カモメ星雲
カモメ星雲、またはワシ星雲などと呼ばれている散光星雲です。この冬、何度か撮影を試みたんですが、ほとんど失敗でした。今年は暖冬で、水蒸気が異常に多いのでは、と思います。そのため、赤カブリがひどくて、うまく画像処理ができませんでした。先月買ったクワッドバンドパス(Quad BP )フィルターを使って、不十分ですが何とか処理できました。このフィルターは、都市部の光害地で使用するようなフィルターのようですが、薩摩半島の田舎でも使えることが分かりました。
カモメ星雲は、正式にはIC2177という散光星雲です。おおいぬ座のシリウスの北東およそ6度から7度のところにあります。肉眼では全く見えないので、位置を確認するには撮影してみるしかありません。この付近は、冬の天の川が流れているところなので、小さな星が非常に多く、目立つ明るい星もありません。そのため、撮影方向を決めるのが大変でした。……星雲・星団を撮影するのも、結構大変な作業だ、ということもよく分かりました……。
このカモメ星雲は、おおいぬ座といっかくじゅう座の境界付近に広がっています。いっかくじゅう座といえば、有名なバラ星雲があります。この周辺には、赤く輝く散光星雲がたくさんあります。ところで、このいっかくじゅう座ができたのは、17世紀だそうです。いっかくじゅうというのは、一角獣と書くようで、ギリシャ神話に出てくる、額に一本の角がある伝説上の馬(ユニコーン)らしいです。病を治すことができる聖なる白馬といわれているようですが、詳しいことは分かりません。この星座には、目立つ星が全くないので、あまり話題にはならないんですが、また機会があれば、ゆっくり調べてみます。なお、画像の右上隅に、M50という散開星団も見えます。
3月に入って、どんどん暖かくなっていくようです。我が家の裏庭では、アナグマの家族(???)がはい回って、あちこち穴ぼこでした。冬の星座も、どんどん西に移動していきます。東の夜空には、しし座も昇ってきました。それでも、冬の星座が子午線の西側で輝いているので、もう少し冬の星々を眺めてみようかなーーーあー、なんて思っています。
データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOS60D(改造)・ISO1600・150秒・20コマ合成・Guad BPフィルター使用・2019年2月26日21時頃
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