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2021年7月22日 (木)

さそり座のアンタレス周辺

Blog_20210722193501  夏の星座が、天頂近くに明るく見えるはずなんですが、天気の具合で、なかなか上手くいきません。夏の大三角も、曇り時々晴れ……なんていう日には見えたりするのですが、それ以上は望めない空です。梅雨が明けても、夏らしい青空も、さわやかな夏風も吹きません。何となく、梅雨の続きのような空模様です。写真は、梅雨明け翌日の夜に撮影したさそり座のα星アンタレス周辺です。この日の夜も5時間ほど晴れただけで、やがて曇ってしまいました。月の姿は雲に隠れて、満ち欠けもなかなか眺めることが出来ません。薩摩半島では、台風の影響で雲ばかりで、さっきも一雨降りました。北の大地北海道で猛暑日とは、驚きです。今年は、日本列島が南へ5度以上移動したような感じかも、です。

 ところで、アンタレスは6月頃から雲の隙間の南東の空に見えていたのですが、今では夜9時ごろには、もうすっかり子午線を越えて西の空に傾きかけています。季節の移り変わりが、とても早い感じがします。赤色超巨星アンタレスは相変わらず、赤い輝きで、とても目立つ星です。もう少し赤く輝く星間ガスが写っていればいいのですが、なかなか上手くいきません。この周辺を撮影するときは、いつもボーグの55FLなんですが、露出時間が不足しているのでしょうか、画像がイマイチという感想です。それなりのフィルターを使った方が、いいような気もします。

 アンタレスのすぐ右側(西)に球状星団M4が見えます。このM4は5等級ほどの明るさですが、肉眼で確認するのは少々無理な感じです。アンタレスのすぐそばにも、もう一つ球状星団らしき光も見えています。写真左上あたりには、暗黒星雲らしき黒い領域も広がっています。この周辺は天の川銀河の中心部に近いこともあって、星雲や星団が数多くあるところで、双眼鏡で眺めるととても楽しめる領域です。

 本当は、今夜あたり満月に近い月が明るく輝き、南の空に昇っているはずなんですが、やや分厚い雲に隠れて、わずかな明かりが確認できるだけです。もやーっとした、まるで大きな球状星団のような輝きです、不思議ですが……。明かりのない暗い夜空は、ちょっぴり寂しい気もします。夏は、やはり、澄み切った青空と満天の星々が必要ですね。まあ、もう少しのんびり待つことにします、です。という訳で、裏庭散歩してきます。

データ/ビクセンGP2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・ISO1600・30秒・2021年7月12日20時50分 

 

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