2020年最大の満月
昨日の19時過ぎに、東の空から満月が昇ってきました。ちょうどその時、観測パーツの調整と工作をしていましたが、山の稜線からオレンジ色の大きな月が昇ってきていました。低い高度では、ほとんど濃いオレンジ色でした。今年最大の満月だとは聞いていましたが、その迫力は想像以上でした。オレンジ色になったのは、間違いなくPM2.5の影響でしょう。このところ、青空ではなく、ホコリを被ったような白っぽい空でした。撮影する予定ではなかったのですが、満月を眺めているうちに、ロケする気持ちになりました。
スーパームーンということで、ネット上ではライブ配信もやっているようでした。このスーパームーンという言葉は、天文用語ではないので、あまり使わないのですが……。満月になるのは、8日正午頃だったと思います。昨日の月齢は14.7ですが、これは正午の月齢のことだったと思います。ということは、この撮影した頃は、9時間ほど経っているので、月齢はおよそ15.1ほどかな、と思います。そう考えると、月面の右側(西側)が少しだけ欠け始めているのが理解できます。満月の画像で目立つのは、写真下部の明るい部分です。白っぽい領域の中心にあるのが、ティコクレーターです。このクレーターから四方に白いスジが伸びています。これは、遥か昔に宇宙からの物体が衝突したときの衝撃でできた名残です。光条(こうじょう)と呼ばれています。ティコクレーター自体も割と新しく(1億年前)、とても強烈だったので、いまだにその痕跡をとどめているようです。
正直なところ、満月だけを撮影したのも初めてでした。双眼鏡で眺めてもイマイチで、撮影しても正面からストロボいっぱつという感じで、メリハリのない画像になってしまいます。まあ、昨夜はオレンジ色の迫力に負けて撮影しました。この写真は、東向きの室内からの撮影です。極軸をきちんと合わせることも必要ないので、とても楽な作業でした。ただし、赤道儀のスイッチはオンにしました。
ところで、新型コロナウィルスの感染拡大が続いていますが、鹿児島県でも4人目の感染が発生しました。その内に、田舎の田舎まで拡大するのでは、という感じもします。とにかく、早く収まって欲しいものですね……。もう少しで今夜の月も昇ってくるので、裏庭に出て眺めてみます。
データ/ビクセンGP2・ビクセンED80sf・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・1000分の1秒・2020年4月8日21時頃
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