こと座のベガ
夏の代表的な星座であること座は、9月の上旬の21時ごろには、天頂付近に昇ります。眺めるのが大変なんですが、白く明るい輝きは夏一番です。ベガの輝きも迫力があるのですが、こと座の小さく均整のとれた形も、とてもいい感じです。α星ベガの明るさは、0.0等級で、他の星の明るさを決める基準星になっています。ベガの隣にある、平行四辺形もとても正確です。完璧に近い感じの形です。偶然にしては、よくできています。この平行四辺形の4つの星は、南側2つが3等星で、北側2つが4等星です。南側の2つの星の間には、リング星雲と呼ばれるM57があります。M57の明るさは8.8等級なのに、カメラレンズでも映っています。さすがデジタルですね……。この平行四辺形ですが、とてもくっきり見える時があります。それは大気の状態が非常に良い時です。逆に何となくはっきりしない時は、イマイチの時です。という訳で、夏の夜空を眺めるときは、この4つの星の見え方を参考にするといいのでは、と思います。
ところで、固有名のベガは、アラビア語からきているそうです。日本では織姫(おりひめ)ですが、この呼び名は中国から伝わったのでしょう。このベガは、地球からの距離が25光年です。太陽によく似た星で、とても近い恒星のひとつです。おまけに、この星には惑星系が生まれているようで、とても興味深い星です。100年か200年か経って、有人の宇宙船が太陽系を出て宇宙探査に出る時、ケンタウルス星とシリウス、そして次の候補に挙がるのがこのベガのような気がします。近くて魅力的な恒星なのでしょう。また晴れた夜に、じっくり観察してみます。
今日は、晴れたり雨が降ったり、忙しい天気でした。台風の影響でしょうか、夜になって、風が舞い上がっています。上弦の月もほとんど見えません。という訳で、カフェ・オ・レで休憩タイムです。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・EOSKissX8i・100ミリ・F2.8マクロ・ISO1600・F3.5・25秒・ソフトフィルター・2019年7月22日20時50分
| 固定リンク
「趣味」カテゴリの記事
- 月面 中央クレーター列(2023.06.01)
- かみのけ座のNGC4565(2023.05.24)
- 我が家の裏庭から見た西空(2023.05.18)
- かみのけ座のメロッテ111(2023.05.11)
- しし座の系外銀河トリオ(2023.05.04)
コメント