ふたご座の散光星雲と散開星団
3月に入ってから、薩摩半島は昼間の気温が20℃前後まで上がってきました。何となく春らしい、そんな気候になってきた感じがします。桜が咲くには、少々寒そうで、まだまだのようです。鹿児島の桜の開花は、どういう訳か、福岡よりは遅めなんですね。これは毎年のことのようで、どういう理由によるものかは、全く分かりません。
先週は、ウグイスの初鳴きというか初音を今年初めて聴きました。まだまだうまく鳴くことが出来ないようで、苦労しているのではと心配しています。薩摩半島には、もうとっくにツバメがやって来ていて、巣作りを始めているようです。暖かい南風に乗って、夏鳥が集団でやって来ます。賑やかな季節が、もうすぐ始まります。
写真は、ふたご座のカストル(兄……西側)の足元にある散光星雲と散開星団です。左下あたりに見えるのが、クラゲ星雲と呼ばれている散光星雲IC443です。とても淡い光なので、撮影するのも大変です。クラゲが泳いでいる感じに、見えないことはありませんが……。本当は、クラゲの左側周辺にも星間ガスが広がっているような感じです。左下隅の星は、ふたご座のμ(ミュー)星です。明るい3等星なので、肉眼でもはっきり見えます。写真右上隅に見えるのが、散開星団M35とNGC2158です。M35の方は、大気の状態が良ければ、肉眼でもぼんやりとした雲のように見えます。もう一つのNGC2158は、双眼鏡で眺めても、星のようにしか見えません。写真にして、やっと散開星団になります。この二つの散開星団は、ほとんど同じ方向ですが、地球からの距離が、5,6倍も離れているようです。ふたご座の足元は、冬の天の川が流れているところです。結構星の数も多い領域で、大口径の望遠鏡で覗くと、たくさんの星雲星団が発見できるはずです。
3月中頃の夜9時ごろには、冬の星座は子午線を越えて、西空に傾き始めます。それでも、4月中頃までは、まだまだ冬の星々を何とか眺めることが出来ます。もう少し、楽しめるのかな……。
ところで、この夜の撮影中に、また不可解な光を観察しました。東シナ海方向(多分、そのはずです)から青っぽい光(2等星ぐらいの明るさかな……)が東の空に流れていきました。それも、くっついたようにふたつでした……音もなく。ひとつならそれほど驚きませんが、二つというのは、少々解せない……ですね。時々、こんなことが起こるんですよね。よく分かりません……不思議です……とても。
データ/ビクセンSX2・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・Quad BPフィルター使用・ISO1600・95秒・2022年1月25日21時10分頃
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