ヘルクレス座のM13
球状星団M13は、ヘルクレス座にあります。前々回UPしたヘルクレス座の腰のところにあるんですが、結構暗いので、肉眼では見たことがありません。ヘルクレス座は、梅雨が明ける7月中旬の21時頃、天頂付近に来ます。双眼鏡で眺めるのはとても苦労しますが、天頂付近は一番暗いので、撮影には最適です。M13は、距離25000光年という遥か彼方で、数十万個の恒星が密集した星の集団です。直径90光年ほどの狭い空間に、数十万個の星が密集している状態です。こんな状態が長く続いてきたのであれば、中心付近はどうなっているのでしょうか……。なかなか想像もできません。中心部の密度というか重力というか、それを考えると、中心部にブラックホールがあっても不思議ではないような気がします。とても魅力的で、好奇心を駆り立てる、究極のものでは、と自分では思っています。
なお、写真には、すぐそばに渦巻銀河6207も映っています。この銀河は、明るさが12等級という暗さですが、写真にはちゃーんと映るんですね。少々驚きです。
ところで、我が家の庭から肉眼で見える球状星団は、ケンタウルス座のオメガ星団といて座のM22だけです。オメガ星団は肉眼ではっきり見えて、視直径と明るさから考えて特別な存在です。M22は、天の川の中にあって星々の海を背景にとても美しい光です。このM22は、肉眼でいつも見えるという訳ではなく、大気の状態が良い時だけかすかに見えるという感じです。三番手が、このM13なのでしょうか。肉眼では見えませんが、双眼鏡で覗くと、恒星ではなく、小さな雲の光のような感じに見えます。画像にしてやっと、周辺部の星が分離して、球状星団らしくなります。背景が暗いので、星々がとてもくっきりしています。眺めていると、とても癒される……そんな光景です。
まあ、そんな訳で、早く梅雨が終わって、夏の星々を眺めたいんですね。それを願って、YEBISUのプレミアムブラック(初めて味わうビールかな……?)でひとりで乾杯します。
データ/ビクセンGP2・ビクセンED80sf・EOSM5・ISO3200・40秒・トリミング・2019年6月28日21時30分
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