かみのけ座のM53
5月も終わりに近づくと、春の星座はどんどん西空に傾いていきます。東の空には、夏の星座、さそり座やヘルクレス座、こと座、おまけに今年は木星までが明るく輝きながら昇ってきました。我が家の裏庭は東の空が少しだけ明るいので、まだ確認できませんが、多分天の川が昇ってきているはずです。もう直ぐ、夏の夜空になります。今年の夏は、木星と土星が天の川近くに見えます。とても賑やかな夜空になるのでしょう。
ところで、写真は、かみのけ座の球状星団M53です。かみのけ座は、夜9時頃にちょうど天頂付近に昇ってきます。とてもいい条件なんですが、ファインダーで位置を確認するのが大変です。寝転んで眺めた方がいいような、まるでアクロバットのような、そんな感じです。かみのけ座は、メロッテ111が目立つ以外、明るい星がないのでなかなか捉えにくい星座です。それでも何とか、手動でM53を導入しました。α星を頼りに、ここまで30分ほどかかりましたが、結構楽しい時間でした。
この球状星団は、大きさも明るさもイマイチな感じですが、直径が220光年ということを考えれば、実際は巨大な球状星団のようです。中心部の密度が異常に高い星の集まりのようです。明るさが7.7等級といっても、もっと暗い感じです。距離が58000光年というデータですが、この距離から考えると、天の川の周辺部のいちばん外れた領域のようです。次回は、8インチのシュミカセで撮影してみます。梅雨が近いので、今年はチャンスがあるかどうかは分かりませんが……。
ひと言、書き忘れていました。この日の撮影中に、ヌエの初鳴きでした。ウグイスの初鳴きなんて可愛いものじゃあなくて、とても恐ろしい叫び泣きです。死にかけた老婆が叫び泣く声だそうで、近くで聞くと大人でも怖くなって、ぞーっと身震いするような気持ち悪さです。おまけに、周りが真っ暗なんですよね……。という訳で、ちょっとコーヒーブレイクです。
データ/ビクセンGP2・ビクセン70SS・笠井マルチフラットナー・EOSM3・90秒・2019年5月23日21時40分頃
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