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2019年9月の4件の記事

2019年9月26日 (木)

や座

Blog_20190926200801  や座と呼ばれている星の並びを、初めて観察しました。とても小さな星座です。夏の大三角の中の、はくちょう座とわし座の間にあるのですが、4等級以下の暗い星の並びです。双眼鏡でしか確認できないような、そんな星座で、確かに矢のような感じで並んでいます。これも、トレミーの48星座のひとつですが、現代人には見えないようなこんな暗い星をよく見つけたもんです。それでも、この矢の形をした星の並びは、ペルシャ、ギリシャ、ローマなどの地域や時代が変わっても、それなりに矢の形として眺め、言い伝えられていたそうです。こちらの方が、とても驚きです。当時の人々の視力のすごさも、驚きですが、当時は、晴れた夜空は満天のとても賑やかな星空だったようですね。星明りという言葉もあるようで、夜も少しは明るかったのかも知れません。

 この周辺は、天の川が流れているところです。星の密集度もとても高いところで、明るい恒星の背後は星だらけです。写真では、上方が北極方向です。や座のすぐ西側あたりに、珍しい星の並びがあります。6個の星が一列に並んでいます。そしてその周辺にもいくつかの青い星が見えています。ここはこぎつね座の領域になるのですが、Cr339という記号番号がついた珍しい散開星団です。コートハンガーなんて呼ばれているそうですが、逆さまにすると、確かにそんな感じもします。よく見つけたものですね、感心します。

 ところで、今夜も曇り空です。秋雨前線が北上しているそうで、薩摩半島では、蒸し暑さが帰ってきました。昼間は30度を超える真夏日です。この先5日ほどは雨の予想なので、ムシムシの夜になりそうです。ということで、まだまだ冷たいビールが美味しいんですね。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・タムロン90ミリマクロ・ソニーα6000・ISO1600・30秒・ソフトフィルター・2019年9月23日21時頃

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2019年9月20日 (金)

いて座の球状星団M22

M22blog  今日の天気は、雨が降って、それから晴れて、今はどんより曇っています。今夜、一雨来そうな雰囲気です。毎日忙しい天気です。天候異変が今も続いていて、この先どんな異変が起こるのか予想がつきません。おまけに、桜島が連日噴火していて、大気の状態は最悪に近い感じです。そして、この三連休の間に台風の接近・通過で、薩摩半島は、大荒れの天気になりそうです。

 写真は、8月に撮影したいて座の球状星団M22です。一番好きな球状星団です。なぜ好きかと言えば、大気の状態が良ければ、肉眼ではっきり見えるからです。しかし、このM22の明るさは、6等級ということらしいので、はっきり見えるというのも、変な感じもします。実際、6等級の明るさは、肉眼では確認できないのが普通なので……。まあ、それはそれとして、このM22は、最初に発見された球状星団ということだそうです。それも、18世紀のことだそうで、少々驚きです。最近、この球状星団に惑星状星雲が発見されたようです。大口径の望遠鏡でないと確認できないと思うのですが、とても興味深いことです。またの機会に、探してみます。

 ところで、東の空にはペガススが昇ってきているので、夏の星空も終わりが近いんですね。晴れた夜に、天の川をもう一度ゆっくり眺めてみます。という訳で、コーヒータイムにします。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井フラットナー・EOSM3・ISO1600・50秒・2019年8月21日21時50分

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2019年9月13日 (金)

天の川観望

Blog_20190913195101  毎年のことですが、空全体が晴れ渡っているとき、夏は天の川の観望です。今年は梅雨が長くて、8月になっても、晴れ渡った星空がほとんど見えませんでした。この夏は、大気の状態がとても悪いような気がします。9月の今頃になっても、同じような天候が続いているのでしょうか。このところ真夏のような天気で、おまけにムシムシの毎日です。我が家の裏庭に、彼岸花が一輪だけ咲き始めていますが、この調子でいくと、秋の涼しさは相当先の感じがします。

 今夜は中秋の名月です。東の空にほとんど丸い月が昇っていますが、とても小さい感じです。月までの距離が40万キロ以上なので、大きい時の月と比べると15%ほど小さいんでしょか……。中秋の名月といえば十五夜のような気がしますが、実際は月齢は13.7で、満月ではないんですね。旧暦では、新月の日を1日目としていますので、少しだけずれています。それでも、何とか満月らしく見えます。

ところで、今夜は月が明るいので、天の川を眺めるのには少々無理な感じです。写真は、7月に撮影した天の川です。梅雨が終わりかけた時ですが、珍しく天の川が結構くっきりしています。これだけくっきり見えれば、こと座もわし座も、はくちょう座もよく見えるはずです。ベガ、アルタイル、デネブの3個の1等星でつくる夏の大三角も、迫力満点です。こんな感じで天の川を眺めたのは、この夏はまだ数回しかなかったような記憶です。9月には、海に沈む天の川を眺めてみようと思っていますが、なかなか予定が立てられません。という訳で、もう少しのんびり待つことにします、です。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・トキナー11~20F2.8・EOSKissX8i・ISO1600・f4.5・25秒・ソフトフィルター・2019年7月22日20時30分

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2019年9月 6日 (金)

こと座のベガ

 Blog_20190906185101 夏の代表的な星座であること座は、9月の上旬の21時ごろには、天頂付近に昇ります。眺めるのが大変なんですが、白く明るい輝きは夏一番です。ベガの輝きも迫力があるのですが、こと座の小さく均整のとれた形も、とてもいい感じです。α星ベガの明るさは、0.0等級で、他の星の明るさを決める基準星になっています。ベガの隣にある、平行四辺形もとても正確です。完璧に近い感じの形です。偶然にしては、よくできています。この平行四辺形の4つの星は、南側2つが3等星で、北側2つが4等星です。南側の2つの星の間には、リング星雲と呼ばれるM57があります。M57の明るさは8.8等級なのに、カメラレンズでも映っています。さすがデジタルですね……。この平行四辺形ですが、とてもくっきり見える時があります。それは大気の状態が非常に良い時です。逆に何となくはっきりしない時は、イマイチの時です。という訳で、夏の夜空を眺めるときは、この4つの星の見え方を参考にするといいのでは、と思います。

 ところで、固有名のベガは、アラビア語からきているそうです。日本では織姫(おりひめ)ですが、この呼び名は中国から伝わったのでしょう。このベガは、地球からの距離が25光年です。太陽によく似た星で、とても近い恒星のひとつです。おまけに、この星には惑星系が生まれているようで、とても興味深い星です。100年か200年か経って、有人の宇宙船が太陽系を出て宇宙探査に出る時、ケンタウルス星とシリウス、そして次の候補に挙がるのがこのベガのような気がします。近くて魅力的な恒星なのでしょう。また晴れた夜に、じっくり観察してみます。

 今日は、晴れたり雨が降ったり、忙しい天気でした。台風の影響でしょうか、夜になって、風が舞い上がっています。上弦の月もほとんど見えません。という訳で、カフェ・オ・レで休憩タイムです。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・EOSKissX8i・100ミリ・F2.8マクロ・ISO1600・F3.5・25秒・ソフトフィルター・2019年7月22日20時50分

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