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2019年10月10日 (木)

月齢5.4の月面

54  久し振りの、穏やかな月面でした。いつもは、ほとんどの場合、ゆらゆらと、ほんわかほんわかと月面が揺れて、ピント合わせどころではないんですが、クレーターの輪郭がくっきりとしていました。解像度が少し悪いのは、アマチュア用の鏡筒だからです。ピントも少しだけ柔らかめにしています。上弦前の月面を眺めるのも本当に久しぶりなので、少々見とれていました。月面を観察しようと思えば、ある程度徹底しないといけないな、なんて初めて思いました。

 そういう訳で、少しは力を入れたのですが、完ぺきではありません。これでも30コマほど合成していますが、慣れた人は、何百コマも合成するそうですね。多分、動画から合成するという人の方が多いらしい、と聞きました。経験がないので分かりませんが、それなりの苦労はあるんでしょうねえ。

 ところで、月面のこの部分の撮影は初めてです。中央の平坦な部分は、神酒(みき)の海と呼ばれています。その右側(右の方向が北方向)から海が広がっていますが、静かの海、そして晴れの海へつながっています。静かの海の隅っこに、アポロ11号の着陸地点が見えます。確かに、こういう平らに見えるようなところでしょう、着陸するのは……。しかし、海と言っても、溶岩台地ですから、着陸するのも大変だったのでは、という印象です。この付近で特別に目立つのは、テオフィルス・クレーターとアルタイの崖でしょうか。クレーターの方は、ピント合わせに使いました。アルタイの崖は、朝日が照らしているのでしょう、とても目立ちました。この崖は、高さ3000m近くあるそうで、迫力満点です。おまけに長さが500kmほどあるそうで、さすが月ですね(???……)。

 という訳で、休憩タイムです。遠くから何やら太鼓の響きが聞こえてきます。薩摩地方の年中行事「太鼓踊り」の響きです。多分小学校の運動場で、練習なんでしょう。ご苦労様です。

データ/ビクセンGP2・セレストロン8インチシュミカセ・専用レデュサー・EOSM3・ISO800・400 分の1・20コマ合成・2019年10月4日19時50分

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