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2022年2月の4件の記事

2022年2月24日 (木)

おおいぬ座の散開星団M41

M41blog_20220224134001  今日は、朝から太陽が顔を出していて、日向ぼっこが出来ました。本当に久しぶりの青空です。昼間は少々雲が出ていますが、まあ、晴れという天気でしょうか……。夕方から晴れそうなので、昼下がりの今、ブログを書いています。今夜晴れれば、春の星々を眺めてみます。夜空は、春の星空になりかけています。

 冬の星座は、夜の10時ごろには、子午線を越えて西空に傾き始めています。眺めるのには、本当は今頃がいちばんいい季節のような気がします。高度が高くなって、天頂付近に昇るので、最高の条件でしょうか……。それでも、今年は薩摩半島でも気温が上がらず、平年よりも5,6度低いような天気が続いています。夜はさらに冷えてくるので、撮影するのもいつも以上の気合が必要です。夜間は低温注意報が出てもおかしくないような、そんな気温です。

 写真は、おおいぬ座の散開星団M41です。21時頃に南中して、空の透明度が良ければ、肉眼でもはっきり見えます。おおいぬ座のα星シリウスの南4度ほどのところにあって、ぼんやりとした雲のような感じに見えます。見かけの大きさは、満月よりも少し大きな感じですが、やや暗いので、印象はイマイチです。撮影した画像を眺めると、それなりに散開星団らしく、星が50個ほどは確認できそうです。中央付近の星は、やや赤っぽい黄色っぽい感じですが、それ以外の色合いはよく分かりません。地球からの距離は2500光年程なので、天の川銀河の中で考えれば、ある程度遠い感じがします。すぐ近くのシリウスは、地球から8光年程の距離なので、全く違く宇宙の領域ですね。宇宙船に乗ってM41の近くまで行けば、まあすごい迫力なんでしょうが……夢でもいいから見てみたいですね。

 この撮影はビクセンのED70SSでしたが、すぐ近くのシリウスからの強烈なフレヤーが出て、画面の一部をカットしています。まあ、何とかM41は救われましたが、マイナス1.5等級のシリウスの輝きはすごいんですね。シリウスと言えば、伴星シリウスBの撮影も、一度失敗しているので、また挑戦するつもりですが……。

 という訳で、今夜のくっきりした星空を期待して、少しだけ準備しておきま~す。何とか晴れて欲しいですね……ですね……。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED70SS・EOS60D(改造)・Quad BPフィルター使用・等倍フラットナー・ISO1600・80秒・20コマ合成・2022年1月6日22時頃

 

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2022年2月17日 (木)

月齢13.3の月夜の青空

133blog  写真は、3日前の月夜の青空です。夜8時半頃、月がとても明るく輝いていたので、外に出てみると、偶然の晴天でした。早速裏庭に出て、星見とワンシーン撮影です。2月に入って、初めての澄み切った夜空でした。このところ、ドンヨリドンヨリの毎日で、月の満ち欠けもなかなか見られない2月です。という訳で、いつもの裏庭で、少しだけノンビリ……ノンビリでした。

 小さな集落ですが、素朴な風景もあちこちにあります。それでも意外なのですが、狭い路地には、必ずといっていいほど水銀灯があって、星空を眺めるには、イマイチな感じの場所が多いのでは、と思います。この木々の向こうには、小さな漁港があるのですが、明々と水銀灯があたり一面を照らしています。集落の中を走る国道226号線の周辺は、車の明かりで星空どころではありません。詳しく調べたわけではありませんが、星見に適したところは、少し遠い砂浜と近くの干拓地と我が家の裏庭ぐらいなのかな~あ、なんて思っています。

 夜の9時前頃です。東の空に昇っている月が、いつもは真っ暗な地上を明々と照らしていました。本当はオリオン座周辺を撮影する予定でしたが、月明かりで、少々無理でした。写真中央が、北西方向です。カシオペヤ座のWがくっきり見えています。北極星は、右上隅ギリギリに写っています。4等星までは写っているような感じです。透明度がとても良いのでしょうか、どこまでも澄み切った青空です。アンドロメダ座が逆立ちしたまま、西空に傾いています。アンドロメダ座のα星アルフェラッツだけを残して、ペガススの四辺形は小山の向こうに消えてしまいました。アンドロメダ座のM31渦巻銀河も、姫の右ひざの上に結構はっきりと写っているのが、少々意外でした。まあ、肉眼でも見えるので、当然と言えば当然かも、です。

 この我が家の裏庭は、とても貴重な場所です。この場所のおかげで、星見がいつでもできる、という思いです。また、この場所は、オートキャンプも出来ます。20m四方ほどの広さなので、ゆったり感は最高です。コロナが少しでも収まって暖かくなれば、知り合いの家族とキャンプをする予定です。それを楽しみにしているのですが、いつになることやら……。

 青空の中の星座も、時には面白いかも、です。また、機会があれば撮影してみます。という訳で、今夜は、サントリーの〈香るエール〉で乾杯で~す。

データ/トキナー11~20ミリF2.8・EOSKissX8i・ISO1600・11ミリ・f4・6秒・3コマ合成・2022年2月14日20時50分

 

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2022年2月10日 (木)

オリオン座の三ツ星周辺

Blog_20220210190401  写真は、オリオン座の三ツ星周辺を写したものです。いちばん東の2等星の近くには、有名な馬頭星雲もあり、写真にすると、なかなか見ごたえがあります。写真の上方が天の北方向で、いつもとは違う構図で撮影しました。馬頭星雲の後方の赤い散光星雲が、とてもいい感じです。

 オリオン座は、正月明けから南の空高く昇っていて、楽な姿勢で眺められます。冬の星座の中では、ナンバーワンのオリオン座です。何と言っても、明るい1等星が2個、明るい2等星が5個もあって、とても目立つ存在です。狩人オリオンの腰のベルト辺りにある三ツ星の眺めが、とても気になります。明るい星が、これだけ近く連なっているのも、全天では珍しいのでは、と思います。1度ほどの間隔で並んでいます。それも、一直線上に近い感じで並んでいるので、さらに目立ちます。

 三ッ星の一番西側がδ(デルタ)星で、ミンタカという固有名で呼ばれています。中央がε(イプシロン)星でアルニラム、東の端がζ(ゼータ)星でアルニタク、それぞれに固有名が付いています。固有名は、アラビア語なんでしょうか……ねえ……分かりません。この3つの2等星は、地球からの距離が同じほどではないのですが、1000光年前後で、割と近いようです。それにしても、これだけきれいに並んでいるのが、本当は不思議でも何でもないのでしょうが、やはり不思議な気がします。

 オリオン座の周辺は、星間ガスがとても多い領域です。馬の頭がとても小さいですが、赤い輝きをバックにして何とか写っています。馬頭星雲の背後にあるのが、散光星雲IC434です。どれほど巨大なのかは、全く想像も出来ません。そのすぐ北には、燃える樹と呼ばれている散光星雲NGC2024があります。「燃える樹を見つめる馬」と、誰が言い始めたのか知りませんが、正解です。オリオン座の周辺は、とてもたくさんの星が生まれつつある現場なんでしょうねえ。そういう意味では、とても貴重な眺めかも、です。

 今夜は上弦過ぎの明るい月が、雲間に見え隠れしています。2月の夜空は、なかなか晴れてくれません。来週以降も、まだまだ冬曇りが続きそうです。という訳で、双眼鏡で月を眺めてきます、です。

データ/ビクセンSX2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・Quad BP フィルター使用・ISO3200・90秒・2022年1月25日20時30分

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2022年2月 3日 (木)

CMOSカメラで星雲・星団の初ロケ

M42-cmosaaablog  三日前の1月31日、CMOSカメラで、星雲・星団の初めての撮影に挑戦しました。ZWO社のASI183MCという、初心者用の非冷却CMOCカメラです。月面は、昨年秋に撮影をしたことがありますが、暗い星雲・星団は初めてでした。前回UPした、オリオン座のM42の撮影です。準備として、PCを使うというのが、面白いというか、めんどくさいというか、複雑な心境でした。出来上がりの画像が、左の写真です。前回UPした散光星雲M42と比べてもらえば、はっきり違いが分かるのでは、と思います。赤い輝きも、特別に誇張することなく、何となく普通に写っているような感じがします。いろいろな色が混ざり合っている様子で、宇宙の輝きを再現しているような、まだよく分からないのですが、そんな印象です。改造デジカメラで、フィルターを使って撮影した鮮やかな写真とは、ちょっと雰囲気が違いますが、これも、また、可なり……ではないでしょうか……。ただし、このCMOSカメラに、Quad BPフィルターを付ければ、改造デジカメで撮った写真と同じ感じになるのではと思いますが……。

 PCを立ち上げて、専用ソフト上で、いろいろな設定をするのが少々面倒です。意味のよく分からない言葉が多くて、適当に解釈しながらの作業なので、それが最初の難題でした。普通のカメラで言う感度というのを、ゲインというそうです。例えば、ゲイン200がどれほどのISOなのか、想像も出来ません。まあ、そういうことを考えるというのが、間違いなんですね。適当そして適当にやる方が、何故かうまくいくような気もします。

 撮影に使用したレンズは、2,30年前のタムロン製の300ミリ2.8 です。神戸から引っ越してきたときに、どういう訳か持ってきてしまった望遠レンズです。少しだけカビがありますが、ほとんど使ったことがないので、影響は全く分かりません。ニコンマウントなので、キャノン用に変換するAD(アダプター)を付けました。さらにADを付けて、CMOSカメラに接続しています。ここで驚いたのは、そういうパーツが全部販売されていることです。おまけに、手動で無限大にピントが来るかどうかでしたが、上手く作られていまして、ちゃん~とピントが来ていました。さすが、ZWOです。

 この写真は、露出時間30秒、絞りf4で、70コマを合成しています。70コマを合成しているので、ノイズは結構処理できたようです。Fits画像を、先ずPNGに変換して、それからJPEGにしています。本当はTIFFのままで作業するのでしょうが、Blog用なので、使いやすいJPEGにしています。この段階から、ストレスがたまるかも、です。だから、適当に適当にというのが、やはり正解でした。星にピントを合わせるだけでも、結構な作業です。ドタバタの連続だったので、雲が流れてきているのに、全く気が付きませんでした。そのせいで、30コマほどはボツになりました。これも反省点のひとつです。

 寒い寒い夜でしたが、初めての星雲・星団ロケは大成功だったのでは、と思います。という訳で、ここで、小休止します~です。

データ/ビクセンSX2・タムロン300ミリF2.8・ZWOASI183MC・f4・30秒・70コマ合成・2022年1月31日19時00分~21時40分

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