エンゼルフィッシュ星雲
写真は、オリオン座にあるエンゼルフィッシュ星雲と呼ばれている散光星雲です。とても大きな星雲で、狩人オリオンの頭全体という広さの光の雲です。満月なら、およそ100個ほど円形に並べた感じなんでしょうか……。これが肉眼で見えたなら、冬の星空もすごい眺めになっていたはずです。確かに、金魚のエンゼルフィッシュにそっくりだということで、この名前がついたようです。写真下左の赤い星は、オリオンの右肩(こちら向きのオリオンと考えて)の1等星ペテルギウスです。ペテルギウスは、直径が太陽500倍以上もある赤色超巨星で、超新星爆発が近いと言われている(もう新星爆発してしまっているかも……)年老いた星です。写真下右の星は、オリオンの左肩の2等星ベラトリックスで、ラテン語で女戦士を意味するそうですが、詳しいことは分かりません。という訳で、この散光星雲はオリオンの肩幅ほどの大きさなので、50ミリほどのレンズでも撮れそうな感じもします。以前は、400ミリや500ミリほどの望遠レンズで撮影したこともありました。画面全体が赤カブリで〈これは一体何だ……何で、何で、なんて〉不思議でしたが、こんなに巨大なものならば、画面全体が赤カブリするのが当たり前です。今でも時々思い出しては、笑っていますが……。
このエンゼルフィッシュですが、眼もあり、エラらしきものも見えて、確かに右を向いて、口元の餌を食べようとしている金魚らしく見えます。背ビレらしきものもあって、最初に愛称を付けた人は、正解でエライですね。とても淡い星雲なので、露出時間を長くしないと、赤い光がなかなか出てきません。この赤い領域は、星間ガスが後方の恒星の紫外線を受けて輝いているそうですが、その星間ガス領域の広いこと広いこと……。想像することも感じることも、とても無理のような感じがします。それがまた、宇宙の魅力かも知れません……。
今夜は、弱い雨が降っています。一足早く、菜種梅雨のような感じでしょうか。春が、より早く来そうな気もします。薩摩半島では、2週間ほど前にウグイスの初鳴きでした。モズの姿もいつの間にか見えなくなりました。3月中旬には、南からツバメがやって来ます。今年は、ツバメも少しだけ早いかも、です。という訳で、小休止します、です。
データ/ビクセンGP2ガイドパック・100ミリマクロF2.8・EOS60D(改造)・Quad BPフィルター使用・f3.5・ISO3200・80秒・2021年2月8日21時頃
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