いて座の散光星雲 M8とM20
先週UPした銀河中心部にも写っている、いて座の散光星雲M8とM20です。写真下方のM8は特別に大きな星雲で、満月の2倍ほどあります。星々の海の中ですが、明るいので肉眼でもとてもよく見えます。M8は、別名干潟星雲と呼ばれていて、人気の高いメシエ天体です。星見を始めた人が最初に眺めたり撮影したりする、特別に目立つ天体です。オリオン座のオリオン大星雲やアンドロメダ星雲のようなもので、肉眼でも見えることから、それをきっかけに、天体に興味を持つ人も多いと聞いています。干潟星雲と呼ばれる理由は、ちょうど海の中にできた島のような感じに見えること……そういうこと、らしいです。肉眼で見えるというのは、特別な存在です。神戸から鹿児島の片田舎に引っ越してきて、初めてアンドロメダ星雲を観たことがあります。その時の感動は、なかなか忘れることが出来ません。生の光を見ているという、リアルさと臨場感でしょうか……。
一方、写真上方のM20の方は、とてもくっきりしていますが、やや小さく、迫力はイマイチです。散光星雲の赤っぽい光は、可視光線ではないので、肉眼では見えないようです。このM20の愛称の三裂星雲というのは、明らかに星雲自体が3分裂4分裂しているように見えるところからきています。確かにそんなイメージで、正解かも、ですね……。このいて座周辺は、散光星雲や散開星団、さらに球状星団があちこちにあり、双眼鏡で覗いても、とても楽しめる領域です。この写真でも、散開星団や球状星団がたくさん写っているはずです。
この撮影には、EOS60Daを使いました。このEOS60Daというのは、天体写真用につくられたデジカメですが、もうすっかり昔の懐かしいデジカメになりました。それでも、結構写りが良くて、まだまだ使えるような感じがします。ただしノイズが多めかも、です。
まあ、そんな感じで夏の星々を楽しんでいるのですが、夏の終わりを感じ始める今日この頃です。夜10時ごろには、さそり座が東シナ海に沈みかけています。夏の大三角も、子午線を越えて西空です。東の空には、ペガススの四辺形が空やや高く昇ってきました。夜空は、もう秋の星空になっているかも、です。いつものことですが、時の経つのは……何と速いことか……。
今はまだ明るい夕方前ですが、今夜は晴れそうなので、のんびり星空を眺めてみます。という訳で、冷たい麦茶で小休止でーす。
データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・EOS60Da・ISO3200・90秒・20コマ合成・2021年7月29日22時
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