« 2020年12月 | トップページ | 2021年2月 »

2021年1月の4件の記事

2021年1月28日 (木)

オリオン座中心部

Blog_20210128192501  オリオン座の1等星ペテルギウスが、2019年の秋から2020年の春ごろまで、どんどん暗くなり2等星の明るさになってしまいました。確かに、昨年の正月頃のペテルギウスは2等星の三ツ星とほとんど同じ明るさのようでした。このままいけば超新星爆発か、なんて言われていたのです。その後少しは明るさを元に戻したそうですが、元のようには明るくなっていないような印象です。この写真は、1月13日に撮影したオリオン座の中心部です。1等星リゲルと比べると、ペテルギウスの方がやや暗い感じもします。ペテルギウスが赤っぽい色でリゲルが青白い色合いなので、肉眼で明るさを比べるのは少し無理でしょうか……。超新星爆発が起きた時は、ペテルギウスまでの距離は600光年ほどなので、三日月よりも明るくなるのでは、なんて言われていました。元々ペテルギウスは変光星なので、少しは明るくなったり暗くなったりするのですが、今回は特別だったのかも知れません。星が超新星爆発を起こすのは必然的なことのようで、実際にはもうとっくに大爆発を起こしてしまっている可能性もあります。それが地球に届くまで何百年もの時間経過が必要なので、今それを知ることはできません。それが事実ならば、もうオリオン座の形はすっかり変わっているのでしょう。

 オリオン座は冬を代表する星座です。1等星が2個、2等星が5個もあり、バランスのよい分かりやすい星座です。全天で一番目立つ星座かも、です。四角形の形の中に三ツ星があり、肉眼で見える散光星雲があり、魅力ナンバーワンです。ペテルギウスが消えてしまうと、冬の大三角もなくなってしまって、少しは寂しくなるかも、です。それでも、超新星爆発を肉眼で眺められるというのも、また素晴らしい出来事のような気もします。宇宙の出来事は、人間の想像力をはるかに超えているようで、どうなるのか予想も出来ません。ただ、宇宙はとても激しく変化していて、宇宙は生きているというのを、とても強く感じています。

 という訳で、曇り空で、強風が吹いている暗い夜空(今夜はほとんど満月の明るい夜空なのですが)を眺めながら、インスタントコーヒーで一休みします。

データ/ケンコースカイメモS・シグマ50ミリF1.4・EOSKissX8i・ISO1600・f4・20秒・ソフトフィルター使用・2021年1月13日21時頃

| | コメント (0)

2021年1月21日 (木)

2020年12月の上弦の月

Blog_20210121194501  写真は、昨年の、と言っても先月ですが、12月22日の月齢7.4の上弦の月の画像です。この7.4というのはその日の正午の月齢なので、実際の撮影時刻にはもう少し進んでいるのでしょう。いつも上弦の月前後の月面の写真が多いのですが、クレーターが立体的に見えるからという単純な理由からです。もう少し拡大してみたいのですが、8インチではこんなものなのでしょうか。バローレンズを使うと、周辺部がガクンガクンと画質低下になってしまいます。安いバローレンズなので、限界なのでしょう……多分。もう少し高性能なものが必要かな、と思い、昨年テレビュー社製のパワーメイト2.5倍(特別に高価という訳ではありませんが)を注文したのですが、いつ入荷するのかも分かりません。

 もう少し拡大したかったのは、クレーターも勿論そうなのですが、月面には他にもいろいろと興味を引くものがあります。この写真にも写っているコーカサス山脈やアペニン山脈の形状などです。さらにアルプス山脈を横切っているアルプス谷やクレーターの中の中央丘、そして写真の中のピトン山などです。このピトン山は、朝日があたり始めているところなのですが、溶岩台地の海の中で、眩しいくらいの輝きでした。いろいろ調べてみると、このピトン山の高さは2300mほどだそうで、少々驚きでした。驚いたというのは、地形もそうですが、地球から35万キロ余り離れた場所のこんな小さな山が見えることでした……。宇宙広しといえども、地球以外の小惑星、衛星などの地表を簡単に見ることが出来るのは月だけなのですね。地球も宇宙の中ですが、一番近い宇宙は月なのかな……なんて、改めて思います。そんな訳で、テレビューのバローレンズを心待ちしている今日この頃です。

 今夜は曇り空で、夜中から雨かも、です。薩摩半島は、南からの湿って暖かい風が吹いています。明日は間違いなく雨のようです。そういう訳で、もう少し研究してみます。

データ/ビクセンGP2・8インチシュミカセ・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO800・800分の1・2020年12月22日20時頃

 

| | コメント (0)

2021年1月15日 (金)

オリオン星雲周辺

Blog_20210115132501  昨年の12月から正月明けの今日まで、星空が見えたのはわずか5日ほどでした。こんなに曇り空が続くのも珍しい感じです。寒波の襲来もあって、9日には薩摩半島の我が家でも5cmの積雪でした。3年に1回ぐらいですが、まあ珍しい出来事でした。裏庭一面雪が積もって、風景が変わりました。いつものことながら、雪ダルマ造りです。高さ1.2mほどの雪ダルマでしたが、何となくそれらしく見えました。その雪ダルマは、2日後の夕方までわずかに形を留めていました。寒波の影響で、低温の日々だったようです。テレビの情報だと、日本海側は大雪で、3メートル近く積もったところもあるようで、とても大変だったようです。想像も出来ません。雪深い所では、雪ダルマなんて造らないんでしょうねえ……。

 ところで、写真は12月に撮影したオリオン座のオリオン星雲周辺です。写真左方向が天の北極方向です。南の明るい赤い光が、オリオン星雲M42です。肉眼でもはっきり見えるので、大昔から有名だったそうです。散光星雲の赤い光は肉眼では見えないのですが、中央の異常な輝きが雲のようにややぼんやりと見えるはずです。オリオン星雲のすぐ近くに、北と南に光が見えます。双眼鏡で眺めると、3つの光が見えるので、小三ツ星と呼ばれているようです。オリオン座の2等星の三ツ星は写真左端ですが、2つまでが写っています。こちらの方は、大三ツ星と呼ぶのでしょうか……。左隅には、(うっすらと見える)馬頭星雲と呼ばれている暗黒星雲もあり、激しく燃える樹もあって、とても賑やかな領域です。オリオン座は冬の星座の代表的なもので、明るい星が多く、形が分かりやすいので、人気ナンバーワンだと思います。今、冬の星座が次々と昇ってきています。おうし座、ぎょしゃ座は天頂近くに昇り、続いてふたご座とこいぬ座、そしておおいぬ座やウサギ座も南東の空に見えます。1等星や2等星の明るい星が多いので、冬はとても見ごたえのある星空です。のんびりと冬の星々と星座を楽しみたい、そんな想いです。

 そういう訳で、一休みして、コーヒーブレイクです。〈追伸〉 BlogのUPはいつも夜なのですが、昼間だと少し感触が違います。手紙や日記を書くようなもので、外は太陽がさんさんで、地上の人間世界のかすかな騒音も聞こえてきます。やはり夜の静けさの方が気分が乗る、そんな感じもします。

データ/ケンコースカイメモS・180ミリF3.5マクロ・EOS60D(改造)・25秒・2020年12月9日21時52分

| | コメント (0)

2021年1月 7日 (木)

ぎょしゃ座の散開星団M36,M37,M38

M363738blog  毎年正月明けの夜、東の空高く昇っている明るい星は、ぎょしゃ座の1等星カペラです。いつも望遠鏡やカメラレンズのピント合わせに使わせてもらっている貴重な恒星です。ぎょしゃ座は5角形の形をしているので、分かりやすいのですが、1等星が一つ、2等星が一つだけなので、夜空がある程度は暗くないと、見つけるのに少し苦労するかも、です。このぎょしゃ座には、3つの散開星団があります。それが写真の、M36,M37,M38です。ちょうど6倍の双眼鏡で眺めると、3つの散開星団が同一視野に入ります。一番左(東側)がM37で、一番目立つ感じです。中央のM36はやや小ぶりです。右端のM38は大きいのですが少し暗めでおとなしい光です。よく見るとこのM38の下(南側)に、小さいですがもう一つの散開星団が見えます。だたし、双眼鏡では、写真のように星が分離していなくて、もやーっとした光の雲のように見えます。この3つは明るさが6等級ほどなので、今までに肉眼で見えた記憶はありません。双眼鏡で眺めても、写真のような感じなので、見ごたえと迫力はイマイチでしょうか……。それでも同じ視野に3つ見えるというのは、とても珍しいのでは、と思います。

 これらの散開星団は、地球からの距離が4000光年ほどなので、すぐ近所っていう感じでしょうか……。それぞれに数千個から数万個、あるいはそれ以上の恒星があると想像すれば、迫力満点です。そしてそれらが惑星を持つとすれば、その数は想像できません。惑星があれば、当然地球のような水の惑星もあって当然のような気がします。最近、〈この宇宙は生命に満ち満ちている〉っていう想いを強く感じています。それがいちばんの神秘ですが、今こうしてBlogを書いている生命体が、小さなゴミのような惑星上の至る所に生存しているというのも、またよく分からない神秘であり不思議でもあるような……そんな印象です。

 正月も明けて、今年も出発しましたが、どんな年になるのか予想もつきません。新型コロナウィルスの感染拡大もひどい状態になっているようで、少々心配です。おまけに、週末にかけて最強の寒波の襲来です。明るいニュースが少ないのですが……まあ、仕方ないのでしょうか……。っていう訳で、明るく気持ちよくYEBISUでひとり乾杯します、です。

 追伸 最近では珍しく我が家の裏庭にタヌキがやって来ました、昼間です。

データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・30秒・2020年12月6日21時30分頃

| | コメント (0)

« 2020年12月 | トップページ | 2021年2月 »