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2020年2月の4件の記事

2020年2月28日 (金)

冬の星空その2

Blog_20200228193401  今、新型コロナウィルスで日本も大変なことになっているようです。この薩摩半島の田舎でも、車も人も何となく少なくなっているような気がします。まだ鹿児島県では今日現在感染者が出ていませんが、いつ出てもおかしくない感じもします。ほとんどマスクをした人ばかりで、いつもと違う街風景です。まあ、マスクをしたくても、どこに行ってもマスクは売っていませんが……。天候異変の影響なのか、生態系がおかしくなってしまったからなのか、ウィルス発生の原因は全く分かりませんが、早く収まって欲しいものです。

 写真は、ふたご座とこいぬ座です。共にトレミーの48星座の中に入っています。2月の月末の21時頃、天頂付近に昇ります。眺めるには少々大変ですが、撮影にはとてもいい感じです。天頂に来るときは、大気の影響が一番少なくなるので、星々がとてもくっきりしています。上方が北方向です(だいたいですが……)。ふたご座のふたつの星がとても目立つので、すぐに見つけることができます。上がα星カストルで、下がβ星ポルックスです。ギリシャ神話によると、二人は双子の兄弟で、カストルが兄で、ポルックスが弟だそうです。どういう訳かβ星のポルックスの方が明るいんですね。2000年以上前は、α星カストルの方が明るかったという話も聞きますが、本当のところは分かりません。このふたご座のカストルの足元に、前回UPした、散開星団M35も見えています。

 ふたご座の南にある小さな星座がこいぬ座です。二つの星だけでできている、とても狭い星座です。小さな双眼鏡で眺めても、この二つの星以外は何も見えません。明るい1等星が、プロキオンです。プロキオンというのは、ギリシャ語で〈犬の前〉を意味する言葉だそうです。その犬とは一番目の猟犬シリウスのことで、シリウスが昇るよりも少しだけ早く昇ってくる、という意味で、とても微妙な言い回しです。地球の緯度によって夜空に昇る順番は少しズレますが、プロキオンとシリウスのどちらが先に昇ってくるのか……、鹿児島でそれを確かめたことはありません。

 夜10時を過ぎると、春の星座が次々と昇ってきます。星空は春になりつつあります。今夜は雨ですが、雨の音を聞きながらYEBISUで乾杯します、です。

データ/ケンコースカイメモS・シグマ30ミリF1.4・EOSKissX8i・ISO1600・f4・40秒・2020年2月27日19時40分

 

 

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2020年2月21日 (金)

ふたご座のM35

Blog_20200221185701  薩摩半島も、久し振りに晴れの天気です。今日で三日目ですが、明日の夜も晴れの天気で星々が見えるかも知れません。2月に撮影した写真は、まだ画像処理ができていません。UPした写真は、1月に撮影したコマです。写真の中央に見える星の集団が、散開星団M35です。ふたごの兄弟の西側で輝いているのが、兄のα星カストルです。M35は、彼の足元にある散開星団で、星空の状態が良ければ、何とか肉眼でも見ることができそうです。5等級の明るさだそうで、結構明るい散開星団です。見かけの大きさは、満月大という感じでしょうか……。ふたご座の足元付近は、冬の天の川が流れている領域なので、賑やかなところです。

 ところで、写真のM35のすぐ右下あたりに見えるのが、散開星団のNGC2158です。M35よりずーっと小さく見えるのは、遥かに遠いところにあるからです。こういう眺めは、やはり双眼鏡がいちばんです。何千年も昔に出た光ですが、実物を眺めていることなので……迫力満点です。リアリティーや臨場感は、写真は双眼鏡には勝てません。

 もう少しで2月も終わりますが、冬の星空を眺めるのは、今が一番良い時節です。夜10時頃になると、冬の星座が天頂付近に昇り、とてもくっきりと見えます。という訳で、冬の天の川を暗黒の我が家の裏庭で眺めてきます、です。

データ/ビクセンGP2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・EOS60D(改造)・ISO3200・85秒・2020年1月21日21時49分

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2020年2月15日 (土)

コーン星雲

Ngc2264blog  写真は、いっかくじゅう(一角獣)座にあるコーン星雲と呼ばれている散光星雲です。コーンというのは、工事現場や駐禁場所に使われている注意表示物です。一般的な三角コーンと呼ばれている形に似ているので、この名前が付いたようです。写真中央の小さな三角形(円錐)をした暗黒星雲が、とても目立ちます。全体の形を考えると、下を向いたカメが口を広げている姿に似ている感じもします。そんな風に例えると、頭の部分がコーン星雲です。胴体の方はと言うと、ちゃーんと名前が付いていて、クリスマスツリー星団と呼ばれているようです。この時は、口径80ミリと70ミリの両方を使っての撮影でしたが、とても暗いので大変でした。画像処理もまだまだ慣れていないので、滑らかなグラデーションに加工することができませんでした。理由は簡単で、明らかに露出不足です。まあ、これからの課題です。

 もう一つ珍しい光は、写真右下隅の扇形をした小さな光です。これは、ハッブルの変光星雲と呼ばれているもので、密集したガスと塵が恒星の光を反射して輝いているものです。望遠鏡で眺められるそうですが、まだ見たことはありません。この周辺には、暗黒星雲があちこちに広がっているようです。とても変化に富んだ領域なのでしょう。

 ところで、この撮影は1月のものです。2月に入って月を一度眺めていますが、まだ一度も星空を眺めていません。どんなに雨と曇りの日が多かったことか、です。当分は、こんな天気が続くのでしょうが、贅沢は言いませんが、2月中に2,3回は星空を見たいものです。これが、星見人間のささやかな願いです。まあ、そんな感じの今日この頃です。という訳で、今夜も雨を眺めながら、インスタントコーヒーです。

データ/ビクセンGP2・ビクセンED80sf・EOS60D(改造)・ISO1600・180秒・2020年1月21日20時29分

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2020年2月 6日 (木)

月面X

Blog_20200206194801  2020年、最初の月面Xです。この週末は上弦の月が過ぎて、月は満月に近づいています。9日の日曜日が満月なので、今夜も月が何とか出ていたのですが、明るすぎて眺めるのもイマイチです。写真は、2月1日の、月齢7.2の月面です。夜7時頃から、月面の中央部にピントを合わせ、デジカメの液晶画面で何とか月面のXを確認したのですが、時刻が早すぎたのか、完全にXになっていませんでした。月面は、地球と比べると太陽の昇り沈みが30分の1なので、30分ほど待ってもなかなか日の出が進まない感じでした。結局、1時間以上待って、やっとXらしき文字になりました。本当はもう少し時刻が進んだ方がよかったのかも、です。

 このXの文字の北方向にVという文字も少し欠けているのですが、何とかそれらしく見えます。以前撮った時は、もう少しVらしく見えた記憶がありますが……。まあ、月面で文字探しなんてするのは遊びですが、それなりにエネルギーを使っています。エネルギーを使っているので、楽しめるのかも知れません。冬の夜、屋外で作業するのは本当はとても寒いのですが、ドタバタと細かい作業をしていると、不思議ですが……寒さを忘れてしまいます。

 まあ、そんな感じで、いろいろと夜の屋外は遊びがいっぱいです。夜空の状態が良ければ、もっとたくさんの撮影コマができるのですが……なかなかそうはいきません。薩摩半島は、BlogのUP記事を書いている間にもうすっかり曇り空になりました。南東の空に昇っているはずのシリウスも全く見えないので、夜遅くには雨かも、です。という訳で、サントリーの〈香る〉エールで乾杯します。

データ/ビクセンGP2・8インチシュミカセ・専用レデューサー・EOSM3・ISO800・1000分の1秒・40コマ合成・2020年2月1日20時13分

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