秋から冬への星空
日没後、西の空にはまだ夏の大三角の姿があります。天の川もまだまだ健在で、その流れを観察できます。考えれば、夜空で見えない部分は、太陽に照らされた2時間分ほどの星空です。年月で計算すれば、多分1ヶ月ほどでしょうか……。そう考えると、日没から日の出まで空を眺めていたとすると11ヶ月ほどの星空を眺めることが出来そうです(当たり前ですが……ただし、季節によっては、少しは違いますが……)まあ、そういう訳で、夏の星々を見送りながら、昇ってくる冬の星座を待っている今日この頃です。
写真は、秋から冬への星空の変わり目です。秋の星座はペルセウス座だけですが、天頂付近には、秋の星座が賑やかに輝いています。ペルセウス座には、カリフォルニア星雲と呼ばれている散光星雲があります。確かにカリフォルニア州の形に似た姿です。その南には、有名な散開星団スバルが見えます。スバルというのは、昴(ぼう)というのが始まりです。中国から伝わった呼び名だと思います。それがいつの間にか、日本ではすばると呼ぶようになったようです。正式にはプレアデス星団と呼ばれていて、メシエカタログにはM45として登録されています。肉眼でもとてもよく見えるので、昔から有名です。視直径も満月3,4個分ほどもあり、双眼鏡で眺めるとすごい迫力です。ブルーの輝きがとてもきれいで、人気ナンバーワンの散開星団かも知れません。その南東には、明るい1等星アルデバランが輝いています。その周囲には、これまた肉眼でも星の集団に見える散開星団ヒヤデス星団があります。これも双眼鏡で楽しめる眺めです。ヒヤデス星団の北には、五角形の形のぎょしゃ座があります。この5個の星は、肉眼でもよく見えます。ただし、この5個の星の内、いちばん南の2等星は、おうし座の牡牛の角(つの)の先の星で、ぎょしゃ座の星ではありません。このぎょしゃ座には、ふたご座のM35からの連番で、M36,M37,M38の3つの散開星団があります。写真の赤っぽく写っているICカタログ番号の二つは、大きな散光星雲です。冬になると星空が急に賑やかになり、明るい星々も多いので、寒いのですがとても楽しめる季節です。
ちょうど昨夜、ぎょしゃ座の3つの散開星団を撮影しましたが、うまく撮れていれば、またUPします。薩摩半島も冬は結構寒いのですが、澄み切った冬の星空をじっくり眺めてみます。今夜の空は曇り空です。ただ一つオリオン座のリゲルだけがうっすらと輝いています。……という訳で、コーヒーブレイクです。
データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20ミリF2.8・EOS60D(改造)・ISO1600・f4・50秒・2020年12月6日22時
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