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2019年10月の4件の記事

2019年10月26日 (土)

全周魚眼の全天

Photo_20191026191701  薩摩地方は、まだまだ夏の感じです。昼間は、車のエアコンが必要で、いつになったら秋らしくなるのか……。今年は、強烈な天候異変です。関東地方の大雨が、その一例かもです。日本の四季も、危うくなるのかも知れません。という訳で、このところ、星空をまともに見ていないし、月の満ち欠けの記憶もはっきりしない印象です。この先どうなるのか、少々心配しています。

 写真は、全周魚眼レンズで撮影した夜の全天です。天の川が、もうすぐ天頂付近を横切る夏の夜空です。180度いっぱいに入っていますが、肉眼の見え方と違って異様です。鳥類の眼球が見る風景なのかも、です。中心部は結構正直なんでしょうが、周辺部は異常な歪みがあって、このままでは、人は歩くこともできないのでは、と思います。空を飛んだり、海の中を泳ぐのには、とても便利なのかも知れません。少しだけコントラストを上げていますが、周辺の街明かりの明るいこと。田舎の中の田舎なんですが、水銀灯の明るさは異様です。電気のなかった頃には、暗黒の地上だったはずです。江戸時代でも、満月の頃には、家の中より外の方がはるかに明るかったという話もあります。これだけでも、世界は変わってしまったのでしょう……。

 ところで、天の川は結構明るいんですが、それにも負けず、飛行機のライトはもっと明るいんですね。中央付近の明るい1等星はこと座のベガで、左隅のマイナス1等星は木星です。このレンズは、7.3ミリF4の魚眼レンズです。いちばん安価なものだと思いますが、思った以上に周辺部もくっきりです。本当は中央部に、オブジェを目立つように入れるべきなんでしょうか。昼間なら、もっと面白い使い方があるような気がします。

 今夜も曇り空なので、ジャズを聴きながら、画像処理をする予定です。という訳で、小休止します。

データ/ソニーα6000・7.3ミリ魚眼・ISO1600・F4・20秒・2019年8月21日20時頃

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2019年10月18日 (金)

とかげ座

Blog_20191018185201  秋の星座のトップなんですが、小さなかわいい星座です。暗い星ばかりでできている、肉眼ではなかなか確認できない星座で、画像にしてみても明るい星を探すのに苦労します。はくちょう座のすぐ東側にあるのですが、4等星、5等星の星ばかりのようです。古代ギリシャの人々も見逃したのでしょうか……。視力がとてもよかったので、別の理由があるのでしょう。はくちょう座の近くにある、同じく小さな星座のいるか座は、トレミーの48星座に入っています。明るさのわずかな差でそうなったのかも、と推測しています。

 ところで、とかげ座は、17世紀に作られた星座です。双眼鏡があれば、暗い星がジグザグに並んでいるので、何とか探すことができます。写真では、左方向が天の北極方向です。写真で見る限り青白い星が多いので、若い星でできている星座のようです。左にとかげの頭があって、右の方が尻尾なんでしょう。でも、ボーデの星絵図を見ると、どう考えても哺乳類のイタチかネズミのような感じですが、本当にとかげなんでしょうか。おまけに、このとかげ座の星座線が、星座本によっても、結び方も違えば、形が全然違うんですね。そういう訳で、自分好みの星座線で結んでいます。自由でいいのかも、です。

 このところ、曇りの夜空が続いています。今夜もそうですが、明日は晴れるのでは、なんて予想しています。秋雨前線が北上していますので、ここ薩摩半島ではムシムシの夏日でした。まだまだ車のエアコンが必要です。5月から10月まで、季節は夏から夏という薩摩半島です。という訳で、高千穂牧場のカフェ・オ・レで休憩タイムにします。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・ソニーα6000・50ミリ1.8・ISO1600・F4・25秒・2019年10月7日22時

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2019年10月10日 (木)

月齢5.4の月面

54  久し振りの、穏やかな月面でした。いつもは、ほとんどの場合、ゆらゆらと、ほんわかほんわかと月面が揺れて、ピント合わせどころではないんですが、クレーターの輪郭がくっきりとしていました。解像度が少し悪いのは、アマチュア用の鏡筒だからです。ピントも少しだけ柔らかめにしています。上弦前の月面を眺めるのも本当に久しぶりなので、少々見とれていました。月面を観察しようと思えば、ある程度徹底しないといけないな、なんて初めて思いました。

 そういう訳で、少しは力を入れたのですが、完ぺきではありません。これでも30コマほど合成していますが、慣れた人は、何百コマも合成するそうですね。多分、動画から合成するという人の方が多いらしい、と聞きました。経験がないので分かりませんが、それなりの苦労はあるんでしょうねえ。

 ところで、月面のこの部分の撮影は初めてです。中央の平坦な部分は、神酒(みき)の海と呼ばれています。その右側(右の方向が北方向)から海が広がっていますが、静かの海、そして晴れの海へつながっています。静かの海の隅っこに、アポロ11号の着陸地点が見えます。確かに、こういう平らに見えるようなところでしょう、着陸するのは……。しかし、海と言っても、溶岩台地ですから、着陸するのも大変だったのでは、という印象です。この付近で特別に目立つのは、テオフィルス・クレーターとアルタイの崖でしょうか。クレーターの方は、ピント合わせに使いました。アルタイの崖は、朝日が照らしているのでしょう、とても目立ちました。この崖は、高さ3000m近くあるそうで、迫力満点です。おまけに長さが500kmほどあるそうで、さすが月ですね(???……)。

 という訳で、休憩タイムです。遠くから何やら太鼓の響きが聞こえてきます。薩摩地方の年中行事「太鼓踊り」の響きです。多分小学校の運動場で、練習なんでしょう。ご苦労様です。

データ/ビクセンGP2・セレストロン8インチシュミカセ・専用レデュサー・EOSM3・ISO800・400 分の1・20コマ合成・2019年10月4日19時50分

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2019年10月 6日 (日)

いて座のM8とM20

M8m20blog  この夏のブログ最終画像です。まだまだ天の川も眺めることができるのですが、秋の星座が天頂付近に昇ってきました。季節的には、もうすっかり秋なのでしょう。今年は天候に恵まれず、すっきりした画像は少なかった感じです。盆明けから秋雨前線が発生して、ずーっと変な天気でした。鮮やかな天の川にも出会わなかった印象です。

 写真は、いて座のM8とM20です。ともに散光星雲ですが、大きなM8がとても目立ちます。肉眼でもはっきり分かるほど大きな星雲です。満月の2倍ほどあるのでは、と思います。北から南へ横切る暗黒星雲があって、この感じが干潟に似ているそうで、干潟星雲と呼ばれているのですが、イメージがイマイチな感じです。多分名前の付けようがなかったんでしょうか……。この輝きからして、超巨大な分子雲なんでしょう。この中から、星が次々と生まれてくるのでしょう。というよりも、もうとっくに原始星となって輝き始めているのかも知れません。このM8の手前か後方に散開星団も確認できます。

 ところで、写真上方には、小さな散光星雲M20があります。こちらの方は、やや小さくかわいい感じです。割れ目が3つあって、三裂星雲と呼ばれています。まあ、確かにそんなイメージです。この夜は、とても大気の状態が良かったようで、画像がとてもくっきりしているのでは……。でも本当はこのM8とM20の周辺は星間ガスが異常に多いところのようで、もっと薄いガス雲が見えても良さそうなのですが、映っていないんですね。もう少し露出をかけた方がいいのかも、です。詳しいことは分かりませんが、また調べてみます。

 まあ、そんな訳で、観察環境がやっと秋になりました。もう少し夜が涼しくなったらいいのですが……。昨日も、上弦前の月を撮影したのですが、まだまだ蒸し暑く、夏という感じでした。さらに言えば、昨夜は異常に流れ星が多かったみたいで、2時間の間に5,6個観察しました。撮影しながら……ということを考慮すると、流れ星の個数は、本当ははるかに多かったのかも、です。という訳でコーヒータイムにします。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・0.8倍レデューサー・EOS60D改造・ISO1600・80秒・Quad BPフィルター使用・2019年8月21日22時頃

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