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2022年3月の5件の記事

2022年3月31日 (木)

かに座プレセペ星団M44

M44blog  この3月で、ブログを開設して丸7年が経ちます。長かったような気もしますが……ブログのUPが大変だったことだけは確かです。週1の割合でしたが、最初の頃は苦労しました。ブログの様々な設定や写真の挿入などに結構時間がかかりました。なかなか上手くいかないことが多く、こんなやり方で大丈夫かな……なんて思うことばかりで、とても大変な毎日でした。それでも救われたのは、2015年頃ですが、晴れの天気が多くて、写真撮影がのんびりできたことかも、です。

 星ブログなんて、写真が撮れないとできないので、星空環境にすべて左右されます。その意味では、今(この3年ほど、水蒸気が多く、雲の流れをいつも確認しながら撮影をしています)と違って、大気の状態がとてもよかったような気がします。まあ、そんな感じで、星見というのは現場での肉体労働なので、体力さえあれば、まだまだ続けられそうです……何とか……。

 写真は、春の星空第一弾、かに座の散開星団です。メシエ番号M44で、プレセペ星団と呼ばれています。カニの甲羅を示す四角形の中にある、星の集団です。このカニは、ヘルクレスと戦った化けガニという設定のようですが、詳しいことは知りません。この4個の星は、4等星以下の暗い星で、肉眼で確認するのは少々大変です。プレセペ星団の方が明るくて、何とか肉眼で雲のように見えるかな、という感じです。写真では、50個ほどの星が確認できそうです。実際には、500個ほどの星の集団のようです。全体に青っぽい色合いで、双眼鏡で眺めると、とても美しい眺めです。地球からの距離が600光年程なので、すぐ近所という感じでしょうか……。

 ところで、この撮影には、180ミリのカメラレンズを使いましたが、一度目は失敗でした。ピントを、デジカメの液晶画面の星像で正確に合わせたつもりでしたが、ピンボケでした。そのために、二度目はバーティノフマスクで合わせました。さすが、ピンがきています。ちょっとさぼるとダメだ、という良い例です。いろいろ、勉強になりました。

 このところ、曇りや雨の日が多くて、なかなか星空を見ることが出来ません。この3月、星がまともに見えたのは、たった3回しかありません。最近は、こんなモノなんですね。もう少し晴れて欲しい、という気持ちです。

 例年よりは少々早いのですが、山桜はすっかり散ってしまいました。明日から4月ですが、まだまだヒンヤリの天気のようです。今夜は、霧雨が降っていて、なかなか止みません。という訳で、小休止しま~す。

データ/ケンコースカイメモS・180ミリマクロ・EOSKissX8i・ISO1600・f4.5・40秒・2022年2月27日20時30分

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2022年3月23日 (水)

カモメ星雲

Blog_20220323191801  写真は、おおいぬ座といっかくじゅう座の境界線付近にある散光星雲IC2177です。おおいぬ座のα星シリウスから北東方向に8度ほどのところにあります。ただし、目印になる明るい星もないので、探すのがとても大変です。そんなときは、やはり自動導入が一番かな、っていう感じですね。赤緯マイナス10度ほどなので、薩摩半島から見ると高度50度ほどでしょうか……。結構高度が高いので、撮影もしやすい星雲です。

 この散光星雲は、カモメ星雲とも呼ばれています。ワシ星雲という愛称もあるようですが、まあ、どちらでもいいんですが……。カモメにもワシにも似ているので……なかなか難しいですね。写真左方向が、天の北極方向です。この周辺は冬の天の川が流れていて、星の数もとても多い領域です。写真左上には、散開星団M50も写っています。この周りには、散光星雲や散開星団が非常に多く、大口径の望遠鏡ならば、たくさんの星雲星団が見えているはずです。この天の川を南東方向にたどれば、ケンタウルス座や南十字星のある、南天の賑やかな星空に行き着くのでしょう。まだ見たことはありませんが、夢にでも、一度は見てみたい星空です。

 今日も、ほとんど一日中雨でした。鹿児島でも桜が咲いているのですが、雨の日の桜は、どう見てもイマイチです。このところ梅雨のような天気で、10日程まともに月も星空も見ていません。3月の長雨は、菜種梅雨と呼ばれるそうで、確かに先週からそんな感じです。おまけに少々ひんやりとしていて、まだまだ暖房が必要かも、です。明日は晴れそうで、星空は少しは期待できそうです。いつもは木曜日の夜にBlogをUPするのですが、明日のために、一日早く書いています。でもでも……天気のことだから、どうなるのかは、分かりませんが……。

 明日晴れれば、昇りかけた春の大曲線と春の大三角形を眺めてみます。という訳で、今夜も常温ビールなんですが……。いつもと違うDHCビールで~す。プレゼントしてもらった少々高価(多分……そうかな?)なビールです。

データ/ビクセンSX2・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOS60D(改造)・Quad BPフィルター使用・ISO3200・95秒・2022年1月25日21時20分

 

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2022年3月17日 (木)

冬のダイヤモンド

Blog_20220317185901  今夜は、晴れていれば、明るい月が東の空に昇っているはずなんですが、そろそろ雨が降りだしそうな空で、生温い風が吹いています。深夜から朝方にかけて、激しい雨が降るという予報ですが、当たらない確率の方が高いので、あまり信用しないことにしています。それにしても、薩摩半島もこのところ初夏のような気温です。晴れると、車の中は夏のような暑さになるので、先週からエアコンを入れています。5月中旬から6月上旬の陽気だそうで、これまた、異常気象です。

 写真は、冬のダイヤモンドです。3月には、こんな構図で、毎年撮影しています。東シナ海の方に傾きかけた冬の星座が、とてもいい感じです。この写真では、1等星が7個もあり、全天にある1等星の3分の1ほどが、この狭い領域に集まっています。2等星はというと、10個以上はありそうです……多分ですが……。

 オリオン座のペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンの3星で描く冬の大三角形もとても目立つ存在です。さらにオリオン座の三ツ星と小三つ星も肉眼でもくっきり見えています。おうし座のアルデバランとその周りにある散開星団ヒヤデスも、とてもいい眺めです。いちばん北にあるぎょしゃ座の五角形も、明るい1等星のカペラも、それなりに迫力があります。冬の夜は結構寒いのですが、星々の輝きがあるので、寒さに耐えられる、そんな感じもします。この冬のダイヤモンドの中央を冬の天の川が流れていて、晴れていれば、その流れをかすかに確認できます。この六角形は、大昔から人間が夜空の星々を眺めて、楽しめるという貴重なものだったのでしょう。

 さらに、六角形の外側に、散開星団スバルも花を添えている感じがします。満月の4,5倍ほどの大きさの青い輝きは、とても神秘的で、魅力的です。星々を眺められるというのも、惑星に生きている生命体にとって、とても大切な体験なのでは、と思います。

 雨が降りそうで、まだまだ降りそうにありません。あちこちで、しきりにアマガエルが鳴いています……庭先の低い木々から聞こえてきます。一年中葉っぱの裏とか枝の隙間で暮らしているのでしょうか……ねえ……分かりません。

 という訳で、寒くない今夜は〈香るエール〉で乾杯しま~す、です。追記 まだまだ常温ビールです……当分は。

データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20ミリF2.8・EOSKissX8i・ISO1600・f3.5・25秒・ソフトフィルター使用・2022年3月3日21時30分頃

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2022年3月10日 (木)

ふたご座の散光星雲と散開星団

Ic443m35blog  3月に入ってから、薩摩半島は昼間の気温が20℃前後まで上がってきました。何となく春らしい、そんな気候になってきた感じがします。桜が咲くには、少々寒そうで、まだまだのようです。鹿児島の桜の開花は、どういう訳か、福岡よりは遅めなんですね。これは毎年のことのようで、どういう理由によるものかは、全く分かりません。

 先週は、ウグイスの初鳴きというか初音を今年初めて聴きました。まだまだうまく鳴くことが出来ないようで、苦労しているのではと心配しています。薩摩半島には、もうとっくにツバメがやって来ていて、巣作りを始めているようです。暖かい南風に乗って、夏鳥が集団でやって来ます。賑やかな季節が、もうすぐ始まります。

 写真は、ふたご座のカストル(兄……西側)の足元にある散光星雲と散開星団です。左下あたりに見えるのが、クラゲ星雲と呼ばれている散光星雲IC443です。とても淡い光なので、撮影するのも大変です。クラゲが泳いでいる感じに、見えないことはありませんが……。本当は、クラゲの左側周辺にも星間ガスが広がっているような感じです。左下隅の星は、ふたご座のμ(ミュー)星です。明るい3等星なので、肉眼でもはっきり見えます。写真右上隅に見えるのが、散開星団M35とNGC2158です。M35の方は、大気の状態が良ければ、肉眼でもぼんやりとした雲のように見えます。もう一つのNGC2158は、双眼鏡で眺めても、星のようにしか見えません。写真にして、やっと散開星団になります。この二つの散開星団は、ほとんど同じ方向ですが、地球からの距離が、5,6倍も離れているようです。ふたご座の足元は、冬の天の川が流れているところです。結構星の数も多い領域で、大口径の望遠鏡で覗くと、たくさんの星雲星団が発見できるはずです。

 3月中頃の夜9時ごろには、冬の星座は子午線を越えて、西空に傾き始めます。それでも、4月中頃までは、まだまだ冬の星々を何とか眺めることが出来ます。もう少し、楽しめるのかな……。

 ところで、この夜の撮影中に、また不可解な光を観察しました。東シナ海方向(多分、そのはずです)から青っぽい光(2等星ぐらいの明るさかな……)が東の空に流れていきました。それも、くっついたようにふたつでした……音もなく。ひとつならそれほど驚きませんが、二つというのは、少々解せない……ですね。時々、こんなことが起こるんですよね。よく分かりません……不思議です……とても。

データ/ビクセンSX2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・Quad BPフィルター使用・ISO1600・95秒・2022年1月25日21時10分頃

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2022年3月 3日 (木)

いっかくじゅう座のバラ星雲

Blog_20220303135501  今日も夜は晴れそうなので、昼下がりの今、Blogを書いています。先週の木曜日も夜は晴れでしたが、夜の撮影は失敗でした。180ミリマクロレンズで、ピントを目測で正確に合わせたつもりでしたが、どういう訳か、少々ピンボケでした。レンズのマニュアルピントリングが、微妙に動いてしまったようです。固定することもできないし、カメラレンズは要注意です。翌日、同じ機材と設定で、ピント合わせはバーティノフ・マスクを使いました。さすが、ピンがきていました。便利な道具は使うべし……でした……。

 写真は、とても有名なバラ星雲です。いっかくじゅう座という星座の中にあるのですが、あまり聞きなれない星座でもあるし、目立つ明るい星もない地味な星座です。星々を辿って探すこともできるのですが、この日は急いでいたので、自動導入機能を利用しました。オリオン座のペテルギウスに近い所ですが、肉眼では、星雲の場所はなかなか確認できません。その点、便利な自動導入はとてもありがたいです。

 バラ星雲は、NGC2237というカタログ番号が付いている散光星雲ですが、中央部付近には散開星団らしき星が10個ほど確認できます。この散開星団は、NGC2244という番号のようですが……。赤いバラの花びらは肉眼では見えないようですが、中央部の散開星団は晴れていればかすかに見えるそうです。それにしても、赤いバラの花びらそっくりで、とても優雅な眺めです。ただし、この赤っぽい光の色は、撮影するたびに、若干異なる色合いのような気がします。画像処理の仕方にもよりますが、本当の色はなかなか分からないのかも、です。その内、一度CMOSカメラで撮影してみます。どんな感じの色合いになるのか、楽しみです。

 今午後の3時頃ですが、うっすら雲が出てきています。今夜晴れるのかな……? SCWの雲の予想では、18時以降、この薩摩半島は、雲ひとつない快晴の予想なのですが……。

データ/ビクセンSX2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・Quad BP フィルター使用・ISO1600・90秒・2022年1月25日21時40分

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