アンドロメダ星雲M31
秋の星雲と言えば、アンドロメダ星雲M31でしょう。星雲といっても、M31は、系外銀河のひとつで、天の川銀河を二回りほど大きくした渦巻銀河です。アンドロメダ座が見える8月頃から3月頃まで眺めることが出来ます。満月を5,6個並べた大きさの、巨大な銀河です。何と言っても、肉眼で見ることが出来るので、とても貴重な系外銀河です。以前住んでいた神戸では、1等星しか見えない星空だったので、M31を眺めたことはありません。薩摩半島に引っ越してきてから、M31の雲のようなぼんやりとした光を眺めることが出来ました。特別に視力がいいという訳ではないので、はっきり見えるときは、空の状態がとても良いということでしょう。230万光年の彼方の光が見えるというのは、驚異的なことで、リアリティーというか、臨場感に興奮してしまいます。230万年前に出た光を見ていることで、宇宙の神秘的な姿に驚愕してしまいます。
写真の上方が天の北極方向です。渦巻銀河の左斜め下から眺めている状態です。本当はもう少し淡い光の渦が外側に広がっているようですが、それを画像にするのがとても難しいですね。M31には、伴銀河が2個あります。右上に見える光が楕円銀河M110で、M31の下部の渦巻外部に重なって見える光が楕円銀河M32です。2個の伴銀河も結構な大きさなのですが、M31の巨大さに負けて、完全に脇役です。左隅に見える星は、アンドロメダ座のν(にゅー)星です。
M31は毎年何回も撮影していますが、大気の状態が良くないと、なかなか上手くいきません。ちょうど11月後半から12月頃が天頂付近に昇るので、いちばん条件がいいような気がします。まだまだ撮影できそうですね。この撮影は、ビクセンのED400ミリの屈折鏡です。明るい光なので、カメラレンズでも撮れそうな気もします。
この3、4日は薩摩半島にも寒気が流入して、雨が降り、肌寒い天気でした。冬らしさを感じさせるような寒さでしたが、明日からは少しは暖かくなりそうです。冬の方が水蒸気が少なくて、撮影には最適なので、またM31の撮影に挑戦してみます。
という訳で、今夜の夜空がどうなるのか分かりませんが、いつものように撮影の準備だけはしておくつもりです。
追伸 先週の19日の皆既に近い部分月食の撮影はうまくいきませんでした。月の出が遅く、なかなか雲が消えませんでした。高度が低すぎて撮影には、少々無理……。
データ/ビクセンAP・ED70SS・KissX8i・笠井マルチフラットナー・ISO3200・30コマ合成・2021年10月9日21時
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