バーナードループ
オリオン座を包み込むように広がっている巨大な散光星雲を、バーナードループと呼んでいます。見かけの大きさは、15度以上もあるような気がします。同じ領域にあるオリオン大星雲がとても小さく見えます。バーナードループは、200万年ほど前に起きた、複数の超新星爆発の残骸だと言われていますが、詳しいことはまだ分かっていないようです。オリオン座のα星ペテルギウスの隣にも、エンジェルフィッシュと呼ばれているとても大きな散光星雲が見えます。確かに、右を向いたのフィッシュです。さらに写真左隅には、有名なバラ星雲も確認できます。ただ残念なのは、これらの赤い輝きの散光星雲は、肉眼ではほとんど見えないことです。
この夜の撮影は、大変でした。改造ボディに、Quad BPフィルターを使って撮影したのですが、とても広角レンズ過ぎたようで、画面周辺部に赤カブリが発生しています。このQuad BPフィルターというのは、望遠レンズ専用のようです。まだまだ勉強不足でした。
ところで、オリオン座のペテルギウスですが、このところ明るさがどんどん落ちている様子です。この写真は半月ほど前のものですが、3月に入ってさらに暗くなっているようです。ほとんど2等級の明るさかな、という印象です。星の最期を迎えているのでは、というもっぱらの噂ですが、もしかして本当のことかも知れません。仮にそうなったとすれば、巨大な爆発が起こって、満月2個分ほどの明るさになるのでは、なんて推測されています。その時には、昼間でも明るく輝くようです。でもオリオン座の形が変わってしまうので、何となく寂しくなるかも知れません。そんな理由で、星が見えた時には、ペテルギウスを時々観察することにしています。
今夜は快晴の夜空で、明るい月が天頂に昇っています。月が明るすぎて、星々があまり見えません。薩摩半島も、今夜は冬らしく少々肌寒い夜です。という訳で、とてもとても薄いインスタントコーヒーを飲み終わったら、暗黒の裏庭に出て月を眺めてみます。
データ/ケンコースカイメモS・シグマ30ミリF1.4・EOS60D(改造)・ISO1600・f2.8・80秒・Quad BPフィルター・2020年2月23日20時50分
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