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2021年2月18日 (木)

オリオン座の散光星雲M42   

 M42blog 写真は、オリオン座にある大きな散光星雲です。メシエカタログでは42番が付けられていて、オリオン大星雲と言われるほど有名な星雲です。満月6、7個分以上の大きさで、肉眼で見える数少ない散光星雲です。赤っぽい光は肉眼ではほとんど見えないのですが、中心部の輝くばかりのきらめきはとてもはっきり見えます。毎年撮影していますが、21時から22時頃南中する季節が最適(私的な理由ですが)なので、撮影は1月頃と決めています。天の赤道近くなので、薩摩半島からでは多分55度ほどの高度になるのでは、と思います。適当な高度なので、眺めるにも撮影するにもいちばん良い高さのようです。まあ、天気によりますが、今年はくっきりくっきりの星空は少なく、何故か水蒸気が多くて、どんよりした夜空ばかりです。この撮影の夜は、とても珍しい晴天の星空でした。

 ところで、オリオン星雲は鳥が羽を広げた格好をしていますが、ちゃーんと頭までついています。というか、頭というよりはヘルメットのような感じもしますが、この部分は、メシエ天体M43という別な散光星雲です。しかし地球からの距離は、ともに1400光年~1600光年ほどなので、同じ領域のつながった星雲でしょうか……。オリオン星雲の中心部は少し白トビしているようですが、この部分はトラペジウムと呼ばれていて、若い星々が生まれている領域だそうです。トラペジウムというのはラテン語で台形を意味しているそうで、台形の形をしている4重星を指しているようです。4重星を中心に生まれつつある星の集まりが、この周辺のガスや塵を異様に輝かせていると言われています。そのエネルギーのすごさは、想像することさえ出来ません。宇宙は、すごい勢いで変化し続けている……そんな想いです。

 オリオン座には、もうひとつMのついたメシエ天体があります。それは、ウルトラマンの故郷だとされているM78です(M87という説もありますが……)、本当のところはよく知りません。こちらの方はとても小さいので、今はなかなか手が回りません。その内にまた挑戦します。という訳で、今夜も冬のあらしで、薩摩半島はヒンヤリヒンヤリです。まだまだ春が来る感じではありません。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・EOS60D(改造)・ISO1600・90秒・2021年1月14日21時30分

 

 

 

 

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