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2020年7月の5件の記事

2020年7月30日 (木)

てんびん座の球状星団NGC5897

 Ngc5897blog 今日7月30日は、とても私的なことですが、星見を始めた日です。以前住んでいた神戸から鹿児島に引っ越してきて、1等星がやっと見える夜空から条件が良ければ4等星まで見える夜空に変わりました。夜空の暗さは、理想的でした。夜空を肉眼と双眼鏡で眺めること数年……、8年前にやっと(ある程度)本格的に、星見と天体写真を開始しました。今やっと、星空を自由に楽しめるかな……という感じです。という訳で、もう少し続けてみます。

 写真は、てんびん座の球状星団NGC5897です。てんびん座は、おとめ座とさそり座の間にありますが、肉眼で見える星は二つしかなく、ほとんど星座の形は分かりません。この球状星団も暗すぎて、双眼鏡でも見ることが出来ませんでした。この時だけは、自動導入を利用しました。それでも撮影してみないと、本当に導入されているのかどうかは、分かりません。球状星団と言えば、撮影後すぐに分かるほど星が密集していますが、この球状星団はそんなイメージではなく、まるで散開星団のような地味な星の集まりでした。密集度がとても低く、中心部も結構暗い感じです。明るさは8.6等級ですが、輝きが弱いので、双眼鏡では確認できないはずです。この球状星団も初めて撮影でした。暗い星団・星雲の方が圧倒的に多いはずなので、また、あちこち探してみます。

 薩摩半島もやっと長い梅雨が明けました。梅雨が明けた途端に、高温注意報です。ガンガンの太陽光線と、ジメジメ・ムシムシの地上の空気に負けず、何とか夏を乗り切りたいですね。という訳で、小休止して月齢9.4の月面を眺めてきます。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・IOS3200・50秒・2020年6月22日21時30分

 

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2020年7月23日 (木)

ネオワイズ彗星 7月21日

Blog_20200723193901  7月21日(火)に、ネオワイズ彗星を撮影しました。彗星を肉眼で観たのも、これが初めてで、感動モノでした。肉眼で眺めるのも、これが最初で最後かも、という想いでした。このネオワイズ彗星は5月ごろから気になっていたのですが、梅雨が終わらない中、久し振りに晴れた日の夜(新月の夜)に、近くの干拓地でロケでした。この干拓地というのは、自宅から車で1分。同じ集落なのですが、農作業小屋と畑作地だけなので明かりが全くありません。観望や撮影には最適な場所なのですが、足元さえ見えない暗さなので、移動するのも結構気を使います。おまけに、イノシシに遭遇するかも……ということで、聴覚だけは野生モードです。

 夜8時前から準備して、1時間半ほど観望・撮影をしました。その中の一コマが左の写真です。日没後30分ほどで彗星は見え始めていましたが、星々が明るく見え始めた21時頃の撮影です。実際に見えた感じも、この写真と同じ雰囲気でした。写真中央の上部には、北斗七星の一部も見えています。彗星の光度は2.9等級ということだったのですが、もっと明るく見えた感じです。少しだけコントラストをつけていますが、真っ暗な東シナ海をバックにするとこんな感じで、星々がより明るく見えるようです。写真の右下の明かりは、ちょうど北方向の薩摩半島最北部のいちき串木野市の、市来(右)の街明かりと串木野(左)の街明かりだと思います。35キロ程離れていますが、街の明かりは結構明るいんですね。その他の地上の明かりは見えません。東シナ海では定期航路もなく、漁船の明かりもありません。

 ほとんど快晴の星空の下、とても楽しいロケーションでした。本当は天の川も撮影しようと思っていたのですが、最適なポイントを探すなら、車の入れない真っ暗な堤防道路を何百メートルも歩かなければならないので、またの機会にしました。という訳で、久し振りに、香るエールで乾杯でーす。

データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20ミリF2.8・EOSKissX8i・20ミリf4・ISO1600・30秒・2020年7月21日21時10分

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2020年7月16日 (木)

こと座

Blog_20200716192701  夏の星座の出番なんですが、7月に入って月面を一度眺めただけで、星空を一度も観ていません。ずーっと天気が悪く、雨の日が続いています。いつになったら星空を眺められるのか、予定が立ちません。7月中は無理なのでは、という感じもします。こんな梅雨も珍しいですね。去年も異常な天気でした。梅雨明けは遅かったし、お盆過ぎから、秋雨前線の影響で曇りのち雨のち曇りの天気が続いて、曇り空のまま短い夏が終わり、秋になりました。ただ、蒸し暑さだけは異常で、とても変な夏でした。今年はどんな夏になるんでしょうか……?

 写真は、こと座です。この写真は6月に撮影したものです。北東の空に昇ったところですが、まだ高度が低いために、シャープさはイマイチです。ベガの輝きはすごいんですが、平行四辺形の美しいこと……です。平行四辺形をつくっている北側の星二つは4等級の明るさで、南側の星二つは3等級の明るさです。実際に眺めた感じも写真とほぼ同じです。こと座はとても小さい星座ですが、3500年ほど前から知られている星座で、トレミーの48星座のひとつです。α星ベガは、夏の星々の中では一番明るい0.0等級の恒星です。ベガの隣のε(イプシロン)星は、二重星として有名です。写真を見てもふたつの星に見えますが、さらにそれぞれの星がまた二重星なので、結局は4重星ということで、ダブル・ダブル・スターと呼ばれています。

 こと座のような小さな星座は、5,6倍の双眼鏡で眺めると、星座の形がとてもよく分かります。双眼鏡も使いようによっては、結構楽しめる道具です。本当は3,4倍の低倍率の双眼鏡があればいいのですが、なかなか適当なものがないんですね。もっと利用してもいいような道具ですが、でも今は、遠くを眺めて遊ぶなんて……そんな時代ではないような気もします……。

という訳で、今夜は涼しいので、常温のYEBISUで乾杯です。

データ/ケンコースカイメモS・タムロン90ミリマクロ2.8・ソニーα6000・ISO1600・f4・25秒・ソフトフィルター使用・2020年6月23日21時50分

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2020年7月 9日 (木)

さそり座のM6,M7

M7m6blog_20200709191701  相変わらず、雨が降り続いています。どうしてこんなに降り続くのか、気象庁も困惑しているようです。長く降り続くのが、もう何週間目か、分からなくなりました。梅雨というよりは、雨季といった方がピッタシです。カビの心配をしていたのですが、案の定、50ミリレンズにカビ発生、でした。さんさんと輝く太陽の光が、恋しくなりました。紫外線も、何故か恋しくなります。

 写真は、今年初めての天の川です。南南東のとても低い位置なので、くっきり感がイマイチですが……。その天の川の、さそり(さそり座)の尻尾のあたりにある、散開星団M6,M7です。この周辺は星だらけで、探すのに時間がかかりました。露出時間は45秒ほどですが、それだけで、天の川の星々が結構明るく写っています。この二つの散開星団は、肉眼で見えるそうですが、まだ見たことはありません。双眼鏡で眺めると、M6の方は周辺が少し暗いので結構目立つのですが、M7の方は星々の海の中なのでよく観察しないと難しい気もします。ただ、プトレマイオス(トレミー)さんは「さそりの針に続く星雲」と書き残しているそうで……星がたくさん集まっているのが見えるなんて、さすが古代の人は視力がいいですね。

 星空はもうすっかり夏になっているはずですが、当分は曇り空で、天の川も見えません。梅雨が終わるのを、気長に待つことにします。という訳で、コーヒーブレイクでーす。

データ/ケンコースカイメモS・100ミリF2.8マクロ・EOSM3・ISO1600・f4・45秒・2020年6月22日22時20分

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2020年7月 2日 (木)

さそり座のM4

Blog_20200702194001  写真は、さそり座にある球状星団M4です。先週の6月22日の撮影です。梅雨入り(5月30日)してまともに星空を撮影したのが、この夜でした。梅雨の真っ只中なので無理はないのですが、これだけ雨と曇りの日が続く梅雨も珍しいのかも、です。レンズにカビが生えているのではと、このところずーっと心配しています。薩摩半島に引っ越してきてから、カメラレンズの内3分の1はカビが発生しました。それでも何とか使っていますが、その内にガラクタになります。時々は、太陽の光が欲しいですねえ……。

 夏の星座は、ヘルクレス座を除いて、夜10時を過ぎても、まだまだ空の低い位置にあります。その中でも、さそり座は天の赤道より低い位置にあるので、なおさら観るのに苦労します。ところが、この夜は何故かくっきり見えました。この球状星団のすぐ左隣(東側)には、明るいアンタレスが見えるのですが、視野には入っていません。その代わりさそり座のσ(シグマ)星が、隅っこギリギリに見えます。このM4は、双眼鏡で眺めると、けっこう明るく見える球状星団のようです。中心部がとても明るいのでは、と思います。太陽系に一番近い球状星団だと言われていますが、本当のところは分かりません。6等級の明るさのようで、昔の人達は肉眼で見ていたのかも知れません。機会があれば、この夏に8インチのシュミカセで撮影してみます。すごい迫力なんでしょう……楽しみです。でも、8インチでの撮影は、やはりガイド撮影でないと無理でしょうかねえ……。

 という訳で、ひとり、YEBISUで乾杯します、です。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井0.8倍レデューサー・EOSKissX8i・ISO3200・35秒・20コマ合成・2020年6月22日22時

 

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