かみのけ座のメロッテ111
春の星空は、少しだけ寂しい感じがします。1等星は二つだけで、天の川からも離れているので、5月に入っても、西空に沈みかけた冬の星々の方が明るくて目立つんですね。春は星々が少ない分だけ、暗い星も結構よく見えるのかも知れません。しし座のβ星デネボラと、おとめ座の1等星スピカ、そして春の夜空で一番明るいうしかい座の1等星アルクトゥールス、この3つの星と北斗七星で囲まれた領域が一番暗いと言われています。確かに、その領域は、3等級より暗い星ばかりのようです。という訳で、遠くの銀河がよく見えるということらしいです。おとめ座銀河団やかみのけ座銀河団など、2000個とか3000個とか言われているはるかに遠い銀河が見えるようです。昨夜、そのおとめ座かみのけ座銀河団を撮影しました。口径が小さいので、2,30個ほど確認できただけですが、遠くがよく見える領域なんですね。
まあ、それはそれとして、写真は、かみのけ座の散開星団メロッテ111というとても美しい星の集団です。20個ほどは、確かに確認できます。本当はもっとたくさんの星の集団のようです。髪飾りに宝石を散りばめた感じでしょうか。とてもいい感じです。7,8倍の双眼鏡で眺めると、星が視野いっぱいに広がって見えます。ブルーがとても鮮やかに目立ちます。このメロッテ111は、肉眼でも見えます。ぼんやりとそのあたりを眺めていると、視野の中心から少し離れたところに、ぼんやりと雲のような明かりを見つけることができます。よく晴れて、透明度の高い夜空では、メロッテ111全体で、3等星より少し明るい感じでしょうか……。一つひとつの星が明るいのは、地球からの距離が280光年ほどで、とても近いからだそうです。天の川銀河の中で考えると、すぐ近所で、例えばですが、同じ町内会の仲間、と言えるかも知れません。こんな感じに見える散開星団は、とても少ないんですね。
ところで、先週ぐらいから、夜10時過ぎに、南東の低い空に明るい星が昇ってきていました。瞬きをしていないので、多分木星では、と思います。今年の夏は、木星と土星がお揃いしますので、天の川を入れて賑やかな夏になりそうです。
データ/ビクセンGP2・ED70SS・笠井マルチフラットナー・EOSKissX8i・ISO800・60秒・2019年4月27日21時30分頃
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