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2019年6月14日 (金)

うしかい座とかんむり座

Blog_24  うしかい座は、トレミーの48星座のひとつで、紀元前1000年以上前から知られていたようです。春の星座の中では、いちばん遅く昇ってきます。うしかい座のα星アルクトゥールスは、とても明るい1等星で、明るい星が少ない春の星空の中では特別に輝いています。赤っぽいオレンジなんでしょうか、結構きれいな色なんですね。このアルクトゥールスは、春の時期に望遠鏡のピント合わせに毎回使わせてもらっています。とても有難い星です。

 うしかいというのは、牛飼いのことなんでしょうけれど、熊の番人という意味もあるそうです。牛飼いには、番犬が必要なんですが、ちゃーんと北西隣りに、りょうけん座の猟犬が控えていますので、さすがーという感じです。このりょうけん座の猟犬は、北隣りのおお熊やこ熊の番犬もしているような位置関係にあります。古代の人も、星座の名前や位置関係にとても研究熱心だったような、そんな印象です。星座線で結んでいるのですが、上に伸ばした左手は猟犬につないだ手綱を持っているのでしょう。両足もあって、短足に見えるんですが、星を結ぶときに偶然こんな星座線になったような気がします。うしかい座のモデルは、多分偉い人なんでしょうから……。

 うしかい座の東隣に見えるのが、かんむり座です。このあたりが春と夏の境界とされているようです。この冠(かんむり)は、ギリシャ神話では、酒の神ディオニーソスがクレタ島のアリアドネを王妃に迎えるときに贈ったと言われている冠がモデルだとされています。詳しいことはよく分かりませんが、7つの星を結ぶと、確かにかんむりに見えます。

 ところで、春もすっかり終わって、梅雨の真っ只中なんですが、少し晴れた夜には、さそり座やこと座が結構高いところに昇りかけています。夜中過ぎには、空一面夏の星座が輝いているのでしょうか。今年は、天の川を十二分に堪能しようと思っています、ということで、まだ見ぬ今年の天の川に、サントリーの〈香る〉エールで乾杯します、です。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・トキナー11~20ミリF2.8・EOSKissX8i・f3.5・15秒・ソフトフィルター使用・2019年5月5日21時30分頃

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