コペルニクスクレーター周辺部
上弦過ぎの月面画像です。先月の14日の夜の撮影です。コペルニクスクレーターの周辺部がやっと、それらしく撮れた感じがします。ZWOのASI183カラーCMOSカメラでの撮影でした。センサーサイズが対角線=1インチなので、APS-Cサイズで、およそ5400ミリほどになって、今までよりはぐっと拡大できました。こんなにも拡大できて、とても驚きでした。20コマ合成ですが、まあまあピンが来ているようで、ある程度は満足です。
右側にある大きなクレーターが、コペルニクスクレーターです。直径が100キロ近くあり、規模の大きなクレーターです。クレーターの深さは3800mほどだそうで、月面自体の巨大さが分かります。クレーターの中央部に見えるのが中央丘で、小さく見えますが、高さ1200mほどあるそうです。これまた、驚きです。コペルニクスクレーターのすぐ左上が、エラトステネスです。そこから連なる山脈がアペニン山脈、さらに弧を描いて、左隅のアルプス山脈に繋がっています。それらの山脈に囲まれているのが雨の海です。左上の隅にあるのが、プラトークレーターです。プラトーというのはプラトンのことですが……。画面左方向が、北です。北半球のクレーターには、古い時代の科学者や哲学者の名前が優先的に付けられているそうです。クレーターの名前を付けたのは、17世紀のイタリアの天文学者リチオリと弟子のグルマルディーという人だそうです。およそ300個のクレーターに名前を付けて、月面図を発表しています。珍しくて、発行部数もとても多かったと言われています。そういえば、月面のクレーターには、アリストテレスやアルキメデス、ケプラーなど、有名な科学者の名前を見つけることが出来ます。そして、月面図を作ったリチオリとグルマルディーは、クレーターに自分たちの名前も付けています。さすが、先進国のヨーロッパ諸国ですね。17世紀と言えば、日本では、江戸幕府が出来て間もない頃です。
月面図を眺めていると、何となくほのぼのとしてきます。クレーターや海、山脈、渓谷などに、アルファベットや数字ではなく、それなりの分かりやすい名前が付いているからでしょうか……。これらの名称は、星座もそうですが、現在でも使われています。思えば、人間も、結構楽しく、夢がある種族というか、生命体のような気がしてきます。
月面のいろいろな地形を眺めて、また撮影をしてみます。今夜は薄曇りで、ぼんやりした月です。こんなひんやりした夜でも、外では季節外れのヌエが鳴いています。
データ/ビクセンSX2・C8・EOSKissX8i・1000分の10秒・ゲイン130・ZWO ASI183カラー・2021年11月14日20時30分
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