ぎょしゃ座の散開星団M37
ぎょしゃ座には、メシエ番号のついた散開星団が3つあります。M36、M37、M38の3つですが、その中でも、いちばん明るくて、よく見える散開星団がこのM37です。M37は、ぎょしゃ座をつくっている5角形の外側ですが、M36、M38のすぐ(?)近くです。前々回UPしたぎょしゃ座の星座写真を見てもらえば、位置関係が分かると思います。このM37は、6,7倍の双眼鏡で眺めると、ぼんやりした淡い光に見えますが、写真のような星の集まりという感じではありません。8cmの望遠鏡で40倍ほどなら、星が密集している様子がとてもよく分かります。このM37の見かけの大きさは、満月大なんですが、遥かな遥かな彼方なので、その巨大さは想像を絶するものです。
散開星団の眺めも、結構楽しめます。というのも、じっくり眺めてみると、暗い星というか、微光星のかすかな光も見えてくるからです。写真では200個ほどは確認できそうですが、本当は500個以上の星の集団だそうですね。この星のひとつひとつが太陽なんですが、それだけでも、宇宙の不思議を感じることが出来ます。多分惑星も存在しているのでしょう。それがどんな惑星なのか……眺めながら、想像してしまいます。
ところで、散開星団の撮影ですが、とても簡単な感じで、今まで撮影をしてきました。でも、いろいろ撮影をするうちに、結構難しいということが分かってきました。少し多めに露出をかけると、暗い星もたくさん写るのですが、星が少しだけ密集した部分は露出オーバーで白トビに近くなります。これは、球状星団の撮影にも言えることで、簡単そうに見えてそんなに簡単なものではないということが、最近分かってきました。考えると、いろいろな問題があるのですね。画像処理の問題もあるのでしょうが、また、ひとつ課題ができました。
この撮影は、12月の上旬です。その後3週間ほど星空を観ることが出来ませんでした。正月明けに2回星空を眺めて、その後曇り空が昨日まで続きました。明るくなりかけた月も、雲間に少し眺めただけです。この冬は何回も寒波が襲来して、この薩摩半島も、いつもとは違う冬になっています。まだ雪は降りませんが、2,3日前にこの冬初めて薄氷が張りました。それも2ミリほどだった記憶です。目に見えない異常気象が続いているのかも知れません。そういえば、我が家の周辺から、あるいは近所からスズメの姿が消えてしまいました。おまけに、冬鳥のヒヨドリの数も激減です。どこに行ったのでしょうか……ねえ。
という訳で、今夜は久しぶりの晴天ですが、もう東の空にまだまだ明るいオレンジ色の月が昇ってきました。小休止して、双眼鏡で17日目の月を眺めてきます。
データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・EOSKissX8i・ISO3200・35秒・2021年12月8日22時頃
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