はくちょう座の北アメリカ星雲とペリカン星雲
写真は、はくちょう座の散光星雲、北アメリカ星雲とペリカン星雲です。北アメリカ大陸とペリカンに似ているところから、愛称が付けられています。確かに、その呼び名の通り、とてもよく似ている感じです。最初に名前を付けた人は、エライというか……正解です。画面右上隅で輝いている明るい星が、はくちょう座の1等星デネブです。毎年撮影しているような記憶ですが、なかなか上手く撮れませんでした。撮影は、大気の状態が大きく影響します。ここ薩摩半島では春から秋までの半年間、水蒸気がとても多いので、夜空の状態はいつもイマイチのような気がします。しかし、今回は結構いい感じかな、というよりも、自分としては最高の画像かも、です。この夜は、結露が異常に多くて、撮影後の赤道儀や三脚は水滴でビチョビチョでした。結露がヒドイ時の方が大気の状態がいいんでしょうか、夏は?……よく分かりませんが……。
ところで、この北アメリカ星雲は、散光星雲としては超大型です。星雲までの距離は2000光年程だそうですが、その距離を考慮すると、いかに巨大かが分かります。隣のペリカン星雲は北アメリカ星雲と繋がっていて、その手前に濃い星間ガスである暗黒星雲が広がっているようです。その暗黒星雲の広がり方が、どういう訳か左向きのペリカンの姿をつくっています。とてもユーモラスで、何故かほっとする光景です。今までは、このペリカンの口元がうまく撮れませんでしたが、今回はそれらしく見えています。ちなみに、北アメリカ星雲はNGC7000、ペリカン星雲はIC5067というカタログナンバーが付いています。
夏は水蒸気が多くて、撮影や観望に苦労しています。この5,6年は、特に水蒸気が多くなったような気がします。この薩摩半島だけではなく、日本列島全体がジメジメになっているのかも……です。
まあ、そんな訳で、少しは涼しくて、さわやかな秋(星空はすっかり秋になっていますが)の到来を待つことにします。
データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・専用レデューサー・QBフィルター使用・EOS60D(改造)・ISO3200・90秒・20コマ合成・2021年8月27日21時
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