形の形をしているんですが、1等星カペラの反対側にある2等星(β星)は、隣のおうし座の星だったんですね。初めて知りました。勉強不足ですね……。
まだまだ、寒い時期なので、常温のビールで乾杯します、です。
データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOS60D(改造)・ISO1600・200秒・Quad BPフィルター使用・2019年2月26日22時
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